2020年5月19日火曜日

泰和A包

泰和A包(Tàihé A Bāo)は中国のトランプゲームです。
他の名前があるかは定かではありません。
通常は4人で1対3になってプレイをします。
チップなどをご用意ください。
3人または5人でも遊べるようです。
通常のトランプより各スートの2,3,8、ジョーカーを除きます。
全部で40枚になります。
各カードの強さ:A>K>Q>J>10>9>7>6>5>4
このゲームは反時計回りに進行します。
ゲームの目的:相手より先に手札をなくすこと。
最初に4人プレイの説明をします。
ゲーム終了条件は決まっていないようです。
事前に各自の所有チップ数、ディール数など決めておいてください。


ディール

ジャンケンなど適当な方法で最初のディーラーを決めます。
以降は反時計回りで持ち回りで交代します。
最初のディールでは、ディーラーはシャッフルした後、ディーラーの右隣から裏向きのまま反時計回りに、各プレイヤーの手札が10枚になるよう配ります。
次のディール以降では、ディーラーはシャッフルした後、最初にビッドをするプレイヤーに裏向きのまま1枚配った後、最初にビッドをするプレイヤーの左隣がシャッフルします。
その後、そのプレイヤーから裏向きのまま、各プレイヤーの手札が10枚になるよう配ります。
中国ではシャッフルした後、裏向きにして1つの山札にします。
その後ディーラーの右隣から反時計回りに、各プレイヤーの手札が10枚になるよう、山札から手札を補充していきます。

ビッド

最初のディールでは、4を持っているプレイヤーが最初のビッドをします。
次のディール以降では最初のビッドをするプレイヤーを以下のように決めます。
  • 前のディールでデクレアラーが勝った場合、前のディールでデクレアラーだったプレイヤーが最初にビッドをします。
  • 前のディールでデクレアラーが負けた場合、前のディールでデクレアラーだったプレイヤーの右隣のプレイヤーが最初にビッドをします。。
最初にビッドするプレイヤーから反時計回りにデクレアラー宣言するか、またはパスをします。
ビッドは1巡のみ行います。
デクレアラー宣言すると単独で戦うことになります。
いずれか1人がデクレアラー宣言した瞬間にビッドを終了し、プレイを開始します。
1回目のビッドで1人もデクレアラー宣言しなかった場合、2回目のビッドを行います。
2回目のビッドでは、最初にビッドするプレイヤーから反時計回りに、カードをコールするか、またはパスをします。
2回目のビッドも1巡のみ行います。
既にコールの宣言がすでにされていても、コールを宣言することはできます。
コールの宣言は次のように行います。
  1. スートとランクを指定して宣言します。
  2. 宣言されたカードを持っているプレイヤーは、即座に表向きにして宣言したプレイヤーに渡します。このプレイヤーを「指名プレイヤー」と呼びます。
  3. 指名プレイヤーから受け取った後、宣言したプレイヤーは手札から要らないカードを1枚裏向きにして、指名プレイヤーに渡します。
ただし次のカードは指定することはできません。
  1. コールしたプレイヤーが持っているカード
  2. A
  3. 4
  4. 既にコールで宣言されたカード。
また指名プレイヤーに以下のカードを渡すことはできません。
  • A
  • 4
2回目のビッドで1人もコール宣言をしなかった場合、ディーラーを交代せずシャッフルし直しになります。
2回目のビッドでコール宣言があった場合、直前にコール宣言をしたプレイヤーがデクレアラーになります。


プレイ

デクレアラーが最初のリードプレイヤーになります。
デクレアラーは次のうちいずれか1つのタイプでカードを出します。
タイプ:
強さは下に行くほど強くなります。つまりシングルが最も弱く、フォーカードが最強になります。
  • シングル:好きなカード1枚
  • ペア:同じランク2枚(ペア)
  • シークエンス:3枚以上の連続したカード。同じスートでなくてもかまいせん。ただしAはシークエンスで使うことはできません。また7-9はシークエンスになりません。
  • ダブルシークエンス:2組以上のペアで連続したカード。例えば5566、JJQQKKなど。Aは使うことはできません。また7799はダブルシークエンスになりません。
  • スリーカード:同じランク3枚
  • フォーカード:同じランク4枚
次のプレイヤー以降はリードプレイヤーと同じ枚数でかつ、同じタイプで強いカードがあれば出すことができます。
同じタイプの強さの判定は、一番強いランクを見て判定します。
例外としてスリーカードは、フォーカードを除き、リードプレイヤーが出した枚数に関係なく出すことができます。
またフォーカードも、リードプレイヤーが出した枚数に関係なく出すことができます。
それゆえ、スリーカード・フォーカードは「ボム」と呼ばれます。
カードを出したくないまたは出せない場合はパスをします。
パスをした後でも自分の番が回ってくれば、カードを出すことができます。
3人連続してパスした場合は、残った1人が次のリードプレイヤーになります。
いずれか1人の手札がなくなった瞬間プレイ終了となります。



