99はDevid Parlettが創作したトリックテイキングゲームの1つです。
3人推奨ですが、2人、4人、5人でも遊べます。
私自身は3人で遊んだことはありませんが、3人がベストだと思います。
色々なバリエーションがありますが、良く遊ぶ方のルールを最初に説明します。
本ブログではこのルールを便宜的に「通常ルール」と呼びます。
👉使用するカード:通常のトランプのうち、各スートの6~10,J,Q,K,Aのみを使用します。
全部で36枚です。
👉カードの強さ:A>K>Q>J>10>9>8>7>6
👉ゲームの目的:できるだけ事前のビッド数と同じトリックを取ること
このゲームは時計回りに進行します。
ディール
最初のディーラーをジャンケンなど適当な方法で決めます。以降のディールは時計回りに持ち回りで交代します。
ディーラーは使用するカードをシャッフルした後、各プレイヤーに裏向きにしてカードを配ります。
各プレイヤーの手札は12枚になります。配り切りになりますので余るカードはありません。
切り札
最初のディールでは切り札はありません、ノートランプになります。
以降のディールでは直前のディールでビッドに成功した人数によって次のように決まります。
- 1人だけ成功:♠
- 2人成功:♥
- 3人全員成功:♣
- 成功者なし(3人とも失敗):♦
ビッド
各プレイヤーは配られたカードを自分だけ見た後、取れるトリック数を予想します。1ディールで取れるトリック数は最大9トリックになります。
トリックの予想は手札から好きな3枚を使って行います。
このとき使った3枚のスートによって、予想トリック数が決まります。
予想で使った3枚のカードをビッドカードと呼びます。
♦:0トリック
♠:1トリック
♥:2トリック
♣:3トリック
例1:♠7、♦8、♥9の3枚をビッドカードとして使った場合は、このディールで3トリックとる宣言になります。
例2:♣7、♣8、♣9の3枚をビッドカードとして使った場合は、このディールで全トリックとる宣言になります。
例3:♦7、♦8、♦9の3枚をビッドカードとして使った場合は、このディールで1トリックも取らない宣言になります。
ビッドカードの3枚は裏向きにして自分の脇に置きます。
ビッドカードの3枚は手札と交換することはできません。またプレイで使うことはできません。
プレミアムビッド
プレイの前にプレミアムビッドを行います。
プレミアムビッドは1巡だけ行います。
ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りの順に、「デクレアラ」または「リビール」のどちらか1つを宣言するか、または宣言せずにパスをします。
パスをした後に再び宣言をすることはできません。
直前のプレイヤーが「デクレアラ」宣言した場合、以降は「リビール」宣言をするかパスをするかのどちらか1つになります。
いずれか1人が「リビール」を宣言するか、または1巡した後プレミアムビッドは終了します。
プレミアムビッド終了後、「リビール」宣言したプレイヤーは手札とビッドカード3枚全てを表向きにして全員に公開します。
ビッドカードと手札は公開したままプレイします。
「リビール宣言」が会った場合、「デクレアラ」宣言したプレイヤーは、ビッドカードを公開する必要はありません(裏向きのままプレイします)。
「リビール」宣言がなかった場合、「デクレアラ」宣言したプレイヤーは、ビッドカード3枚ずべてを表向きにして全員に公開します。ビッドカードは公開したままプレイします。
プレイ
ディーラーの左隣のプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーは手札から好きなカードを1枚、表向きにして場に出します。
以降リードプレイヤーが出したスートがあれば、必ずそのスートを表向きにして場に出します。
該当のスートが複数枚ある場合は、その中から好きな1枚を表向きにして場に出します。
ない場合は、切り札を含めて好きなカードを出せます。
全員出し終わった後、このトリックの勝者を決めます。
切り札が出ていない場合は、リードプレイヤーが出したスートで、一番強いランクを出したプレイヤーが勝ちます。
切り札が出ている場合は、切り札スートで一番強いランクを出したプレイヤーが勝ちます。
勝ったプレイヤーは場のカードを全て裏向きにして、自分の脇に置きます。
勝ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
全員の手札がなくなったら1ディール終了になります。
得点
1ディール終了後、各プレイヤーは取ったトリック数がビッドカード3枚のトリック数とぴったり合っているかを確認します。ぴったり合っていればビッド成功、そうでなければ失敗になります。
成功しているプレイヤーの人数によって、次のようにビッド成功の得点がきまります。
- 1人成功:成功したプレイヤーに30点
