2018年12月10日月曜日

ガイゲル(Gaigel)

切り札の「7」に気をつけろ

ガイゲルはドイツのシュヴァーベンでプレイされているトリックテイキングゲームです。
通常は4人ペア戦で遊ぶようですが6人(3人1組)で遊ぶことも出来るようです。
3人でもプレイ可能のようですが、3人ルールは明確でないようです。
このゲームではトランプ2セットを使います。
トランプ2セットより各スートの2~6,8,9を除きます。
つまり使うのはA,K,Q,J,10,7のみです。
全部で48枚になります。
ドッペルコップ用のトランプデッキをお持ちの方は、「7」の代わりに「9」を使ってください。
各カードの強さは:A>10>K>Q>J>7
このゲームは反時計回りに進行します。
ゲームの目的:ゲームを始める前にