2023年12月23日土曜日

Cucumber

きゅうりは比較的最近、恐らく1940年ごろのゲームです。
このゲームは国、国内でもゲームのルールが異なっています。

インデックス

長い文章になりますので、インデックスを作りました。
・インデックスはこちら
<アグルク>

アグルク(デンマーク)

👉プレイ人数:2~7人
👉使用するカード:通常のトランプからジョーカーを除いた52枚。
👉ゲームの目的:できるだけ最後のトリックに弱いカードを残すこと
このゲームは時計回りに進行します。
あらかじめチップなどご用意ください。
👉カードの強さ:A>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
このゲームではスートは無視します。ランクだけの勝負になります。
👉カードのポイント
  • A:各14ポイント
  • K:各13ポイント
  • Q:各12ポイント
  • J:各11ポイント
  • 2~10:数字そのまま
👉ディール
じゃんけんなど適当な方法で最初のディーラーになります。以降ディーラーは時計回りで持ち回りで交代します。
ディーラーは使用するカードをシャッフルした後、各プレイヤーの手札が7枚になるよう、裏向きにしてカードを1枚ずつ配ります。
各プレイヤーの手札は7枚です。
👉プレイ
手札の交換はありません。
ディーラーの左隣が最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーは手札から好きなカードを1枚出します。
以降のプレイヤーは、直前に出されたカードより強いカードを1枚出すか、または手札のうち最も弱いカードを1枚出します。
最も強いカードを出したプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
以降手札がなくなるまでプレイを続けます。
👉得点
最後のトリックで一番強いカードを出したプレイヤーがこのディールの敗者になります。
敗者は自分が出したカードのポイントだけチップ(得点)を獲得します。
最後のトリックで最も強いカードを出したプレイヤーが複数いる場合は、最後に最強のカードを出したプレイヤーが敗者になります。
敗者は自分が出したカードのポイントだけチップ(得点)を獲得します。他の最強のカードを出したプレイヤーはカードのポイント分だけチップ(得点)を差し引かれます。差し引かれた結果、0より下がることになっても0のままです。
合計21点以上になっていたら、ゲームから脱落します。
👉ゲーム終了
1人だけ残った時点でそのプレイヤーの勝利となりゲーム終了となります。
それ以外は使ったカードを全て集め、次のディールを続けます。
👉バリエーション
ジョーカー3枚を加えた55枚を使います。
カードの強さは:ジョーカー>A>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
カードのポイントは:
  • ジョーカー:各15点
  • A:各14ポイント
  • K:各13ポイント
  • Q:各12ポイント
  • J:各11ポイント
  • 2~10:数字そのまま
になります。
ディールの後、ディーラーの左隣のプレイヤーが山札と交換することができます。
その場合は、手札から好きな枚数を裏向きに捨て札にした後、手札が7枚になるよう山札から補充します。
次に、各プレイヤーは、最初のプレイヤーと同じ枚数のカードを捨てて、手札を補充することができます。最初のプレイヤーと異なる枚数のカードを捨てることはできません。
捨てずに元の手札でプレイすることを選択することもできます。
最初のプレイヤーが交換しない場合、他のプレイヤーも交換はできません。
山札に残っているカードが少ない場合、次のプレイヤーは山札に残っているのと同じ枚数のカードと交換するか、まったく交換しないかどちらかになります。
山札がなくなった場合、以降のプレイヤーは交換できません。



グルカ(スウェーデン)

👉プレイ人数:2~8人
👉使用するカード:通常のトランプからジョーカーを除いた52枚。
👉ゲームの目的:できるだけ最後のトリックに弱いカードを残すこと
このゲームは時計回りに進行します。
あらかじめチップをご用意ください。
ゲーム開始前に各プレイヤーの所持チップ数を決めておきます。
またこのゲームではアンティがあります。事前に払うチップ数を決めておきます。
👉アンティ:
全員がポットに等しいチップ数を払います。
👉ディール:
じゃんけんなど適当な方法で最初のディーラーになります。以降ディーラーは時計回りで持ち回りで交代します。
ディーラーは使用するカードをシャッフルした後、各プレイヤーの手札が6枚になるよう、裏向きにしてカードを1枚ずつ配ります。
各プレイヤーの手札は6枚です。
👉プレイ
手札の交換はありません。
ディーラーの左隣が最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーは手札から好きなカードを1枚出します。
以降のプレイヤーは、直前に出されたカードより強いカードを1枚出すか、または手札のうち最も弱いカードを1枚出します。
最も強いカードを出したプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
以降手札がなくなるまでプレイを続けます。
👉得点
最後のトリックで一番強いカードを出したプレイヤーがこのディールの敗者になります。
敗者は自分が出したカードのポイントだけチップ(得点)を獲得します。
最後のトリックで最も強いカードを出したプレイヤーが複数いる場合は、最後に最強のカードを出したプレイヤーが敗者になります。
敗者は自分が出したカードのポイントだけチップ(得点)を獲得します。他の最強のカードを出したプレイヤーはカードのポイント分だけチップ(得点)を差し引かれます。差し引かれた結果、0より下がることになっても0のままです。
合計30点以上になっていたら、ゲームから脱落します。
👉バイ・イン
残っているプレイヤーが3人以下になったとき、各プレイヤー1回だけできます。
ポットと払ったチップとは別に同じチップ数(つまりアンティの2倍のチップ数)を払えば、今までの累積点数が他のプレイヤーの最高得点までに戻せます。
通常は敗退確定前に行いますが、他のプレイヤーの合計点より圧倒的に多い場合は有効かもしれません。
👉ゲーム終了
1人だけ残った時点でそのプレイヤーの勝利となります。
勝利したプレイヤーは全てのアンティを獲得してゲーム終了となります。
それ以外は使ったカードを全て集め、次のディールを続けます。
いくつかバリエーションがあります。
👉マスト・ウィンバリエーション:
手札に直前のカードと同じ強さのカード、またはそれより強いカードがある場合、必ずそのカードを出さなければいけません。直前のカードと同じ強さのカード、またはそれより強いカードがない場合のみ、手札のうち最弱のカードを出します。
👉エースバリエーション:
直前にAが出された場合、手札のうち最弱のカードを出します。
👉リードバリエーション:
リードで出すとき手札のうち最弱のカードを出します。
👉脱落バリエーション:
合計30点ではなく、合計20点以上で脱落にします。また各プレイヤーは一度だけ、今までの累積点数が他のプレイヤーの最高得点までに戻せます。このとき、追加でチップを払う必要はありません。



オグレク(ポーランド)

アグルクとほとんど同じルールです。アグルクと異なる点を紹介します。
👉プレイ人数:2~8人以上
8人以上でプレイする場合は、ジョーカーを除いた52枚のトランプを2組使います。
👉手札の枚数:各プレイヤーの手札は6枚になります。
👉カードのポイント:Aは1点になります。それ以外のカードのポイントは変わりません。
👉プレイ
ディーラーの左隣が最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーは手札から好きなカードを1枚出します。
以降のプレイヤーは、直前に出されたカードと同じ強さのカードを出すか、またはより強いカードを1枚出します。ない場合に限り手札のうち最も弱いカードを1枚出します。
最も強いカードを出したプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
以降手札がなくなるまでプレイを続けます。
👉脱落の点数:合計50点以上で脱落になります。バリエーションで合計21点以上で脱落にすることもできます。
👉コントラバリエーション:ディーラーの左隣から時計回りに、プレイ開始前に払うチップを倍にする、「コントラ」発言をするかしないかを決めます。
誰かが「コントラ」を宣言したら、その時点でこの宣言を終了します。
コントラ発言があった場合、負けたプレイヤーはカードポイントの2倍チップを受け取ります。
もしコントラ発言したプレイヤーが負けた場合、カードポイントの4倍チップを受け取ります。



クルック / マタペサ / ラッシ(フィンランド)

フィンランドでは「クルック(KURKKU)」、「マタペサ(MÄTÄPESÄ)」、「ラッシ(RASSI)」いくつかの名前で呼ばれています。
いずれもアグルクとほとんど同じルールですが、その名によって微妙にルールが異なっています。
それぞれアグルクと異なる点を紹介します。

クルック
👉プレイ人数:3~4人
👉手札の枚数:各プレイヤーの手札は7枚になります。
👉プレイ:プレイした後のカードは、今までプレイしたカードが誰からもわかるように、場に残しておきます。
👉脱落の点数:合計30点以上で脱落になります。

マタペサ
👉プレイ人数:3~8人
👉手札の枚数:各プレイヤーの手札の枚数が均等になるように配ります。
👉プレイ:プレイした後のカードは、今までプレイしたカードが誰からもわかるように、場に残しておきます。
👉脱落の点数:特に決まっていません。プレイ開始前に事前に決めておいてください。

ラッシ
👉プレイ人数:2~9人
👉手札の枚数:各プレイヤーの手札は6枚になります。おそらく6人以上の場合はトランプ2組を使うと思われますが、言及はありません。
👉カードの強さ:最後のトリックとそれ以外のトリックで強さが変わります。
最後のトリック以外:A>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
最後のトリック:K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2>A
👉交換:
  1. プレイ開始前にディーラーは、ディーラーの左隣から時計回りの順に、「フリーですか?」と確認します。聞かれたプレイヤーは手札にK,Q,Jが1枚もなければ、手札を全て捨て札にして、山札と交換することができます。
  2. その後、ディーラーは、ディーラーの左隣から時計回りの順に、「ダブルしますか?」と確認します。聞かれたプレイヤーはするか、しないかを答えます。「ダブルします」と答えた場合、手札6枚を捨て札にして、山札と交換します。ただし敗者になると、このディールで取った得点が2倍になります。「ダブルしません」と答えた場合は、山札と交換することができません。その代わり敗者になっても得点は倍にはなりません。
  3. 最後にディーラーは、ディーラーの左隣から時計回りの順に、「リダブルしますか?」と確認します。聞かれたプレイヤーはするか、しないかを答えます。「リダブルします」と答えた場合、手札6枚を捨て札にして、山札と交換します。ただし敗者になると、このディールで取った得点が4倍になります。「リダブルしません」と答えた場合は、山札と交換することができません。その代わり敗者になっても得点は倍にはなりません。
👉プレイ:プレイした後のカードは、今までプレイしたカードが誰からもわかるように、場に残しておきます。
👉脱落の点数:合計50点以上で脱落になります。




グルカ(ノルウエー)

アグルクとほとんど同じルールです。アグルクと異なる点を紹介します。
👉プレイ人数:3~8人以上
8人以上でプレイする場合は、ジョーカーを除いた52枚のトランプを2組使います。
またこのゲームではアンティがあります。事前に払うチップ数を決めておきます。
👉アンティ:
全員がポットに等しいチップ数を払います。
👉手札の枚数:各プレイヤーの手札は7枚になります。
👉脱落の点数:合計21点以上で脱落になります。
👉最後のトリック:一番強いカードと同じランクのカードを出しても、ボーナスはありません。敗者になります。
👉ジョーカーバリエーション:ジョーカーを1枚加えるバリエーションがあります。その場合、ジョーカーはAと同じになります。
👉エースバリエーション:Aが出されたら、そのトリックで以降Aを出せなくなるというバリエーションもあります。

ノルウェージャン(ノルウエー)

「ノルウェージャン」と呼ばれている上記と異なるルールもあります。上記と異なる点を記載します。
👉手札の枚数:最初のディールでは各プレイヤーの手札は5枚になります。以降は敗者のポイントに等しい分、手札を配ります。ただし敗者のポイント数が8以上の場合は、各プレイヤーに7枚ずつ配ります。
👉カードのポイント:
  • A,K,Q,J:各11ポイント
  • 2~10:数字そのまま
👉手札の交換:ディーラーから時計回りに、手札の交換することができます。手札の交換をする場合は、少なくとも手札に2枚以上は残して交換します。ディーラーが交換した場合は、以降のプレイヤーも手札の交換をすることができます。
ディーラーが交換をしなかった場合は、以降のプレイヤーも交換することができないと思われます。
👉最初のリードプレイヤー:ディーラーが最初のリードプレイヤーになります。
👉次のディーラー:最後のトリックで一番弱いカードを出したプレイヤーが、次のディーラーになります。もし複数いる場合は、最初に出したプレイヤーが次のディーラーになります。