- 2人成功:成功した各プレイヤー20点
- 3人成功:成功した各プレイヤー10点
全員失敗した場合はこの得点は獲得できません。
さらにデクレアラ宣言でビッド成功している場合は、追加30点獲得します。デクレアラ宣言でビッドに失敗した場合は、他のプレイヤー全員が各30点ずつ獲得します。デクレアラ宣言したプレイヤーは追加の得点は獲得できません。
リビール宣言でビッド成功している場合は、追加で60点獲得します。リビール宣言でビッドに失敗した場合は、他のプレイヤー全員が各60点ずつ獲得します。リビール宣言したプレイヤーは追加の得点は獲得できません。
またビッド成功・失敗に関係なく、各プレイヤーは取ったトリック1トリックにつき1点獲得します。
このゲームの1ディールでの最高得点は99点になります。
ゲーム終了
1ディール終了後、いずれか1人が合計100点以上に達していればゲーム終了になります。
合計点が一番多いプレイヤーの勝利になります。
3ディールを1勝負にして遊びルールもあります(この勝敗の決め方を「ラバー」と呼びます)。
プレミアムビッドの補足
本ブログでは、David Parlett著「Original Card games」、および同氏の「Dictionary of Card Games」で記載されているプレミアムビッドの方を紹介しました。
David Parlett氏のサイトでは、プレミアムビッドは順番に関係なく宣言できるように記載れています。
もしデクレアラ宣言とリビール宣言があった場合は、リビール宣言したプレイヤーの宣言が成立します。
デクレアラ宣言よりリビール宣言の方がより強い宣言となります。
同じ宣言が2人以上いた場合、ディーラーの左隣のプレイヤーが宣言していれば、ディーラーの左隣のプレイヤーの宣言が成立します。ディーラーの左隣のプレイヤーが宣言していない場合は、ディーラーの左隣のプレイヤーに一番近いプレイヤーの宣言が成立します。
人数バリエーション
4人バリエーション(個人戦)
「通常ルール」より以下の点を変更します。
👉使用するカード
通常のトランプよりジョーカーを除いた52枚を使います。
カードの強さは:A>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
になります。
各プレイヤーの手札が13枚になるように配ります。
👉ビッドカード
各プレイヤーは手札のうち3枚を使って(以降ビッドカード)、トリックの予想をします。
使ったビッドカード3枚が全て♦だった場合は、1トリックも取らない宣言になるか、全トリック取る宣言になります。つまりビッドカード3枚が♦の場合は、1トリックも取らなくても、全トリック取ってもビッド成功になります。
👉ビッド成功の得点
- 1人だけ成功した場合:30点
- 2人成功した場合:成功した各プレイヤーに20点
- 3人成功した場合:成功した各プレイヤーに10点
- 4人全員成功または失敗した場合:0点
👉次のディールの切り札
全員失敗または全員成功の場合は次のディールの切り札はありません(ノートランプになります)。
👉ゲーム終了
1勝負制にする場合は、4ディール1勝負になります。
上記以外は「通常ルール」と同じです。
4人バリエーション(ペア戦)
4人ペア戦で遊ぶときは、4人個人戦のルールより以下の点を変更します。
各プレイヤービッドカード3枚を決めた後、一斉に表向きにして公開します。
ビッドカードはプレイ中公開したままになります。
ペア戦の場合はプレミアムビッドはありません。誰も「デクレアラ」宣言、および「リビール」宣言をすることはできません。
ビッドの成功は、ペア2人とも個別のビッドを成功した場合は30点、ペア2人のビッドカードの合計トリック数と、2人の取ったトリック数は合っているが、個別には失敗している場合は20点、ペアのうち1人だけ成功していた場合は10点になります。ペア2人とも失敗した場合は0点です。
ビッド成功失敗に関係なく、1トリック1点獲得します。
ペア戦のゲーム終了条件は特に明記されていません。
上記以外は「通常ルール」と同じです。
5人バリエーション
「通常ルール」より以下の点を変更します。
👉使用するカード
5人場合は、ファイブハンドレッド専用トランプ63枚を使用します。
この専用トランプは通常のトランプに各スートに11,12、さらに♥と♦だけ13が入っています。
このうち13を除いた60枚を使用します。
各カードの強さは:A>K>Q>J>12>11>10>9>8>7>6>5>4>3>2
になります。
👉プレミアムビッド
誰も「リビール」を宣言することはできません。その代わり人数の制限なく「デクレアラ」宣言は可能になります。
プレイ前に「デクレアラ」宣言したプレイヤーは、ビッドカード3枚を公開したままプレイします。
「デクレアラ」宣言でビッド成功すれば追加で50点獲得します。失敗した場合は-50点になります。
👉ビッド成功の得点