得点

デクレアラーの手札がなくなった場合はデクレアラーの勝利になります。
それ以外はデクレアラーの敗北になります。
本来はお金を賭けて行います。
お金を賭けない場合は、得点をステークスとして、次のように得点計算をします。
・1回目のビッドでデクレアラーになった場合、プレイヤ-人数+1ステークス
・2回目のビッドでデクレアラーになった場合、コールを宣言した人数(デクレアラー含む)x1ステークス
デクレアラーが勝った場合は、他のプレイヤーからそれぞれ上記の該当の得点をもらいます。
例えば、4人で1回目のビッドでデクレアラーになった場合、(4+1)x3=15ステークス獲得します。
デクレアラーが失敗した場合、他のプレイヤーにそれぞれ上記の該当の得点を支払います。

ゲーム終了条件

事前に決めたディール数終了後、合計点が多いプレイヤーの勝利になります。


バリエーション

5人プレイ
5人の場合は各プレイヤーの手札が8枚になるよう配ります。
それ以外は4人プレイと同じです。
3人プレイ
3人の場合は各スートの2,3,8に加え、♠Aを除きます。
各プレイヤーの手札が13枚になるよう配ります。
Aのスリーカードは最強のフォーカード扱いになります。
それ以外は4人プレイと同じです。
それ以外のバリエーション
・Aを除いてプレイすることもあります。全部で36枚でプレイします。
各プレイヤーの手札が9枚になるよう配ります。
5人の場合は、さらに♠Kを除いてプレイします。各プレイヤーの手札が7枚になるよう配ります。
3人の場合は各プレイヤーの手札が12枚になるよう配ります。
・コール宣言で他のプレイヤーが宣言したカードをコールで宣言することができるようにするバリエーションもあります。
フォーカードが必要なときにこの宣言を許可しているようです。
・常に4を持っているプレイヤーが際のビッドをするバリエーションもあります。
・2回目のビッドでは、最初にビッドを宣言するプレイヤーは、必ずコール宣言するバリエーションもあります。
・2回目のビッドで1人だけコール宣言した場合、プレイせずに他のプレイヤーから1ステークスずつ獲得するバリエーションもあります。
・1回目のビッドの場合、2ステークスずつ、2回目のビッドの場合、1ステークスずつ獲得するバリエーションもあります。
・他のプレイヤーが1枚もぷれいすることなく、デクレアラーが勝った場合、獲得するステークスを2倍にするバリエーションもあります。またデクレアラーがオープニングリードで負けた以外、他は勝った場合も獲得するステークスを2倍にするバリエーションもあります。


参考サイト

2020年5月10日日曜日

Bird Dog

バード・ドッグは、 Nathaniel Meadow氏が創作してトリックテイキングゲームです。
基本的には3人でプレイしますが、2人でも遊べます。
通常のトランプより各スートの2~8、ジョーカーを除きます。
全部で24枚になります。
各カードの強さ:A>K>Q>J>10>9
切り札が決まった以降の強さについては後述します。
このゲームは時計回りに進行します。
ゲームの目的:21点以上先取(2人プレイ時は11点以上先取)
最初に3人プレイの説明をします。


ディール

最初のディーラーは適当な方法で決めます。
以降は時計回りに持ち回りに交代します。
ディーラーはシャッフルした後、各プレイの手札が7枚になるよう配ります。
残りの3枚は裏向きのまま、場に置きます。
ディラーは場の3枚のうち1枚を表向きにします。
このカードのスートが切り札候補になります。

ソロプレイヤーと切り札決め

ディーラーの左隣から時計回りに切り札候補のスートを切り札にするか、またはパスをします。パスをした場合は次にプレイヤーに移ります。
いずれか1人が切り札にするを宣言した時点で、「ソロプレイヤーと切り札決め」は終了します。
切り札にする宣言をしたプレイヤーが「ソロプレイヤー」になります。
3人ともパスをした場合は、残りの2枚のうち1枚を表向きにします。
このカードのスートが新たな切り札候補になります。
2枚目も全員パスした場合は、残りの1枚が必ず切り札になります。
切り札はこの時点で確定しますが、今までと同様にこのカードのスートを切り札にするか、パスをするかの宣言を行います。
3枚目も全員パスした場合は、3人が各自得点を取るようにプレイします。
ソロプレイヤーがいる場合は、ソロプレイヤーとそれ以外の2人の1対2になります。
切り札について
切り札が決まった場合、切り札表示のカードのスートと同色のもう一方のスートで、同じランクのカードが最も強いカードになります。
このカードのことを「最強カード」と呼びます。
最強カードは一番強いカードになりますが、切り札スートにはなりません。
例えば切り札表示が9の場合、9が最も強いカードになります。
ただし、9はのスートに属します。
切り札候補を含め配り残りの3枚は、誰のものにもなりません。
切り札候補以外の裏向きのカードはそのままの状態でプレイを開始します。



ニル

プレイする前にディーラーの左隣からニルする宣言するかどうかを決めます。
ニル宣言は1トリックも取らないという宣言になります。
いずれか1人がニル宣言した瞬間、ニル宣言を終了します。
ニル宣言があったとしても、最強カード、切り札は変わりません。

プレイ

ディラーの左隣が最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーが手札から1枚場に出します。以降交互に手札から1枚場に出します。
出すカードは、リードプレイヤーが出したスートがあれば、必ず同じスートを出さなくてはなりません。ない場合に限り、何を出してもかまいません。
全員出し終わった後、このトリックの勝者を決めます。
  • 最強カードまたは切り札が出ていない場合は、リードプレイヤーが出したスートで、一番強いランクを出したプレイヤーが勝ちます。
  • 最強カードが出ている場合は、最強カードを出したプレイヤーが勝ちます。
  • 最強がなく、切り札が出ている場合は、切り札スートで一番強いランクを出したプレイヤーが勝ちます。
勝ったプレイヤーは場に出ている全てのカードを裏向きにして、自分の脇に集めておきます。
勝ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
全員の手札がなくなるまでプレイを続けます。
手札がなくなったら、1ディール終了です。
配り残りの3枚は誰のものにもなりません。配り残りの3枚は邪魔にならない場所によけて置いてください。



得点計算

ニル宣言がなかった場合:
1ディール終了後、各プレイヤーはとったカードの中で絵札(J,Q,K)のペアが何組できているか数えます。
ソロプレイヤーがいる場合は、ソロプレイヤー以外の2人がとったカードを1つにまとめてから数えます。
同じランクが4枚ある場合は、ペアは2組と数えます。
同じランクが3枚あってもペアは1組となります。
例えばJ・4枚、Q・3枚、K・2枚だった場合は、ペアは4組になります。
ペアの組数がそのまま各プレイヤーの得点になります。
ソロプレイヤーがいる場合、ソロプレイヤー以外の2人の得点は、2人で合計して取ったペアの組数が得点になります。
例えば2人でペアを4組取った場合、2人はそれぞれ4点ずつ獲得します。
ソロプレイヤーのペアの数が多い場合は、取ったペアの組数に加え、ボーナスとして1点追加で獲得します。
例えば、ソロプレイヤーがペア4組。それ以外の2人の取ったペアが2組だった場合、
ソロプレイヤーは4+1=5点獲得します。
ソロプレイヤーのとったペアが同数または少ない場合は、取ったペアの組数がそのまま得点になります。
ニル宣言がなかった場合:
ニル宣言したプレイヤーが1トリックも取らなかった場合、ニル宣言をしたプレイヤーは3点獲得します。それ以外のプレイヤー得点を獲得できません。
ニル宣言をしたプレイヤーが1トリック以上とった場合、それ以外の2人がそれぞれ3点ずつ獲得します。ニル宣言をしたプレイヤーは得点を獲得できません。


