2024年12月22日日曜日

孤独のトリックテイキングゲーム第2話「フレンチタロット・ソロ」



参ったな……急な仕事の電話から戻ったら、全部の卓がプレイ中だ。
しかもどの卓もそれなりに時間がかかるやつだ。うわ! あそこの卓はヘゲモニーか。
スイッチはさすがに持ってきてないな。
さっきの電話で思ったより通話が長引いてスマホのバッテリも心許ない。
おまけにトランプも忘れてしまった。
……お、前にゲムマで買ったタロットならある。出る前に気まぐれに入れた俺、ナイス。
よし。タロットでソリティアを遊ぶか。

第2話「フレンチタロット・ソロ」

「フレンチタロット・ソロ(French Tarot for Three solo variant)」はMs.Karen Robinsonがフレンチタロット・3人用ルールから考案したバリアントゲームになります。
ゲームの終了条件は特に決まっていません。プレイする前にあらかじめディール数を決めておきましょう。

👉プレイ人数:1人
👉使用するカード:タロットデッキ78枚を使用します。
👉カードの強さ:それぞれの強さは次の通りです。
キング(R)>クイーン(D)>カバロ(C)>ジャック(V)>10>9>8>7>6>5>4>3>2>1
他に21枚の切り札スートと、エクスキューズがあります。カードの隅に黒い星印がかかれたカードになります。
切り札スートの強さは数字の大きい順になります。つまり切り札の中で21が最強で1が最弱です。
エクスキューズは特別なカードになります。
エクスキューズがない場合は、愚者(0)のカードで代用します。

カードの得点

各カードの得点は次の通りです。












合計91点になります。
切り札の21、切り札の1、エクスキューズの3枚を「ウドレ」と呼びます。
このゲームでは常にプレイヤーがビッドに勝利しデクレアラーになります。
プレイして成功するためには、決められた点数以上のカードを取らなければなりませんが、 その点数は取ったウドレの数により変わります。






ディール

フレンチタロット・ソロでは、プレイヤー以外に2人の仮想プレイヤーがいます。仮想プレイヤー含めてカードを配ります。
使用するタロットを裏向きのままシャッフルした後、自分と2人の仮想プレイヤーに4枚ずつ6回配ります。1回配った後、中央に裏向きのまま1枚配ります。
各プレイヤーの手札は24枚、中央のカードは6枚になります。中央に配られたカードを「キティ」と呼びます。
なおプレイヤーの左隣の仮想プレイヤーを「AI」、もう一方の仮想プレイヤーを「ダミー」と呼びます。
プレイヤーの手札に切り札の1が配られ、それ以外エクスキューズも他の切り札もない場合は、配り直しをすることができます。

ビッド

通常のフレンチタロットとは異なり、プレイヤーが常にデクレアラーになります。つまり常にビッドに勝った前提になります。
AIとダミーは常にディフェンダーになります。
最初のディールでは一番弱いビッドで行いますが、以降のディールでは直前のディールよりできるだけ得点が上回ることを目指します。
ビッドには次の種類があります。
  • プリーズ:ビッドのあと、キティの6枚を公開したあと手札に入れて、6枚捨て札することができます。 捨て札したカードは、プレイが終わったあとに、デクレアラーのものになります。後で詳しく説明しますが、プリーズのビッドでプレイに成功した場合には、25点に必要点数よりオーバーしている点数を加えたものがもらえます。
  • ガルド:ブリーズと同じですが、プリーズの2倍の得失点になります。
  • ガルド・サン:キティの6枚は誰でも見ることができず、交換は行いません。 キティは、プレイが終わったあとに、デクレアラーのものになります。プリーズの4倍の得失点になります。
  • ガルド・コントレル:キティの6枚は誰も見ることができず、交換も行いません。 キティは、デクレアラーのものにはなりません。ディフェンダーのものになります。プリーズの6倍の得失点になります。

カードの交換

ビッド終了後、プリーズやガルドを行う場合には、カードの交換を行います。
デクレアラーは、まずキティの6枚を表向きにして、全員が見えるようにします。 
そのあとキティ6枚を手札に入れ、キティを含めた手札の中から6枚のカードを他のプレイヤーには見せずに捨て札します。
ウドレやキングを捨て札してはいけません。 
ウドレ以外の切札は、手札に切札やキングがありすぎて捨てざるを得ない場合だけ捨て札できます。この場合、捨て札した切札は公開します。

スラム宣言

カードの交換(またはビッド)終了後、プレイヤーはスラム宣言をすることができます。
スラム宣言は、全トリックを取る千件になります。
成功すると400点獲得できますが、失敗すると200失点になります。
スラム宣言をせずに全トリックを取ると200点獲得できます。