- 1人だけ成功した場合:50点
- 2人成功した場合:成功した各プレイヤーに40点
- 3人成功した場合:成功した各プレイヤーに30点
- 4人成功した場合:成功した各プレイヤーに20点
- 5人全員成功した場合:各10点
全員失敗した場合はこの得点は獲得できません。
ビッド成功失敗に関係なく、1トリック1点獲得します。👉次のディールの切り札
全員失敗または全員成功の場合は次のディールの切り札はありません(ノートランプになります)。
👉ゲーム終了
プレイする前にディール数など決めておきます。
通常は250点以上または500点以上獲得で終了です。
1勝負制にする場合は、5ディール1勝負になります。
上記以外は「通常ルール」と同じです。
2人バリエーションその1
3人目はダミープレイヤーになります。上記3人と同様のルールでプレイします。
ダミープレイヤーを含めて、手札が12枚になるように配ります。
ダミープレイヤーに配られた最初の3枚がダミープレイヤーのビッドカードになります。
最初のディールの切り札は♣になります。以降のディールの切り札は上記の切り札の決め方と同様です。
通常ルール同様、手札から3枚ビッドカードを決めます。
プレミアムビッドでは、「リビール」宣言することはできません。その代わり人数の制限なく「デクレアラ」宣言することがあできます。「デクレアラ」宣言したプレイヤーは、ビッドカードを公開したままプレイします。
ダミープレイヤーはプレミアムビッドに参加しません。ダミープレイヤーのビッドカードはプレイが終了するまで裏向きのままにします。
プレイ前に、ダミープレイヤーの手札を全て表向きして、スートごとにして横一列になるよう並び替えます。
このときビッドカードは裏向きのままであることに注意してください。
ディーラーでないプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。ダミープレイヤーは最後にプレイします。ダミープレイヤーから出す場合は、都城ルールのプレイ通り(マストフォローのルール)であれば、どのカードから出しても良いようです。
プレイヤーのどちらかが勝っても、ダミープレイヤーは最後にプレイします。
ダミープレイヤーが勝った場合、ダミープレイヤーがリードプレイヤーになります。このときダミープレイヤーの3番目のカードをリードします。
原文では具体的に書かれていませんので、プレイ前に左からまたは右からと決めておくと良いでしょう。
ビッドの成功の得点は、プレイヤー1人だけ成功の場合は30点、2人とも成功または失敗した場合、2人ともビッドの成功の得点は獲得できません。ただし、ダミープレイヤーは60点獲得します。
いずれか1人が合計100点以上取った時点でゲーム終了となります。得点が多いプレイヤーの勝利になります。もしダミープレイヤーが先に合計100点以上担った場合は、残った2人でプレイを続けます。
2人だけになった場合のプレイの方法は明記されていません。ダミープレイヤーが先に100点以上達した場合は、ダミープレイヤーの勝利で終了で良いと思います。
2人バリエーションその2
「通常ルール」より以下の点を変更します。
👉使用するカード
通常のトランプのうち、各スートの9~10,J,Q,K,Aのみを使用します。
全部で24枚です。
カードの強さは:A>K>Q>J>10>9
になります。
各プレイヤーの手札が12枚になるように配ります。
👉プレミアムビッド
誰も「リビール」を宣言することはできません。その代わり人数の制限なく「デクレアラ」宣言は可能になります。
プレイ前に「デクレアラ」宣言したプレイヤーは、ビッドカード3枚を公開したままプレイします。
「デクレアラ」宣言でビッド成功すれば追加で30点獲得します。失敗した場合は相手が30点獲得します。
👉ビッド成功の得点
- 1人だけ成功した場合:20点
- 2人成功した場合:成功した各プレイヤーに20点
ビッド成功失敗に関係なく、1トリック1点獲得します。
👉ゲーム終了
いずれか1人が合計100点以上に達したらゲーム終了となります。合計点が多いプレイヤーの勝利になります。
上記以外は「通常ルール」と同じです。
そのほかのバリエーション
オリジナルルール(ジョーカーバリエーション)
99はDavid Parlett氏本人の手でルール改定されています。
改定前のルールでは以下の点が異なります。
👉使用するカード
通常のトランプのうち、各スートの各スートの6~10,J,Q,K,Aにジョーカー1枚を加えまて使用します。
全部で37枚です。
カードの強さは:A>K>Q>J>10>9>8>7>6
になります。
各プレイヤーの手札が12枚になるように配ります。
配り残りの1枚は表向きして、全員に公開します。このカードを切り札表示カードと呼びます。
切り札表示カードがジョーカーまたは「9」だった場合、切り札なし(ノートランプ)になります。
切り札表示カードが、ジョーカー・「9」以外であれば、そのスートが切り札になります。
切り札表示カードはプレイ終了するまで場に残します。
もしプレイヤーの手札にジョーカーがある場合は、ジョーカーは切り札表示カードのスートとランクをコピーします。例えば切り札表示カードが♦10の場合、プレイヤーの手札にあるジョーカーは♦10になります。
1勝負制にする場合は、9ディール1勝負になります。
上記以外は「通常ルール」と同じです。
切り札宣言バリエーション
プレミアムビッドの際、切り札を宣言することができます。プレミアムビッドで切り札を宣言した場合、より強い宣言をすれば直線の切り札を変更できます。
プレミアムビッドの強さは「リビール」宣言>「デクレアラ」宣言になります。
同じ強さの宣言が複数あった場合は、ディーラーの左隣のプレイヤーまたは、ディーラーの左隣のプレイヤーの近いプレイヤーが優先されます。
もしプレミアムビッドを誰も宣言しなかった場合は、そのディールで決められた切り札になります。
つまり最初のディールは、切り札なし(ノートランプ)、次のディールは直前のビッドで成功したプレイヤーの人数に応じて切り札が決まります。
上記以外は「通常ルール」と同じです。
切り札9宣言バリエーション
Nicholas Tallyn氏が考案した上記切り札宣言の追加バリエーションです。
切り札宣言時に切り札スート以外に「9」を切り札にすることができます。
「9」を切り札にした場合、「9」の4枚は別のスート扱いになります。
切り札9になった場合、9の強さは:♣9>♥9>♠9>♦9になります。
上記以外は「切り札宣言バリエーション」のルールと同じです。
ノービッドバリエーション
harles Magri氏が考案したバリエーションゲームです。
このバリエーションゲームではプレイ前にビッドカード3枚を出さずに、12枚の手札でプレイを開始します。
9トリック終了後、手札に残った3枚がビッドカードになります。
またプレミアムビッドは次のように変更されます。
おそらく「リビール」宣言して、プレイ前に次ぎのいずれか1つを行うものと思われます。
- 手札12枚全て公開して、ビッドカード3枚とプレイに使う9枚を分け、ビッドカード3枚のトリック数どおり取る
- 手札12枚を公開した後、取るトリック数を宣言する
ナウンティー・ナン(Naughnty-Nun)
99のアレンジゲームです。
2~4人までプレイできます。
使用するカードは:
2人の場合:通常のトランプのうち、各スートの9~10,J,Q,K,Aのみを使用します。
全部で24枚です。
カードの強さは:A>K>Q>J>10>9
になります。
3人の場合:通常のトランプのうち、各スートの6~10,J,Q,K,Aのみを使用します。
全部で36枚です。
カードの強さは:A>K>Q>J>10>9>8>7>6
になります。
4人の場合:ジョーカーを除いた52枚を使用します。
全部カードの強さは:A>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3<2
になります。
このゲームは9ディールプレイします。
各ディールによって切り札が異なります。
スートの強さは:♣>♥>♠>♦になります。
- 1ディール目:♦が切り札
- 2ディール目:♠が切り札
- 3ディール目:♥が切り札
- 4ディール目:♣が切り札
- 5ディール目:切り札なし(ノートランプ)
- 6ディール目:各トリックでリードで出されたスートが切り札
- 7ディール目:そのトリックでプレイされたカードの中で最も強いスートで、かつより強いランクがトリックに勝つ。
- 8ディール目:そのトリックでプレイされたカードの中で一番強いランクがトリックに勝つ。同じ強さのランクが複数ある場合は、スートの強さで勝敗を決める。
- 9ディール目:リードで出されたカードと同じランクをプレイし、「スナップ」と宣言すれば、トリックに勝つ権利が与えられる。さらに宣言があった場合は後勝ちではないかと推測します。もしリードで出したカードと同じランクを出し、スナップ宣言をしなかった場合はトリックに勝つ権利は失われます。
このゲームではプレミアムビッドはありません。
明確に記載されていませんが、プレイ前にビッドカード3枚をだし、トリック数を予想する物と思われます。予想が当たった場合の点数はプレイ人数に応じて調整になると思われます。
また1トリック1点つくと思われます。
また本ゲームはDavid Parlett氏のサイトではディールごとの切り札の決め方が次のように記載されています。
また氏のサイトでは3人用と書かれていますが、切り札の決め方を読むと3人以外もそうていして記載されています。
- 1ディール目:プレイ前に手札から1枚裏向きに出し、一斉に公開する。最も多く出ているスートが切り札になる。同じ枚数同士の場合は、より強いランクの方が切り札になる。ランクも同じ場合の記載はありません(ノートランプで良いかと思います)。3人プレイでスートが1枚ずつだった場合は、出ていないスートが切り札になります。
- 2ディール目:通常の99と同じです。直前のビッド成功の人数により決まります。
- 3ディール目:各トリックでリードで出されたスートが切り札
- 4ディール目:まずスートの強さ♣>♥>♠>♦、次にカードの強さの順で勝敗を決める。
- 5ディール目:そのトリックでプレイされたカードの中で一番強いランクがトリックに勝つ。同じ強さのランクが複数ある場合は、スートの強さ(♣>♥>♠>♦)で勝敗を決める。
- 6ディール目:切り札なし。通常ルールと同じだが、ビッドカードに「9」は使用できない。また最初のリードでは手札に「9」があれば必ず出す。
- 7ディール目:リードで出されたカードと同じランクをプレイし、「スナップ」と宣言すれば、トリックに勝つ権利が与えられる。さらに宣言があった場合は後勝ちではないかと推測します。もしリードで出したカードと同じランクを出し、スナップ宣言をしなかった場合はトリックに勝つ権利は失われます。
- 8ディール目:通常ルールと同じ。ただしトリックに勝つのは、2番目に強いカード。誰もフォローしなかった場合(切り札がない場合)、2番目に強いランクを出したプレイヤーが勝つ。同じランクの強さがある場合は、後出し勝ちになる。
- 9ディール目:ビッドカードに「9」は使用できない。また「9」が切り札になる。「9」の4枚は別のスート扱いになる。切り札9になった場合、9の強さは:♣9>♥9>♠9>♦9。
Board Game Geekに投稿されたバリエーション
Board Game Geekに投稿されたバリエーションの一部を紹介します.分割統治バリエーション
Craig Duncan氏が考案したバリエーションゲームです。プレミアムビッドの得点の大きさに懸念を抱いて提唱されたバリエーションになります。
👉プレミアムビッド:デクレアラ、リビール宣言は複数人数宣言可能に変更します。
宣言は時計回りに行うのか、一斉に行うのかは明記されていません。
プレミアムビッドを誰も宣言しなかった場合、ビッドの成功点は10点、1トリック1点になります。
デクレアラ宣言し成功した場合、ビッドの成功点は20点、1トリック2点になります。失敗した場合、この得点は獲得できません。さらに相手プレイヤーに追加で5点ずつ加点します。
リビール宣言し成功した場合、ビッドの成功点は30点、1トリック3点になります。失敗した場合、この得点は獲得できません。さらに相手プレイヤーに追加で10点ずつ加点します。
ブリッジバリエーション
omer pdr氏が考案したバリエーションゲームです。
👉使用するカード
4人の場合、通常のトランプよりジョーカーを除いた52枚を使います。
カードの強さは:A>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
になります。
各プレイヤーの手札が13枚になるよう配ります。
3人の場合は、各スートの2を除きます。各プレイヤーの手札が12枚になるよう配ります。
配り残りの12枚はプレイで使用することはありません。
👉ビッドカード
各プレイヤーは手札のうち3枚を使って(以降ビッドカード)、トリックの予想をします。
ビッドカードのトリック数は次の通りになります。
♠:4トリック
♥:3トリック
♣:2トリック
♦:1トリック
10:0トリック。上記スートのトリックを無視する。
ビッドカードを使った予想は、パスすることはできません。ビッドカードの予想は手札から4枚使います。ビッドカードの予想が終わった後、全員ビッドカードを公開します。
残念ながら得点についてははっきりと読み取ることはできませんでした。
後書き
99はDavid Parlett氏の代表的なゲームの1つです。
このゲームは1968年に創作され、1980年に変更されました。さらに1990年に三度のルール変更が行われました。
そういえば実際に遊んでいた時、プレミアムビッドは時計回りでやっていたかどうかはっきりは覚えていません。
細かい変化なのかもしれませんが、ゲームのルール変遷が断片的に見えて面白かったです。
いずれにせよ3人のトリックテイキングゲームで面白いゲームの1つであることには間違えありません。
参考文献・サイト
・「The Oxford Guide to Card games」 David Parlett Oxford
・「Oxford Dictonary of Card games」 David Parlett Oxford
・「The Penguin Book of Card Games」David Parlett Penguin Books
・「トランプゲーム百科」 松田道弘 社会思想社
・「トランプゲーム大全」 赤桐裕二 スモール出版
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