2024年12月19日木曜日

孤独のトリックテイキングゲーム第1話「王への使者(The Emissary)」

 


参ったな……昼飯食べに行って戻ったら、全部の卓がプレイ中だ。
しかもどの卓もそれなりに時間がかかるやつだ。うわ! 3卓も火星がたってるよ。
どんだけ火星好きなんだ。
スイッチ持ってきてないし、スマホのバッテリも心許ない。
……トランプは持ってきているな。トランプがあればなんとかなる。
よし。トランプでソリティアを遊ぶか。
第1話「王への使者(The Emissary)」

あなたは父親から 8 つの近隣王国からの支援を集めるために派遣された若い貴族です。各王国で、あなたは支援を受けるべくその国の統治者と議論をします。

時には強行、時には敬意をもって、王国ごとに指定された数の議論に勝たなければなりません。

成功すれば、統治者に今後の支援を求めることができます。しかし一度でも失敗すると、支援失敗となり、ゲーム敗北となります。

👉プレイ人数:1人
👉使用するカード:通常のトランプ52枚を使用します。ジョーカーは使用しません。
👉カードの強さ:8>7>6>5>4>3>2>A
👉目的:指定されたトリック数を取り、8ディール全てクリアすること。

ディール

  1. 最初に各スートの9と10の8枚を裏向きにして、好きな順に横一列に並べます。並べる際ランクはゲームに一切影響はありません。この列が「王国」になります。
  2. 次に各スートのKとQの8枚を裏向きにしてシャッフルします。その後、各王国に表向きにして、左から右の順に1枚ずつ配置します。
  3. J4枚を表向きにして、王国の脇に置きます。このJを「家臣」と呼びます。
  4. 残りの32枚を裏向きにしてシャッフルした後、裏向きのまま重ねて山札にします。

プレイ

次の順でプレイします。
  1. 王国を選び訪問する
  2. 王と議論をする
1.王国を選び訪問する
山札の上から8枚引き自分の手札にします。手札を確認した後、王国を1つ選びます。
1ディールにつき、選べる王国は1つだけです。
選んだ王国の下側に「家臣」4枚(助さん、格さん、お銀、弥七と呼んでも良いでしょう)を配置します。
王国の支援を得るためには、左側から数えた数字分のトリックに勝たなくてはなりません。
左から1番目はぴったり1勝、左から2番目はぴったり2勝、左から8番目は8勝になります。また選んだ王国のスートが切り札になります。
例えば♣Qの王国を選んだ場合、切り札は「♣」になります。
2.王と議論をする
王の手札は山札になります。山札の一番上のカードを1枚表向きにします。
👉表向きのカードのスートがあれば、そのスートをださなければなりません。複数ある場合は、そのスートから好きな1枚を出します。
👉表向きのカードのスートが1枚もない場合は、好きなカードを出します。
出し終わった後、このトリックの勝者を決めます。
切り札が出ていない場合は、王が出したスートでより強いランクを出した場合、プレイヤーが勝ちます。
王が切り札を出さず、プレイヤーが切り札を出した場合は、プレイヤーが勝ちます。
切り札が出ている場合は、切り札スートで王より強いランクを出した場合、プレイヤーが勝ちます。
上記以外は王の勝ちになります。
プレイヤーが勝った場合、自分が出したカードを裏向きにして脇に置きます。王が出したカードは裏向きにして捨て札にします。
プレイヤーが勝ったとしても王がリードをします。
プレイヤーが負けた場合、出された2枚を裏向きにして捨て札にします。
手札がなくなるまで「2.王と議論をする」を繰り返します。
手札がなくなったら、1ディール終了になります。


家臣(J)の助力
各家臣の力を使うことができます。各家臣の力を使うことができるのは、1ディールに1回のみになります。
最初のトリックの前、または2トリック目の好きなタイミングで家臣のカードを選びます。選ぶ家臣は複数選んでもかまいません。
選んだ家臣のカードは裏向きにします(または選ばなかった家臣を王国の脇に戻すのもいいでしょう)。
選んだ家臣の力は好きなタイミングで使うことができます。
他の家臣の力を使う場合は、今使っている家臣の力の効果を使い切った後に使用します。
家臣の力は次の通りです。
  • (外交):手札にある切り札を全て捨て札にします。その後捨て札にした枚数分、山札から補充します。
  • ♣(軍事):手札にある♣の枚数分、山札から手札に加えます。
  • ♠(政治):選んだ王のカードをまだ訪問していない国の王と交換します。以降切り札は交換した後のスートになります。例えば選んだ王国:♣QをKと交換した場合、以降切り札はになります。最後の王国(左から8番目の王国)は、この効果が使えません。
  • (商業):山札から2枚手札に加えた後、手札から2枚捨て札にします。山札から引いたカードを巣手札にしてもかまいません。
もし途中で山札がなくなった場合は、捨て札を裏向きにシャッフルして山札にします。
選んだ家臣の力は必ず使わなければならないかどうかは明記されていません。
選んでも使わなくても良い方をイージー、選んだ家臣は全て使うのはハード、と遊び分けるのもいいでしょう。

勝敗

1ディール終了後、規定の勝利数どおりであれば、そのディールは勝利になります。
勝利した王のカード(KまたはQ)を自分の脇に置きます。
使い終わった家臣(J)を表向きにします(裏向き弐した場合)。
再び「ディール」まで戻ります。
家臣を裏向きのまま次のディールに移ってしまった場合、そのディールでは裏向きの家臣の能力は使用できなくなります。
王のカードは家臣と同じ能力を持ちます。王のカードは好きなタイミングで使えますが、ゲーム中1枚につき1回限りになります。使った王のカードがゲームから除外します。
全8王国クリアすれば、このゲームの勝利になります。
規定の勝利数より多くても少なくても敗北になります。その時点でゲーム終了となります。
ゲーム終了後得点を次のように計算します。
  • 勝った王国の数+使用しなかった王カード(KまたはQ)
最高得点は16点になります。

参考文献
「Isaludo Ten Modern Solo Games Using a Standard Card Deck」Wil Su

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