手役の宣言

プレイヤーの最初のプレイの直前に手役の宣言を行うことができます。
手札に10枚以上の切札があるときに宣言できます。 
エクスキューズは、手役の宣言の時のみ切札とみなすことができますが、宣言する枚数に足りないときのみにだけになります。 
手役は次の種類があります。






手役の点数は、宣言した側ではなく、プレイに成功した側につきます。 例えば、デクレアラーが手役を宣言して、プレイに失敗した場合には、ディフェンダーがこの点数をもらえます。
手役の宣言は義務ではなく、可能な宣言より小さい枚数の宣言を行ってもかまいません。

プレイ

最初のトリックのプレイ前に、ダミーの手札のうち3枚を表向きにします。それ以外のダミーの手札、AIの手札は裏向きのままにします。
プレイヤーの勝敗に関係なく、リードは常にAIが行います。AIの手札から1枚表向きにして場に出します。
その後ダミー表向きの3枚のうちから1枚を場に出します。
場に出した後、裏向きのカードのうち1枚を表向きにします。
最後にプレイヤーが出します。
ダミー、プレイヤーが出すカードは次の通りになります。
👉切り札以外がリードされたとき:
  1. リードされたスートを持っていれば、その中の1枚を出します。
  2. リードされたスートを持っていなければ、切札を出します。
  3. リードされたスートを持っていなくて、誰かが既に切札を出している場合には、今まで出ている最強の切札より強い切札を出します。 そういう切札を持っていなければ、他の切札を出します。
  4. リードされたスートも切札も持っていなければ、好きなカードを出します。


👉切り札がリードされたとき:
  1. 今まで出ている最強の切札より強い切札を出します。より強い切札を持っていなければ、他の切札を出します。
  2. 切札を持っていなければ、好きなカードを出します。
※ダミーから出す場合、上記のルールに沿っていれば、表向きの3枚からプレイヤーの都合が良いカードを出してかまいません。

👻トリックに勝つのは:
切札がプレイされていれば、最も強い切札を出したプレイヤー、またはディフェンダーのうちの1人になります。
切札がプレイされていなければ、リードされたスートで最も強いカードを出したプレイヤー、またはディフェンダーのうちの1人です。
エクスキューズ
エクスキューズは、上記のフォローの規則をすべて無視して、いつでもプレイすることができます。
エクスキューズがリードされた場合には、ダミーの表向きの3枚から好きなカードを出すことができます。このカードのスートが、リードされたスートとして扱われます。
エクスキューズをプレイしたプレイヤーは、そのトリックには勝つことができません。
しかし、相手側が勝った場合でも、エクスキューズは自分側の取ったカードとして扱い、自分の側に置きます。 その代わり、自分の側がそれまでに取っていた0.5点のカードを相手側に渡さなければなりません。 
自分の側にまだ渡すカードがなければ、0.5点のカードが手に入ったときに相手側に渡しますが、それまではエクスキューズを表向きにしておきます。 
最後まで渡すカードがなければ、自分側の合計点数を0.5点少なくし、相手側は合計点に0.5点を加えます。 エクスキューズがあればスラムされても4点を確保できることになります。
ただし、最後のトリックでエクスキューズを使った場合には、エクスキューズは勝った側のものになります。 
例外として、それまで全トリックを片方の側が勝っていて、勝っている側が最後のトリックでエクスキューズを出したときは、エクスキューズがトリックに勝ちます。
プチ・オ・ブ
最後のトリックで切札1がプレイされた場合は、トリックに勝った側が10点を得点します。 ディフェンダーの1人が切札1を出して、他のディフェンダーが勝った場合も、ディフェンダー側の得点となります。
最後のトリックでエクスキューズを出してスラムを達成した場合、最後より1つ前のトリックで切札1を出して勝っていたら、 プチ・オ・ブに成功したことになります。
プチ・オ・ブの10点の得失点はゲームの種類により1倍、2倍、4倍、6倍されます。

得点計算

全員の手札がなくなるまでプレイを続けます。全員の手札がなくなったら1ディール終了します。 1ディール終了後、得点計算をします。
1点未満の端数がでることがありますが、デクレアラーが必要点数以上取った場合には切り上げ、取れなかった場合には切り下げます。
もちろん、0.5点でも必要点数より下ならプレイ失敗です
  1. デクレアラーの取ったウドレの数と点数を数えます。点数が下記の必要点数に達しているかどうかチェックします

  2. 必要点数以上取った場合には、取った点数から必要点数を引き、それに25点を加えます。そうでない場合には、必要点数から取った点数を引き、25点を加えます。この点数が失点となります。なお、スラムの宣言に失敗していた場合でも、この計算は変わりません。 スラムの成功/失敗と必要点数獲得の成功/失敗は無関係です。
  3. プチ・オ・ブの成功/失敗があれば、これに10点を加えるか引くかします。
  4. 上記の合計をゲームの種類により、次のように何倍かします。

  5. 手役があれば、これに手役の点数を加えます。

  6. スラム(全トリック達成)があれば、次のスラムボーナスを加えます。

  7. プレイに成功した場合のデクレアラーの得点は、計算した点数の2倍になります。ディフェンダーは計算した点数分それぞれ失点になります。失敗した場合はこの逆です。

ゲームの終了

ゲームの終了条件は特に決まっていません。
あらかじめディール数などを決めておいてください。

参考URL


2024年12月19日木曜日

孤独のトリックテイキングゲーム第1話「王への使者(The Emissary)」

 


参ったな……昼飯食べに行って戻ったら、全部の卓がプレイ中だ。
しかもどの卓もそれなりに時間がかかるやつだ。うわ! 3卓も火星がたってるよ。
どんだけ火星好きなんだ。
スイッチ持ってきてないし、スマホのバッテリも心許ない。
……トランプは持ってきているな。トランプがあればなんとかなる。
よし。トランプでソリティアを遊ぶか。
第1話「王への使者(The Emissary)」

あなたは父親から 8 つの近隣王国からの支援を集めるために派遣された若い貴族です。各王国で、あなたは支援を受けるべくその国の統治者と議論をします。

時には強行、時には敬意をもって、王国ごとに指定された数の議論に勝たなければなりません。

成功すれば、統治者に今後の支援を求めることができます。しかし一度でも失敗すると、支援失敗となり、ゲーム敗北となります。

👉プレイ人数:1人
👉使用するカード:通常のトランプ52枚を使用します。ジョーカーは使用しません。
👉カードの強さ:8>7>6>5>4>3>2>A
👉目的:指定されたトリック数を取り、8ディール全てクリアすること。

ディール

  1. 最初に各スートの9と10の8枚を裏向きにして、好きな順に横一列に並べます。並べる際ランクはゲームに一切影響はありません。この列が「王国」になります。
  2. 次に各スートのKとQの8枚を裏向きにしてシャッフルします。その後、各王国に表向きにして、左から右の順に1枚ずつ配置します。
  3. J4枚を表向きにして、王国の脇に置きます。このJを「家臣」と呼びます。
  4. 残りの32枚を裏向きにしてシャッフルした後、裏向きのまま重ねて山札にします。

プレイ

次の順でプレイします。
  1. 王国を選び訪問する
  2. 王と議論をする
1.王国を選び訪問する
山札の上から8枚引き自分の手札にします。手札を確認した後、王国を1つ選びます。
1ディールにつき、選べる王国は1つだけです。
選んだ王国の下側に「家臣」4枚(助さん、格さん、お銀、弥七と呼んでも良いでしょう)を配置します。
王国の支援を得るためには、左側から数えた数字分のトリックに勝たなくてはなりません。
左から1番目はぴったり1勝、左から2番目はぴったり2勝、左から8番目は8勝になります。また選んだ王国のスートが切り札になります。
例えば♣Qの王国を選んだ場合、切り札は「♣」になります。
2.王と議論をする
王の手札は山札になります。山札の一番上のカードを1枚表向きにします。
👉表向きのカードのスートがあれば、そのスートをださなければなりません。複数ある場合は、そのスートから好きな1枚を出します。
👉表向きのカードのスートが1枚もない場合は、好きなカードを出します。
出し終わった後、このトリックの勝者を決めます。
切り札が出ていない場合は、王が出したスートでより強いランクを出した場合、プレイヤーが勝ちます。
王が切り札を出さず、プレイヤーが切り札を出した場合は、プレイヤーが勝ちます。
切り札が出ている場合は、切り札スートで王より強いランクを出した場合、プレイヤーが勝ちます。
上記以外は王の勝ちになります。
プレイヤーが勝った場合、自分が出したカードを裏向きにして脇に置きます。王が出したカードは裏向きにして捨て札にします。
プレイヤーが勝ったとしても王がリードをします。
プレイヤーが負けた場合、出された2枚を裏向きにして捨て札にします。
手札がなくなるまで「2.王と議論をする」を繰り返します。
手札がなくなったら、1ディール終了になります。