ゲーム終了

いずれか1人のプレイヤーの得点が21点以上に達した時点でゲーム終了となります。
合計点が一番多いプレイヤーの勝利になります。

2人プレイ

ディール:
2人プレイヤーでは「バード・ドッグ」というダミープレイヤーが登場します。
ディーラーはバード・ドッグも含めて、各プレイヤーの手札が7枚になるように配ります。
バード・ドッグの手札は裏向きのまま、1カ所に重ねて置きます。
残りの3枚は裏向きのまま、場に置きます。
ディラーは場の3枚のうち1枚を表向きにします。
このカードのスートが切り札候補になります。
ソロプレイヤーと切り札決め:
ソロプレイヤーと切り札決めは、3人プレイと同様に行います。
ただし、バード・ドッグは切り札には参加しません。
2人の間で行います。
切り札候補のスートを切り札にする宣言をしたプレイヤーが、ソロプレイヤーになります。
3枚目の切り札表示候補のカードで、2人ともパスをした場合は、配り直しになると思われます。
ニル宣言:
プレイする前に、ノンディーラーからニル宣言をパスをするかを決めます。
ノンディーラーがパスをした場合、ディーラーがニル宣言をするか、またはパスをします。
プレイ:
バード・ドッグの手札のうち3枚を表向きにします。
ノンディーラーが最初のリードプレイヤーになります。
バード・ドッグの手札は、ソロプレイヤーでないプレイヤーが、常にコントロールします。
ニル宣言があった場合は、ニル宣言をしなかったプレイヤーが、常にバード・ドッグの手札をコントロールします。
バード・ドッグの手番時に、宣言しなかったプレイヤーは、バード・ドッグの表向きの3枚のうち、いずれか1枚をプレイします。
バード・ドッグの手札からプレイする場合は、マストフォローのトリックテイキングゲームに従ってください。
例えばがリードされたとき、バード・ドッグの表向きの3枚が9,♦J,♣Aだった場合、9を必ず出さなくてはなりません。
各トリック終了後、バード・ドッグの裏向きにしたかーどのうち1枚を表向きにします。
つまりバード・ドッグの手札は常に3枚表向きの状態でプレイします。
バード・ドッグがトリックの勝者になった場合は、バード・ドッグがリードプレイヤーになります。
バード・ドッグのリードで出すカードは、宣言しなかったプレイヤーが決めます。
得点計算:
バード・ドッグが取ったカードは、宣言しなかったプレイヤーのものになります。
それ以外は3人プレイと同じです。
ゲーム終了:
いずれか1人のプレイヤーの得点が11点以上に達した時点でゲーム終了となります。
合計点が一番多いプレイヤーの勝利になります。


参考サイト

2020年5月9日土曜日

Chinese Ten

chinese ten(揀紅點)は、元々天九牌の牌九をトランプに移植したゲームです。
カードの取り方が花札によく似ています。
日本ではケン紅点として表記されています。
2~4人まで遊べます。個人戦になります。
通常のトランプよりジョーカーを除きます。全部で52枚になります。
ゲームの進行が時計回り、反時計回りかははっきり決まっていないようです。
このブログでは時計回りで説明します。
ゲーム終了条件は決まっていないようです。事前にディール数など決めておいてください。


カードの値

各カードの値は次の通りです。
  • A:1
  • 2~10:数字そのまま
  • J,Q,K:値なし

ディール

じゃんけんなど適当な方法で最初のディーラーを決めます。
以降は時計回りで持ち回りで交代します。
ディーラーはシャッフルした後、ディーラーの右隣のプレイヤーにカットしてもらいます。
カットしたプレイヤーは、カットした方のカードの一番下のカードを見ることができます。
見なくてもかまいません。
ディーラーは各プレイヤーに裏向きのまま時計回りに配ります。
各プレイヤーの手札は次のように人数によって決まります。
  • 2人:12枚
  • 3人:8枚
  • 4人:6枚
残ったカードは山札として裏向きのまま重ねて置きます。
山札の一番上から4枚、表向きにして山札の四隅に配置します。
便宜的にこのカードを「取り札」と呼びます。


プレイ

ディーラーの左隣のプレイヤーが最初にプレイします。
以降時計回りにプレイします。
手番になったら、手札から好きな1枚を表向きに場に出します。
出したカードの値と、取り札のうち1枚のカードの値を足して10になるカードがあれば、そのカードを取ります。
2枚以上の取り札と出したカードの値を足して10にして取ることはできません。
10,J,Q,Kはいずれも同じランクのカードを出したときのみ取れます。
取ったカードは出したカードと一緒に、裏向きにして自分の脇に置きます。
手札に取り札を取れるカードがあっても、出す必要はありません。
取り札が1枚も取れなかった場合は、出したカードは取り札として場に残ります。
その後、山札の一番上のカードをめくり、取れるカードがあれば該当のカードを取ります。
めくったカードで取れるカードが1枚もない場合は、そのまま取り札として場に残します。
特殊な状況その1
プレイ最初の取り札に次のカードが3枚ある場合、該当の4枚目を出すことでその全てを取ります。

  • 5,10,J,Q、K
例えば取り札に♠Q,Q,Qがある場合、手札に♣Qがあれば、取り札のQ全てを取ることができます。
特殊な状況その2
プレイ最初の取り札が4枚とも次のランクであれば、ディーラーが取り札の全てを取ります。
  • 5,10,J,Q、K
この場合、取り札が1枚もない状態でプレイを開始します。


得点計算

全員の手札と山札がなくなったら、1ディール終了となり、得点計算をします。
各プレイヤーは取ったカードの得点を集計します。
カードの得点は以下の通りです。
  • 2~8,2~8:ランクがそのまま点数
  • 9,10,J,Q,K,9,10,J,Q,K:各10点
  • A,A:各20点
  • ♠A:30点。ただし3人以上でプレイしたときのみ。2人プレイの時は得点はありません。
  • ♣A:40点。ただし3人以上でプレイしたときのみ。2人プレイの時は得点はありません。
上記以外のカードの得点はありません。


    勝敗判定

    下記の基準点以上取っていれば、勝つ基準点が示されています。
    • 2人:105点以上
    • 3人:80点以上
    • 4人:70点以上

    ゲーム終了条件

    事前に決めてディール数終了後、合計点が多いプレイヤーの勝利になります。

    バリエーション

    台湾バリエーション
    このバリエーションでは4人用になります。
    時計回りで進行します。
    ♣Aは得点になりません。
    いずれか1人の合計点が60点以上に達した時点でゲーム終了になります。
    合計点が多いプレイヤーの勝利になります。
    台湾ではギャンブルゲームとしてプレイされているようです。
    赤5ボーナス
    取り札の5または5を、5または5で取ると、他のプレイヤーから10点ずつご祝儀を貰えます。
    ご祝儀は得点計算時に行います。
    レッドフロッグ・ブラックフロッグ
    タイでプレイされているゲームです。
    カードの得点が次のように変わります。
    • 2~8,2~8:ランクがそのまま点数
    • ♣9,10,J,Q,K,♠9,10,J,Q,K:各10点
    • ♠A:50点。
    上記以外のカードの得点はありません。
    メインメラ
    インドネシアでプレイされています。
    プレイ人数は2~3人になります。
    最初のディーラーは任意で決めます。以降は得点が一番低いプレイヤーが次のディーラーになります。
    • 2人の場合は手札10枚、取り札は12枚配ります。
    • 3人の阿合は手札7枚、取り札は10枚配ります。
    最初の取り札に5,19,J,Q,Kのいずれかが3枚以上ある場合は、配り直しになります。
    取り札に8, 8, 8, 2, 2など、もう取ることができない状況が起きた場合、プレイを中止して、全てのカードをシャッフルし、配り直します。
    カードの得点が次のように変わります。
    • 2~8,2~8:ランクがそのまま点数
    • 9,10,J,Q,K,9,10,J,Q,K:各10点
    • A,A:各20点
    上記以外のカードの得点はありません。


    参考文献・参考サイト

    ・"The Penguin Book of Card Games" David Parlett

    2020年5月8日金曜日

    打天九を一番早く並び替えるのは、この俺だ!コンテスト 中止のお知らせ

    「打天九を一番早く並び替えるのは、この俺だ!コンテスト 」は、規定人数に達せず中止となりました。
    ご応募いただいた方々、誠にありがとうございました。
    なおベストタイムは60秒でした。
    これにてコンテストは終了となりますが、打天九の強さ順を思い出せる良い練習となるかと思います。
    機会があれば、挑戦してみてください。

    2020年5月2日土曜日

    バスラ(バストラ)BASRA/BASTRA

    バスラ(バストラ)はカシノによく似た、中東のフィッシングゲームです。
    キプロス諸島、エジプト、レバノンでは人気のあるトランプゲームだそうです。
    トルコでは"pişti "または"paşta"とも呼ばれています。
    通常のトランプよりジョーカーを除きます。全部で52枚になります。
    このゲームは色々なバリエーションが存在します。
    まずはエジプト版を最初に説明します。
    エジプト版では反時計回りに進行します
    エジプト版では2人または4人で遊ぶときはペア戦になります。
    バリエーションゲームは後述しますが、3人・4人個人戦で遊べるかは明記されておりません。
    おそらくペア戦で遊ばれることが多いゲームなのでしょう。

    カードの値

    各カードの値は次の通りです。
    • A:1
    • 2~10(7を除く):数字そのまま
    • 7,J,Q,K:値なし
    Q,Kはそれぞれ同じランクのカードでしか取れません。
    7、Jは特殊なカードになります。
    J
    フロアカードが1枚以上ある状態でJを出すと、フロアカードを全て取ることができます。
    フロアカードが1枚もない状態でJを出した場合は、出したカードがフロアカードとして場に残ります。
    7
    フロアカードが1枚以上ある状態で7を出すと、フロアカードを全て取ることができます。
    フロアカードが1枚もない状態で7を出した場合は、出したカードがフロアカードとして場に残ります。この場合7の値を「7」としてみなします。
    7、Jについては後述します。

    ディール

    じゃんけんなど適当な方法で最初のディーラーを決めます。
    以降は反時計回りで持ち回りで交代します。
    ディーラーはシャッフルした後、ディーラーの左隣のプレイヤーにカットしてもらいます。
    ディーラーは、カットしてもらった方のカードの一番下のカードを見ることができます。
    見なくてもかまいません。
    ディーラーは各プレイヤーに裏向きのまま4枚ずつ、反時計回りに配ります。
    各プレイヤーに配った後、表向きにして場の中央に4枚配ります。このカードを「フロア」と呼びます。
    残ったカードは山札として裏向きのまま重ねて置きます。
    フロアにJまたは7が1枚以上ある場合、そのカードを山札の中に入れ*、フロアが4枚になるよう、山札の一番上から場の中央に表向きにして配ります。
    *山札の一番下から10枚ぐらい取り、Jまたは7をその中に入れてシャッフルし、山札に一番下に戻すと良いでしょう。


    プレイ

    ディーラーの右隣のプレイヤーが最初にプレイします。
    手番になったら、手札から好きな1枚を表向きに場に出します。
    出したカードのランクの数字と、場札のカード数字が1枚でも同じランクの数字があれば、そのカードを必ず取らなくてはなりません。
    もし場札のうち同じランクの数字が複数枚ある場合は、いずれか1枚を選んで取ります。
    取ったカードは裏向きに伏せて脇に置きます。
    場札のカードのうち、2枚以上のカードの数字の合計と、出したカードのランクと合えば、足したカードの全てを取ります。
    もしその合計が組み合わせ複数があれば、その組合せ全てを取ることができます。
    例えば写真の例の場合:
    ♠A-2-♣6で「9」、4-♣5で「9」になります。
    つまり9を出せばフロアカード全てを取ることができます。

    出したカードと同じランクのカードが1枚あったとしても。
    複数組合せて取ってもかまいませんし、そのカードを取ってもかまいません。
    フロアカードを全て取ることを「バスラ」と呼びます。
    フロアカードを全て取ったプレイヤーは、「バスラ」による得点10点を獲得します。
    ただしJを出してフロアカードを全て取った場合は、「バスラ」になりません。
    つまりJでフロアカードを全て取ることはできますが、バスラによる得点を獲得することはできません。
    7を出した場合は、フロアカードを全て取ります。
    「バスラ」による得点10点を獲得できるかどうか、次の条件の場合に限ります。
    • 取ったフロアカードに絵札(J,Q,K)が1枚もなく、取ったフロアカードの合計が10以下
    上記以外はJ同様、バスラによる得点を獲得することはできません。
    取ったカードは出したカードと一緒に、裏向きにして自分の脇にまとめておきます。
    ペア戦の場合は、ペアのうち1人の所にまとめておきます。
    手札がなくなるまで手札の補充はしません。
    手札がなくなったら、ディーラーは山札から各プレイヤーに裏向きのまま4枚ずつ、反時計回りに配ります。
    このときフロアカードには配りません。
    山札が1枚もない場合は、残りの手札だけでプレイを続けます。
    山札も手札がなくなったら、1ディール終了となります。
    フロアカードが残っている場合は、直前にフロアカードを取ったプレイヤーが全て取ります。

