2020年5月9日土曜日

Chinese Ten

chinese ten(揀紅點)は、元々天九牌の牌九をトランプに移植したゲームです。
カードの取り方が花札によく似ています。
日本ではケン紅点として表記されています。
2~4人まで遊べます。個人戦になります。
通常のトランプよりジョーカーを除きます。全部で52枚になります。
ゲームの進行が時計回り、反時計回りかははっきり決まっていないようです。
このブログでは時計回りで説明します。
ゲーム終了条件は決まっていないようです。事前にディール数など決めておいてください。


カードの値

各カードの値は次の通りです。
  • A:1
  • 2~10:数字そのまま
  • J,Q,K:値なし

ディール

じゃんけんなど適当な方法で最初のディーラーを決めます。
以降は時計回りで持ち回りで交代します。
ディーラーはシャッフルした後、ディーラーの右隣のプレイヤーにカットしてもらいます。
カットしたプレイヤーは、カットした方のカードの一番下のカードを見ることができます。
見なくてもかまいません。
ディーラーは各プレイヤーに裏向きのまま時計回りに配ります。
各プレイヤーの手札は次のように人数によって決まります。
  • 2人:12枚
  • 3人:8枚
  • 4人:6枚
残ったカードは山札として裏向きのまま重ねて置きます。
山札の一番上から4枚、表向きにして山札の四隅に配置します。
便宜的にこのカードを「取り札」と呼びます。


プレイ

ディーラーの左隣のプレイヤーが最初にプレイします。
以降時計回りにプレイします。
手番になったら、手札から好きな1枚を表向きに場に出します。
出したカードの値と、取り札のうち1枚のカードの値を足して10になるカードがあれば、そのカードを取ります。
2枚以上の取り札と出したカードの値を足して10にして取ることはできません。
10,J,Q,Kはいずれも同じランクのカードを出したときのみ取れます。
取ったカードは出したカードと一緒に、裏向きにして自分の脇に置きます。
手札に取り札を取れるカードがあっても、出す必要はありません。
取り札が1枚も取れなかった場合は、出したカードは取り札として場に残ります。
その後、山札の一番上のカードをめくり、取れるカードがあれば該当のカードを取ります。
めくったカードで取れるカードが1枚もない場合は、そのまま取り札として場に残します。
特殊な状況その1
プレイ最初の取り札に次のカードが3枚ある場合、該当の4枚目を出すことでその全てを取ります。

  • 5,10,J,Q、K
例えば取り札に♠Q,Q,Qがある場合、手札に♣Qがあれば、取り札のQ全てを取ることができます。
特殊な状況その2
プレイ最初の取り札が4枚とも次のランクであれば、ディーラーが取り札の全てを取ります。
  • 5,10,J,Q、K
この場合、取り札が1枚もない状態でプレイを開始します。


得点計算

全員の手札と山札がなくなったら、1ディール終了となり、得点計算をします。
各プレイヤーは取ったカードの得点を集計します。
カードの得点は以下の通りです。
  • 2~8,2~8:ランクがそのまま点数
  • 9,10,J,Q,K,9,10,J,Q,K:各10点
  • A,A:各20点
  • ♠A:30点。ただし3人以上でプレイしたときのみ。2人プレイの時は得点はありません。
  • ♣A:40点。ただし3人以上でプレイしたときのみ。2人プレイの時は得点はありません。
上記以外のカードの得点はありません。


    勝敗判定

    下記の基準点以上取っていれば、勝つ基準点が示されています。
    • 2人:105点以上
    • 3人:80点以上
    • 4人:70点以上

    ゲーム終了条件

    事前に決めてディール数終了後、合計点が多いプレイヤーの勝利になります。

    バリエーション

    台湾バリエーション
    このバリエーションでは4人用になります。
    時計回りで進行します。
    ♣Aは得点になりません。
    いずれか1人の合計点が60点以上に達した時点でゲーム終了になります。
    合計点が多いプレイヤーの勝利になります。
    台湾ではギャンブルゲームとしてプレイされているようです。
    赤5ボーナス
    取り札の5または5を、5または5で取ると、他のプレイヤーから10点ずつご祝儀を貰えます。
    ご祝儀は得点計算時に行います。
    レッドフロッグ・ブラックフロッグ
    タイでプレイされているゲームです。
    カードの得点が次のように変わります。
    • 2~8,2~8:ランクがそのまま点数
    • ♣9,10,J,Q,K,♠9,10,J,Q,K:各10点
    • ♠A:50点。
    上記以外のカードの得点はありません。
    メインメラ
    インドネシアでプレイされています。
    プレイ人数は2~3人になります。
    最初のディーラーは任意で決めます。以降は得点が一番低いプレイヤーが次のディーラーになります。
    • 2人の場合は手札10枚、取り札は12枚配ります。
    • 3人の阿合は手札7枚、取り札は10枚配ります。
    最初の取り札に5,19,J,Q,Kのいずれかが3枚以上ある場合は、配り直しになります。
    取り札に8, 8, 8, 2, 2など、もう取ることができない状況が起きた場合、プレイを中止して、全てのカードをシャッフルし、配り直します。
    カードの得点が次のように変わります。
    • 2~8,2~8:ランクがそのまま点数
    • 9,10,J,Q,K,9,10,J,Q,K:各10点
    • A,A:各20点
    上記以外のカードの得点はありません。


    参考文献・参考サイト

    ・"The Penguin Book of Card Games" David Parlett

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