家臣(J)の助力
各家臣の力を使うことができます。各家臣の力を使うことができるのは、1ディールに1回のみになります。
最初のトリックの前、または2トリック目の好きなタイミングで家臣のカードを選びます。選ぶ家臣は複数選んでもかまいません。
選んだ家臣のカードは裏向きにします(または選ばなかった家臣を王国の脇に戻すのもいいでしょう)。
選んだ家臣の力は好きなタイミングで使うことができます。
他の家臣の力を使う場合は、今使っている家臣の力の効果を使い切った後に使用します。
家臣の力は次の通りです。
  • (外交):手札にある切り札を全て捨て札にします。その後捨て札にした枚数分、山札から補充します。
  • ♣(軍事):手札にある♣の枚数分、山札から手札に加えます。
  • ♠(政治):選んだ王のカードをまだ訪問していない国の王と交換します。以降切り札は交換した後のスートになります。例えば選んだ王国:♣QをKと交換した場合、以降切り札はになります。最後の王国(左から8番目の王国)は、この効果が使えません。
  • (商業):山札から2枚手札に加えた後、手札から2枚捨て札にします。山札から引いたカードを巣手札にしてもかまいません。
もし途中で山札がなくなった場合は、捨て札を裏向きにシャッフルして山札にします。
選んだ家臣の力は必ず使わなければならないかどうかは明記されていません。
選んでも使わなくても良い方をイージー、選んだ家臣は全て使うのはハード、と遊び分けるのもいいでしょう。

勝敗

1ディール終了後、規定の勝利数どおりであれば、そのディールは勝利になります。
勝利した王のカード(KまたはQ)を自分の脇に置きます。
使い終わった家臣(J)を表向きにします(裏向き弐した場合)。
再び「ディール」まで戻ります。
家臣を裏向きのまま次のディールに移ってしまった場合、そのディールでは裏向きの家臣の能力は使用できなくなります。
王のカードは家臣と同じ能力を持ちます。王のカードは好きなタイミングで使えますが、ゲーム中1枚につき1回限りになります。使った王のカードがゲームから除外します。
全8王国クリアすれば、このゲームの勝利になります。
規定の勝利数より多くても少なくても敗北になります。その時点でゲーム終了となります。
ゲーム終了後得点を次のように計算します。
  • 勝った王国の数+使用しなかった王カード(KまたはQ)
最高得点は16点になります。

参考文献
「Isaludo Ten Modern Solo Games Using a Standard Card Deck」Wil Su

2024年12月14日土曜日

ビンゴ

ビンゴは、ドミノを使った2人用のトリックテイキングゲームです。
W6・28枚を使います。
このゲームは66というトリックテイキングゲームがベースになっています。
7ゲームポイント以上先取すると勝利になります。

手札の配り方

適当な方法で最初のディラーを決めます。以降は持ち回りになります。
全ての牌を裏返しにシャッフルし裏向きのまま1枚ずつ配ります。
各プレイヤーの手札は7枚になります。
残りの牌は山札として、裏向きのまま場に残します。
ディーラーは山札のうち1枚を表にします。表向きにした牌が1つでも「0」が含まれている場合は、必ず「0」が切り札になります。そうでない場合は大きい目の方が切り札になります。
例えば表向きにした牌が🁨の場合は切り札は「0」、表向きにした牌が🁶の場合は切り札が「5」になります

牌の強さ

このゲームでは、切り札に関係なく、🁣が最も強い牌になります。
それ以外の牌は、スートでない方の目で一番大きい目ほど強い牌になります。
例えば「4」の目がスートの場合、4のスートの強さは
🁣>🂅>🂄>🂃>🂂>🂁>🂀>🁿
になります。

牌の得点

このゲームでは「0」の目は「7」として計算します。得点は下記の通りです。
・切り札のダブル牌:28点。例えば切り札が「3」の時、🁻は28点になります。
・ダブル牌以外の切り札:両目の合計。
・切り札以外の合計が10になる牌つまり🁦、🂑:各10点。
・切り札以外のダブル牌:両目の合計。
・上記以外の牌:0点
全合計点は、切り札により下記表の通り変動します。
山札がなくなるまでプレイした時のみ、最後のトリックに勝ったプレイヤーは追加で10点獲得します。

プレイ

勝利宣言がされていない、または山札から補充ができるうちは、メイフォローのトリックテイキングゲームになります。
つまりリードプレイヤーが出したスートを必ず出す必要はありません。
リードプレイヤーが手札から1枚場に出します。場に出した牌のうち、大きい目の方がスートになります。ただし切り札の目は強制的にその目がスートになります。
例えばリードプレイヤーが🂁を出した場合、「4」の目がスートになります。
もう一方のプレイヤーは、手札から1枚場に出します。このときリードプレイヤーが出したスートをフォローする必要はありません。
2人とも牌を出したら、次の通りトリックの勝者を決めます。
👉🁣が出ている場合は、🁣を出したプレイヤーが勝ちます。
👉切り札が出ていて🁣が出ていない場合は、切り札を出したプレイヤーが勝ちます。切り札が2枚出ている場合、スートではない方の目でより大きい目を出したプレイヤーが勝ちます。
👉上記以外でリードプレイヤーが出したスートをフォローしなかった場合は、リードプレイヤーがそのトリックを取ります。
👉上記以外でリードプレイヤーが出したスートをフォローした場合は、より強い牌を出したプレイヤーがそのトリックを取ります。

トリックで取った牌は裏向きにして自分の脇に置きます。取った牌は以降見ることはできません。
トリック終了後、トリックの勝者は、山札から補充します。または自分が合計70点以上取っていると思えば、勝利宣言します。
勝利宣言をすると以降山札から補充ができなくなります。
👉トリックを取ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
🙆山札から補充する場合は、まず直前の勝者が1枚補充し、次に敗者が残りの山札から1枚補充します。
切り札表示の牌は、残りが切り札表示1枚だけになった時点で取ります。
補充
🙅勝利宣言した場合は、切り札表示の牌を裏向きにします。以降ゲームが終わるまで、山札からの補充ができなくなります。
切り札表示の牌が裏向きになりますが、切り札が無効になったり、変わることはありません。
勝利宣言した場合、または山札がなくなった場合、次のトリックからフォローの規則が以下のように変わります。
👉リードプレイヤーが出したスートがあれば必ずそのスートを出さなければなりません。
👉リードプレイヤーが切り札を出した場合、切り札でそれより強い牌があれば、その牌をださなければなりません。該当する牌が複数ある場合は、そのうちの好きな牌を出すことができます。強い牌がない場合は、それより弱い切り札を出します。
👉リードプレイヤーが切り札を出した場合で、切り札が1枚もなく🁣がある場合は、🁣を出さなければなりません。切り札も🁣もない場合は、好きな牌を出すことができます。
トリックの勝者の決め方は、前述と同様になります。
取った牌は裏向きにして脇に置きます。トリックを取ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
👉手札がなくなれば、1ディール終了します。

ダブル

手札にダブル牌が2枚以上ある場合、「ダブル」を宣言することで追加点を得る可能性があります。
「ダブル」を宣言するには:
  • 宣言する前に少なくとも1トリック以上取っている必要があります。
  • リードでプレイする前に、取りたいダブル数を宣言します。このとき宣言した数以上のダブル牌を持っている必要があります。
  • ダブル牌でリードした後、宣言した残りのダブル数分ダブル牌を公開します。例えば「3」ダブルと宣言した場合、ダブル牌をリードした後、他のダブル牌2枚を公開します。
  • リードしたダブル牌でトリックに勝つ必要があります。勝った場合、公開したダブル牌のうち1枚をリードでプレイする必要があります。
宣言と得点は下記表の通りになります。
🁣でトリックに勝った場合は、上記の得点に加え追加で10点獲得します。
宣言したダブル数分トリックを取れば成功となり、追加点を獲得します。
リードの際手札にダブル牌が7枚ある場合は、公開することで無敵が成功したことになります。その時点で1ディール終了します
ダブル牌7枚持っているプレイヤーは3ゲームポイント獲得します。
宣言したダブル数に達する前にトリックに負けてしまった場合は、失敗になります。
失敗した場合は、追加点は一切獲得できません。
失敗した場合、公開した残りのダブル牌を手札に戻します。
ダブル牌7枚持っていて自分がリードではない場合、そのうちの1枚をトリックで取った後、残りの6枚を公開します。その時点で1ディール終了し、公開したプレイヤーは1ゲームポイント獲得します。

ディールの終了

ダブルによるディール終了も、勝利宣言が起きなかった場合は、山札もなくなった後お互いの手札がなくなれば、1ディール終了となります。
1ディール終了後、ダブルの宣言でゲームポイント獲得した場合以外は、次の通りゲームポイントを計算します。
  • 合計70点以上獲得し、相手プレイヤーが30点以上70点未満の場合:70点以上獲得したプレイヤーが1ゲームポイント獲得
  • 合計70点以上獲得し、相手プレイヤーが30点未満の場合:70点以上獲得したプレイヤーが2ゲームポイント獲得
  • 合計70点以上獲得し、相手プレイヤーが1トリックも取っていない場合:70点以上獲得したプレイヤーが2ゲームポイント獲得
  • 勝利宣言をしたプレイヤーの合計点が70点未満の場合:相手プレイヤーは2ゲームポイント獲得
合計で7ゲームポイント以上獲得したプレイヤーがいた場合、ゲーム終了となります。
合計で7ゲームポイント以上獲得したプレイヤーの勝利になります。

ゲームポイントの獲得方法については、かなり意見が分かれているようです。
このブログでは下記の参考サイトを参考にゲームポイントを掲載しました。

参考サイト

2024年1月24日水曜日

Cribbage Dice

クリベッジダイスは、Frank Wilcox, Jr 氏が考案した12面体サイコロ5個を使ったゲームです。

👉プレイ人数:2~6人
ルールを読んだ限りは2人がやはりベストと思われます。
👉使用するサイコロ:12面体サイコロ・5個、うち1個は色違いのものを用意する。
以降12面体サイコロをダイスまたはd12と記載します。
例えば「4d12を振る」は、12面体サイコロを4個振るという意味になります。
👉ゲームの目的:90点以上先取
あらかじめクリベッジボードをご用意ください。ない場合はチップやスコアシートで代用してください。

プレイ

プレイ開始する前に各プレイヤーは1d12を振ります。一番大きい目を出したプレイヤーがディーラーになります。
大きい目を出したプレイヤーが複数いる場合は、決着がつくまで振り直します。
以降ディーラーは時計回りの順に持ち回りで交代します。
色違いの1d12は、スターターになります。以降「スターターダイス」と呼びます。
ノンディーラーが最初にプレイします。ノンディーラーはスターターダイスを含めて、5d12を振ります。
振った後スターターダイスは脇に置きます。スターターダイスは全員プレイ終了するまで振り直すことはできません。
スターターダイス以外の4d12は最大3回まで振り直すことができます。
1回の振り直しで1~4個まで振り直すことができます。
振り直しの回数がまだ残っていれば、以前振り直さなかったダイスを振り直してもかまいません。
それ以上振り直す必要がなければ、「ストップ」を宣言し得点計算をします。


得点計算

得点はスターターダイスを含めて、次の条件に該当すれば得点を獲得します。
複数の条件に該当する場合、該当する条件を全て含めて得点計算します。
また複数の組み合わせで成立する場合は、その組み合わせ全てを得点にします。
  • 2つ以上のダイスの目の合計がぴったり「15」:2点
※「15」の得点の際だけ、11以上の目は全て「10」と見なします。
  • 2つのダイスの目が同じ場合(ペア):2点
  • 3つのダイスの目が同じ場合(スリー・オブ・カインド):6点
  • 4つのダイスの目が同じ場合(フォー・オブ・カインド):12点
  • 5つのダイスの目が同じ場合(ファイブ・オブ・カインド):20点
  • 3つ以上のダイスの目がシークエンスになる場合(ラン):ランになっているダイス1個につき1点
フィフティーンの例
2,3,5,11, 12の場合:2-3-11、2-3-12、5-11、5-12の4通りの「15」になるので、得点は8点
フォー・オブ・カインドの例
6,6,6,6, 12の場合:「6」のフォー・オブ・カインドで12点
複合の例
9,9,10,10, 11の場合:4通りのスリー・ランで12点、さらにペア3組で6点、合計18点
得点計算後、時計回りの順でプレイを進行します。


ゲーム終了

得点計算後、いずれか1人の合計点が90点以上に達したら、その時点でゲーム終了となります。
合計点が90点以上に達したプレイヤーの勝利になります。


オプションルール

好みで次のルールを追加することができます。

エクストラダイス
追加で12面体サイコロを2個用意します。つまり12面体サイコロ7つ用意します。うち1個は色違いのものを用意します。
ノンディーラーは7d12を振ります。スターターダイスは脇に置きます。
さらに6個のうち2個を選びサイコロの目が見えないように、ディーラーに渡します。
それ以外の4d12を使ってプレイします。
ディーラーは自分の番になったら同様に、6d12を振ったあとそのうち2個を脇に置きます。
脇に置いたダイス4個がクリブになります。クリブのダイスはプレイ終了するまで見ることはできません。
それ以外の4d12を使ってプレイします。
ディーラーは得点計算終了後、さらにクリブの得点計算を行います。
ゲーム終了条件の変更
いずれか1人の合計点90点以上になったら、それ以外のプレイヤーはもう1手番ずつプレイします。
全員プレイ終了した後、一番合計点が高いプレイヤーの勝利になります。

次のオプションは私自身が考案したものになります。
「31」・ラストロール
この得点のみスターターダイスは得点計算の対象にはなりません。
11以上の目は全て「10」と見なします。
4d12の目の合計がぴったり31になったプレイヤーが1人だけの場合、該当のプレイヤーは2点獲得します。
4d12の目の合計がぴったり31になったプレイヤーが2人以上いる場合は、該当のプレイヤー全員1点ずつ獲得します。
全員4d12の目の合計が32以上の場合は、誰もこの得点を獲得できません。
4d12の目の合計が31が1人もいなくて、かつ30以下が1人だけの場合、該当のプレイヤーは1点獲得します。
4d12の目の合計が31が1人もいなくて、4d12の目の合計が30以下が2人以上いる場合は、該当のプレイヤーの4d12の合計を時計回りの順に集計し、その集計が最も30に近くなった時点のプレイヤーが1点獲得します。
もし途中で32以上のプレイヤーがいる場合は、そのプレイヤーの目の合計は無視します。
例えば最初にAさんが20、次にBさんが32、その次のCさんが8の場合、4人目のDさんが12の場合、Cさんが1点獲得します。


参考サイト

2024年1月15日月曜日

Domino Cribbage

ドミノクリベッジ(クリベッジドミノ)は、ドミノW6を使った2人用ゲームです。
Sir John Suckingが1600年代にトランプのクリベッジを考案し、第2次世界大戦中にイギリスの空軍でドミノクリベッジが遊ばれたそうです。
トランプを使ったクリベッジとほぼ同じルールですが、ドミノ牌ならではの状況が生まれ面白いゲームです。
👉プレイ人数:2人
👉使用するドミノ:ドミノW6・28枚。
👉ゲームの目的:61点以上先取
あらかじめクリベッジボードをご用意ください。ない場合はチップやスコアシートで代用してください。


ドミノ牌の構成

ドミノのW6は次の28枚の牌からなります。
🁣🁤🁥🁦🁧🁨🁩
🁫🁬🁭🁮🁯🁰
🁳🁴🁵🁶🁷
🁻🁼🁽🁾
🂃🂄🂅
🂋🂌
🂓
🁣のようなブランクは0と見なします。
つまり上記の牌は、左上から:
[0-0]、[0-1]、[0-2]、[0-3]、[0-4]、[0-5]、[0-6]、
[1-1]、[1-2]、[1-3]、[1-4]、[1-5]、[1-6]、
[2-2]、[2-3]、[2-4]、[2-5]、[2-6]、
[3-3]、[3-4]、[3-5]、[3-6]、
[4-4]、[4-5]、[4-6]、
[5-5]、[5-6]、
[6-6]
となります。
上記の通り、ドミノ牌では1つの牌の真ん中に境界線が引かれており、境界線を挟んで2つの目がかかれています。
ドミノクリベッジでは、2つの目を合計した値を使ってゲームをします。

ディール

シャッフルし裏向きにしたドミノ牌を各自1枚ずつ引きます。
両目の合計が一番高いプレイヤーが最初のディーラーになります。
同じ値の場合は、決着が着くまで引き続けます。
ディーラーは使用する牌をシャッフルした後、各プレイヤーの手札が6枚になるよう、裏向きにして牌を1枚ずつ配ります。
各プレイヤーの手札は6枚です。
配り残りの牌は裏向きのまま一カ所集めておきます。これを山札と呼びます。
以降のディーラーは持ち回りで交互に交代します。

クリブ

同時進行で行います。
各プレイヤーは配られた牌を見た後、6枚の中から2枚を裏向きにして脇に置きます。
ノンディーラーは脇に置いた2枚を裏向きのままディーラーに渡します。
ディーラーは渡された2枚を自分が脇に置いた2枚と一緒にします。これがクリブになります。
クリブはプレイが終了するまで見ることはできません。


プレイ

プレイ開始する前にノンディーラーは、山札のうち1枚の牌を表向きにします。
山札の表向きにした牌のことを「スターター」と呼びます。
ノンディーラーが最初にプレイします。ノンディーラーは手牌から好きな牌を1枚表向きにプレイします。
その後ノンディーラーは、プレイした牌の合計を宣言します。例えば🁷は「8」、🁥は「2」と宣言しますこの宣言した値を「場の値」と呼びます。
ノンディーラーがプレイした後、ディーラーは手牌から好きな牌を1枚表向きにプレイします。
その後ディーラーは、すでにプレイされた牌と今プレイした牌の合計して、場の値を宣言します。
例えば🁷が出されていて、🁾をプレイした場合、場の値は「17」になります。
以降場の値が31になるまで交互にプレイします。
場の値が31を超えるような牌を出すことはできません。
場の値が32以上になる手牌ばかりであれば、「ゴー」を宣言します。
「ゴー」を宣言した後、相手が「ゴー」を宣言するまで手牌を出すことはできません。
2人とも「ゴー」を宣言したら、お互いに出した牌を脇によけます。
場の値を「0」にリセットし、最初に「ゴー」を宣言したプレイヤーから牌をプレイします。
プレイの途中で手牌がなくなった場合、その時点で自動的に「ゴー」宣言をしたことになります。
プレイの途中でいずれか1人の手牌がなくなったとしても、相手に手牌がある場合はプレイを続けます。