    得点計算

    1ディール終了後、各プレイヤー取ったカードの枚数を数えます。
    ペア戦の場合はペアになった2人が取ったカードの枚数を数えます。
    カードの枚数が多いプレイヤー(ペア)は30点獲得します。
    もしカードの枚数が同数だった場合、上記得点は次のディール以降に持ち越しになります。
    持ち越しになった場合、次のディールでカードの枚数が多いプレイヤー(ペア)は60点獲得します。
    その後取ったカードの得点を集計します。
    カードの得点は以下の通りです。
    • 10:3点
    • ♣2:2点
    • A:各1点
    • J:各1点
    上記以外のカードの得点はありません。
    最後にバスラによる得点(10点)を集計します。


    ゲーム終了

    いずれかのプレイヤー(ペア)の得点の合計が101点以上あれば、ゲーム終了となります。
    最も合計点が高いプレイヤー(ペア)の勝利になります。
    121点以上でゲーム終了と記載されているルールもあります。
    また51点以上でゲーム終了の条件とし、もし2人以上が51点以上の場合は61点に引き延ばし、2人以上が61点以上の場合は、さらに71点に引き延ばすルールもあります。
    2人以上71点以上の場合、より合計点が高いプレイヤーの勝利になります。
    同点の場合は引き分けになると思われます。
    通常は5ゲームプレイするそうです。
    5ゲームする場合は150点以上先取で1ゲーム勝利とし、3ゲーム先取した方が勝者となります。
    敗者は勝者に飲み代をおごるそうです。

    バリエーション

    いくつかバリエーションがあります。
    2人用のバリエーション
    カットした側のカードの内容を2人とも見ます。
    つまり山札の一番の下のカードがなにかわかっている状態でプレイします。
    ヨルダン・バスラ
    絵札(Q,K)のカードの値は10として数えます。
    エジプト版のルールと同じく、Jは特殊カードになります。
    フロアカードが1枚だけで、同じランクのカードを出して取った場合、20点獲得します。
    ただしフロアカードがJ・1枚だったとしても、Jを出しても得点を獲得できません。
    フロアカードが7・1枚の状態で7を出した場合、14点獲得します。
    イエメン・バスラ
    以下の点が変更になります。
    7でバスラによる得点になる条件:
    次のいずれか1つに該当すれば、バスラによる得点10点を獲得します。

    • 取ったフロアカードの合計が10未満
    • フロアカードが10,Q,Kのみ
    複数の組合せを利用し、フロアカードの合計を10未満にすることができれば、フロアカードの全てを7で取ることができます。
    このときもバスラによる得点10点を獲得します。
    ・Jでバスラになる条件:

