ナポレオンに似たゲームで、「ブリスコラ・プジャルダ」というトリックテイキングがあります。
それ以外にも「ナポレオン」に副官であることを黙っておくゲームがあるのでは、
と思い調べてみました。
「ブリスコラ・プジャルダ」を紹介しつつ、他のゲームも紹介したいと思います。
かなりとりとめもない内容になりますが、お許しのほどを。
◆アナザー・ナポレオン
⇒ブリスコラ・プジャルダ
ブリスコラ・プジャルダは、イタリアではよく遊ばれているトランプゲームの1つ、
「ブリスコラ」のバリエーションゲームです。
使うトランプは、各スートの
A,K,J,7,6,5,4,3,2の40枚です。
このゲームはメイフォローのトリックテイキングゲームになります。
ビッドで勝ったプレイヤーが、いわゆる「ナポレオン」になって副官と協力し、
カード点数61点以上を取る必要があります。
時計回りにプレイします。ディラーの左隣からビッドをするかパスをします。
ビッドはランクになります。
直前のプレイヤーがビッドした場合は、それより弱いランクをビッドしなければなりません。
一度パスをしたら、ビッドすることはできません。
ランクの強さと点数は下記の表のとおりです。
ランク | A | 3 | K | Q | J | 7 | 6 | 5 | 4 | 2 |
点数 | 11 | 10 | 4 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ビッドに勝ったプレイヤーは切り札となるスートを宣言します。
切り札にしたスートでビッドしたランクを持っているプレイヤーが「副官」になります。
例えばランク「K」でビッドを勝ち、切り札を
♥にした場合は、
♥Kを持っているプレイヤーが副官になります。
つまりうっかり弱いランクを宣言してしまうと、手札の弱いプレイヤーを副官にしてしまう可能性がたかくなるのです。
ビッドで副官が決まったら、このゲームの醍醐味、ずばり
「嘘をつく」ができます。
副官じゃないのに、「俺実は副官ww」ということが言えるのです。
「嘘をつく」のが許されるのは、副官がわかるまでです。
ナポレオンと副官は、トリックで取ったカードの点数を合計し、61点以上取れれば成功です。
成功すれば取った点数に応じて、他のプレイヤーからチップがもらえます。
副官もナポレオンより少ないですが、おこぼれがもらえます。
ただし、規定点に達していないと、ナポレオンと副官が他のプレイヤーにチップを払わなければなりません。
副官以外は誰が副官なのかわかりません。
なので疑心暗鬼になりながらも、嘘をついて揺さぶりをかけるしかありません。
とはいえ、副官も自分から立候補せず、むしろナポレオンから一方的に指名されるのです。
成功すれば良いのですが、失敗すればとんだとばっちりを受けることになります。
この「嘘をつく」と言う要素とメイフォローなのが実に上手くかみ合っているゲームです。
このあたりが面白いトリックテイキングだと思います。
下記サイトにルールを記載しました。
https://sites.google.com/site/kirinlovesgames/burisukora-bujaruda
⇒シュミア
アメリカのミネソタ州やウイスコンシン州等でプレイされているトリックティキングゲームです。
PAGOTによると、バリエーションゲームがあるようです。
ゲームファームでは6人で説明されていますので、ここでは5人モードで説明します。
5人でルールを間違えてプレ-してしまいましたが、わりと面白かったです。
・プレイ人数:5,6
・通常のトランプ52枚にジョーカーを1枚加えます。
5人の場合は、各スートの2と3を取り除きます。
各スートの強さは切り札かそうでないかにより異なります。
・
切り札以外:A>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
・
切り札:A>K>Q>正J>裏J>10>9>8>7>6>5>4>3>2>ジョーカー
ジョーカーは必ず切り札スートに属します。
このゲームは時計回りに進行します。
各プレイヤーに6枚ずつ配ります。余ったカードは裏向きのまま山札にします。
ディラーの左隣からプレイし、自分とパートナーが協力して取れる点数をビッドするか、パスをします。
最低ビッドは3、最大は6です。
点数は以下の通りです。
ハイ・トランプ | 切札のAを取ったプレイヤーに1点 |
ロー・トランプ | 切札の4をプレイした(手札にあった)プレイヤーに1点 |
レフト・バウアー | 切札の正Jを取ったプレイヤーに1点 |
レフト・バウアー | 切札の裏Jを取ったプレイヤーに1点 |