プレイ中の得点

プレイの途中に以下のいずれか1つに該当した場合、該当の牌を出したプレイヤーが即座に得点を獲得します。
  • 場の値がぴったり「15」になる(フィフティーン):2点
  • 直前の牌の合計と今プレイした牌、2枚の合計が同じ場合(ペア):2点
  • 1枚目、2枚目の合計が同じで、3枚目の合計が同じ場合(トリプレット):6点
  • 1枚目、2枚目、3枚目の合計が同じで、4枚目の合計が同じ場合(フォース):12点
  • 牌の合計が3枚以上のシークエンスになる場合(ラン)。3枚以上のシークエンスになっていれば、[4-6-5]、「6-4-5」等と順番になっていなくてもかまいません。:ランになっている牌1枚につき1点
  • 場の値がぴったり「31」になる(サーティワン):2点
  • 場の値が31になる前に相手が「ゴー」を宣言した:もう一方のプレイヤーは1点
  • 相手に手牌がなく、場の値が31になる前に手牌から最後の牌をプレイした:1点
フィフティーンの例
🁧の後に🂌を出せばフィフティーン(2点獲得)になります。
🁬の後に🂓を出せばフィフティーン(2点獲得)になります。
ペア、トリプレット、フォースの例
🁵の後に🁩🁻🁵🁯のいずれかを出せばペア(2点獲得)になります。
🁵🁩の後に、🁻🁵🁯のいずれかを出せばトリプレット(6点獲得)になります。
🁵🁩🁻の後に、🁵🁯のいずれかを出せばフォース(12点獲得)になります。
🁵🁩🁻🁵の後に、🁣を出してもフォースの得点は獲得できません。
ランの例
🁳🁯の後に牌の合計が「5」になる牌(🁨🁮🁴)を出せば3点獲得します。さらにフィフティーンの得点2点を獲得し、合計5点獲得します。
🁳🁯🁮の後に🁣を出してもランの得点は獲得できませんが、フィフティーンの得点は獲得します。
相手がフィフティーン、サーティワンを獲得した後、🁣を出せばフィフティーンまたはサーティワンの得点を獲得します*。
*31の後にW0を出された場合に限り、31を成立したプレイヤーに1点、W0を出したプレイヤーに1点でも良いかと存じます。

プレイの終了

2人とも手牌がなくなったらプレイ終了です。


プレイ終了後の得点

最初にノンディーラーから手牌の得点を計算します。
手牌の得点はスターターの牌を含めて、次の条件に該当すれば得点を獲得します。
複数の条件に該当する場合、該当する条件を全て含めて得点計算します。
また複数の組み合わせで成立する場合は、その組み合わせ全てを得点にします。
  • 2枚以上の牌の合計がぴったり「15」:2点
  • 2枚の牌の合計が同じ場合(ペア):2点
  • 3枚の牌の合計が同じ場合(トリプレット):6点
  • 4枚の牌の合計が同じ場合(フォース):12点
  • 牌の合計が3枚以上のシークエンスになる場合(ラン):ランになっている牌1枚につき1点

フィフティーンの例
スターター🁮、手牌🁴🂋🂅🁼の場合:🁮🂅🁮🂋🁴🂅🁴🂋がフィフティーンになります(合計8点、さらにペアの合計点4点、合計12点)。
ペア、トリプレット、フォースの例
スターター🁮、手牌🁴🂋🂅🁼の場合:🁮🁴🂅🂋がそれぞれペアになります(ペアの合計4点、さらにフィフティーンの合計点8点、合計12点
スターター🁮、手牌🁴🁨🂅🁼の場合:🁮🁴🁨がトリプレットになります。(トリプレットの点数6点、さらにフィフティーンの合計点6点、合計12点
スターター🁩、手牌🁵🁻🁯🁼の場合:🁩🁵🁻🁯がフォースになります。(フォースの点数12点
ランの例
スターター🁮、手牌🁴🂋🁯🁼の場合:🁮🁯🁼🁴🁯🁼がランになります(ランの合計6点、さらにフィフティーンの合計点4点、ペアの合計点2点、合計12点)。

その後ディーラーも同様に手牌の得点を集計します。集計後さらにディーラーはクリブの得点を集計します。
手牌とクリブの得点計算は別々に行います。

ゲーム終了

得点計算中にいずれか1人の合計点が61点以上になった時点でゲーム終了となります。
61点以上になったプレイヤーの勝利です。
ノンディーラーの得点計算中に61点以上になった場合は、ディーラーの得点計算は行わずにゲーム終了となります。
プレイ中に得点が発生し、いずれか1人の合計点61点以上になった場合、その瞬間にゲーム終了となります。
61点以上になったプレイヤーの勝利です。

参考サイト