グルカ(アイスランド)

日本で「グルカ」または「きゅうり」と紹介され、遊ばれているのは、アイスランドのグルカと思われます。
👉プレイ人数:2~4人
👉使用するカード:通常のトランプからジョーカーを除いた52枚。
👉ゲームの目的:できるだけ最後のトリックに弱いカードを残すこと
👉カードの強さ:♣6>A>K>Q>J>10>9>8>7>6(♣以外)>5>4>3>2
👉カードのポイント
  • ♣6:21ポイント
  • A:各14ポイント
  • K:各13ポイント
  • Q:各12ポイント
  • J:各11ポイント
  • ♣6を除いた2~10:数字そのまま
👉ディール:
じゃんけんなど適当な方法で最初のディーラーになります。以降ディーラーは時計回りで持ち回りで交代します。
ディーラーは使用するカードをシャッフルした後、最初のディールでは各プレイヤーの手札が10枚になるよう、裏向きにしてカードを1枚ずつ配ります。
次のディール以降では配る枚数を1枚ずつ減らして配ります。
つまり:
  • 2ディール目:各プレイヤーに9枚ずつ
  • 3ディール目:各プレイヤーに8枚ずつ
  • 4ディール目:各プレイヤーに7枚ずつ
  • 5ディール目:各プレイヤーに6枚ずつ
  • 以降1枚ずつ減らして配ります。
👉プレイ
手札の交換はありません。
ディーラーの左隣が最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーは手札から好きなカードを1枚出すか、または同じランク2枚以上出します。
リードプレイヤーが1枚出した場合は、以降のプレイヤーは同じランクを出すかそれより強いカードを1枚出します。出せないまたは出したくない場合は、手札から一番弱いカードを1出します。
リードプレイヤーが同じランク2枚以上出した場合は、以降のプレイヤー同じ枚数でかつ同じ強さ以上のカードを出します。この時出すカードは同じランク出なくてもかまいません。
例えば、リードプレイヤーが9-9-9と出した場合、次のプレイヤーは9-10-10と出してもかまいませんし、9-10-Qと出してもかまいません。
同じ強さ以上のカードがない場合や出したくない場合、手札から一番弱いカードを出ている枚数分出します。
最も強いカードを出したプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
以降手札がなくなるまでプレイを続けます。
👉得点
最後のトリックで一番強いカードを出したプレイヤーがこのディールの敗者になります。
敗者は自分が出したカードのポイントだけチップ(得点)を獲得します。
最後のトリックで最も強いカードを出したプレイヤーが複数いる場合は、全員敗者になります。
敗者は自分が出したカードのポイントだけチップ(得点)を獲得します。
合計21点ぴったりだった場合、合計点がリセットされ0点になります。
合計21点を超えた場合、ゲームから脱落します。
👉ゲーム終了
1人だけ残った時点でそのプレイヤーの勝利となりゲーム終了となります。
それ以外は使ったカードを全て集め、次のディールを続けます。
👉交換バリエーション:最初のプレイヤーから時計回りに山札との交換ができます。交換は手札から好きな枚数を裏向きに捨て札にした後、配られた手札の枚数になるよう、山札から補充します。以降のプレイヤーも山札との交換することができますが、交換する場合は直前のプレイヤーより1枚少なく交換しなければなりません。
👉そのほかのバリエーション:
  • ♠7が最強のカード、♣7が2番目に強いカードというバリエーションもあります。その場合、♠7は16ポイント、♣7は15ポイントになります。また♣6は普通の6の強さに戻ります。
  • 同じ強さ以上のカードではなく、それより強いカードを出すか、手札のうち最弱のカードを出す、というバリエーションもあります。
  • 初期手札の枚数を5枚、または6枚にして遊ぶバリエーションもあります。


フリーゼの「5本のきゅうり」は、アグルクとグルカをベースにして作成されたゲームです。
これだけバリエーションがあることに驚きました。
特にアイスランドのルールは異彩を放っています。アイスランドのルールは別のゲームが混ざったのでは、と思えてきます。

参考書籍・参考サイト

👉きゅうり

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