ジョーカー | ジョーカーを取ったプレイヤーに1点 |
ゲーム | 取ったカードの価値の合計が一番高かったチームに1点 |
※6人では2,3を使うため、ロー・トランプは2になります。
カードの価値 | |
A | 4pt |
K | 3pt |
Q | 2pt |
J | 1pt |
10 | 10pt |
ジョーカー | 1pt |
一番大きいビッドをしたプレイヤーがデクレアラーになります。
デクレアラーは切り札とランクを指定します。
ノートランプを指定することもできます。
ノートランプを指定した場合は、改めてスートとランクを指定します。
デクレアラーが宣言したスートとランクを持っているプレイヤーがパートナーになります。
パートナーになったプレイヤーは、自分がパートナーであることを明かしてはいけません。
デクレアラーが宣言後、ディラーの左隣から手札を3枚まで交換できます。
交換は手札から捨ててから山札から捨てた枚数を補充します。
ただし切り札は捨てることはできません。
ノートランプの場合は、どのスートでも捨てることが出来ます。
つまりデクレアラーが指定したカードも捨てることも出来ます。
その場合は、デクレアラーのパートナーはいなくなります。
最初のリードプレイヤーは、デクレアラーが行います。
プレイは通常のマストフォローのトリックテイキングゲームになります。
ジョーカーは常に最弱の切り札スートになることを気をつけてください。
プレイ終了後得点計算します。
得点計算後、デクレアラーとパートナーが合わせて、ビッドした点数以上取っていたら成功です。
もしビッドした点数に達してなかった場合失敗になります。
成功した場合は、取った得点がデクレアラーとパートナーそれぞれが獲得します。
失敗した場合は、ビッドした点数がデクレアラーとパートナーの失点になります。
それ以外のプレイヤーは個人で取った点数がそのまま得点になります。
いずれかのプレイヤーが21点以上取った時点でゲーム終了です。
一番得点を取ったプレイヤーの勝利です。
ミネソタ・シュミアでは、10枚配り4枚捨てる方式のようです。
またカードの点数なども若干違うようです。
◆「クク」でナポレオン?!
⇒ジフリ
ククを使ったトリックティキングの中に「ジフリ」と言うゲームがあります。
ジフリでは、1~10までの「
数字スート」と
それ以外の「
絵札スート」(0とイラストが描かれたカード)
の2種類のスートしかありません。
また
各カードが2枚ずつあるのが特徴です。
ゲームは反時計回りに進行します。
ディラーの右隣からビッドかパスをします。
最初のビッドはどちらかのスートのうちランクを1つ宣言します。
宣言出来るカードは自分が持っているランクのみです。
以降のプレイヤーは、直前のプレイヤーが宣言したスートで、より弱いランクを宣言するか、パスをします。
一度パスしたらビッドに参加することはできません。
ビッドで1人残ったプレイヤーがナポレオンになります。
ビッドで宣言したランクを持っているプレイヤーが副官になります。
同じカードが2枚ずつあるククだからこそできるルールです。
勿論副官であることは黙っていなければなりません。
プレイ感は確かにナポレオンに似ています。
ただスートが2種類しかないのと、絵札スートの強さがリファレンスがないとわかりづらいです。
ビッドでスートが変更できないのがネックな感じですが、遊べなくはないです。
「クク大全」によれば、4人でもプレーできるようです。
下記サイトにルールが記載されています。
http://gamefarm.jp/rule/zifuli.html
https://sites.google.com/site/kirinlovesgames/zifuli
◆「タロット」でナポレオン?!
⇒タロキー
タロットでもナポレオンの要素があるトリックテイキングがありました。
ただこのゲームの場合は、一部のビッド「ファースト・デューティ」、「セカンド・デューティ」を宣言したときの場合のみです。
♥、
♦と♠、♣でスートの強さが異なるため、慣れが必要ですが面白そうなゲームだとは思います。
上記2つのゲームと比べると、ナポレオンに似ているというより、一部にナポレオンの要素があるゲームですかね。
詳細のルールは下記サイトにルールが記載されています。
http://gamefarm.jp/rule/taroky.html
◆ナポレオン要素のあるトリックテイキング
トランプで言えば「ドッペルコップ」などもそうです。
通常ビッドだと、♠Qと♣Qがペアを組みますが、♣Qを持っているプレイヤーは自分がパートナーであることは秘密のままプレイします。
ドッペロコップ以外にもまだありますので、興味がある方は探してみてください。