    • フロアカードがJ・1枚のみで、Jを出した場合

    上記の場合20点獲得します。
    ・ゲーム終了条件:
    101点以上または121点以上先取でゲーム終了になります。
    最も合計点が高いプレイヤー(ペア)の勝利になります。
    どちらを終了条件にするか、プレイする前に決めておいてください。
    エチオピア・バスラ
    以下の点が変更になります。
    ・取ったカードの枚数の得点
    1ディール終了後、カードの枚数が多いプレイヤー(ペア)は3点獲得します。
    取ったカードが同数の場合はこの得点はありません。
    明記されていませんが、おそらく次のディールに持ち越しにはならないと思われます。
    ・バスラ
    フロアカードがQ・1枚だけの状態でQを出してもバスラになりません。
    ・ゲーム終了条件
    51点以上先取でゲーム終了になります。
    最も合計点が高いプレイヤー(ペア)の勝利になります。
    レバノン・バスラA
    以下の点が変更になります。
    ・ディール
    各プレイヤーに6枚ずつ配ります。最初のフロアカードは4枚になります。
    ・取ったカードの枚数の得点
    1ディール終了後、カードの枚数が多いプレイヤー(ペア)は3点獲得します。
    取ったカードが同数の場合はこの得点はありません。
    明記されていませんが、おそらく次のディールに持ち越しにはならないと思われます。
    ・バスラ
    フロアカードが1枚または2枚のときのみ、フロアカードを全て取ると10点獲得します。
    ただしJで取った場合はバスラになりません。
    ただしフロアカードがJ・1枚でJを出した場合は、10点獲得します。
    ・ゲーム終了条件
    101点以上先取でゲーム終了になります。
    最も合計点が高いプレイヤー(ペア)の勝利になります。
    同点の場合はサドンデスになります。
    レバノン・バスラB(アシュシュ)
    アシュシュ(ashush)と呼ばれているバリエーションゲームです。
    以下の点が変更になります。
    ・ディール
    各プレイヤーに4枚または6枚ずつ配ります。最初のフロアカードは4枚になります。
    手札の枚数をどちらにするかはプレイする前に決めておいてください。
    ・取ったカードの枚数の得点
    1ディール終了後、カードの枚数が多いプレイヤー(ペア)は3点獲得します。
    取ったカードが同数の場合はこの得点はありません。
    明記されていませんが、おそらく次のディールに持ち越しにはならないと思われます。
    ・バスラ
    フロアカードが1枚のときのみ、フロアカードを全て取ると10点獲得します。
    ただしJで取った場合はバスラになりません。
    ただしフロアカードがJ・1枚でJを出した場合は、10点獲得します。
    ・ゲーム終了条件
    101点以上先取でゲーム終了になります。
    最も合計点が高いプレイヤー(ペア)の勝利になります。
    同点の場合はサドンデスになります。
    パレスチナ・バスラ
    以下の点が変更になります。
    ・ディール
    各プレイヤーに4枚または6枚ずつ配ります。最初のフロアカードは4枚になります。
    手札の枚数をどちらにするかはプレイする前に決めておいてください。
    ・取ったカードの枚数の得点
    1ディール終了後、カードの枚数が多いプレイヤー(ペア)は3点獲得します。
    取ったカードが同数の場合はこの得点はありません。
    明記されていませんが、おそらく次のディールに持ち越しにはならないと思われます。
    ・バスラ
    フロアカードが1枚だけで、同じランクのカードを出して取った場合、20点獲得します。
    フロアカードが7・1枚の状態で7を出した場合、14点獲得します。
    ただしフロアカードがJ・1枚だったとしても、Jを出しても得点を獲得できません。
    カードの値を
    ・ゲーム終了条件
    101点以上または151点以上先取でゲーム終了になります。
    最も合計点が高いプレイヤー(ペア)の勝利になります。
    どちらを終了条件にするか、プレイする前に決めておいてください。
    シリア・バスラ
    以下の点が変更になります。
    ・使用するトランプ
    通常のトランプよりQ,K,ジョーカーを除きます。全部で44枚になります。
    ・ディール
    各プレイヤーに4枚または5枚ずつ配ります。最初のフロアカードは4枚になります。
    手札の枚数をどちらにするかはプレイする前に決めておいてください。
    ・取ったカードの枚数の得点
    1ディール終了後、カードの枚数が多いプレイヤー(ペア)は3点獲得します。
    取ったカードが同数の場合はこの得点はありません。
    明記されていませんが、おそらく次のディールに持ち越しにはならないと思われます。
    ・カードの得点
    • J:12.5
    • Q:3
    • K:4
    上記以外のカードの得点は明記がありません。
    おそらくエジプト版と同様と思われます。
    またJの12.5点だけのバリエーションもあります。
    ・バスラ
    フロアカードがQ・1枚でQを出した場合、Qの得点は倍になります(1枚につき6点)
    フロアカードがK・1枚でKを出した場合、Kの得点は倍になります(1枚につき8点)
    フロアカードがJ・1枚でJを出した場合、Jの得点は倍になります(1枚につき25点)
    Jのみ倍になるバリエーションもあります。
    ・ゲーム終了条件
    101点以上または151点以上先取でゲーム終了になります。
    最も合計点が高いプレイヤー(ペア)の勝利になります。
    どちらを終了条件にするか、プレイする前に決めておいてください。

    Jと7が特別な効果があって、変わったトランプゲームに感じました。
    「やりすぎ都市伝説」でこのゲームが紹介されたようです。
    そのルールはちょっと違うところがありました。
    もしかしたら、まだ多くのバリエーションが存在するかもしれません。
    機会があれば遊んでみたいと思います。
    ちょっとスコポーネが遊びたくなりました。

    参考サイト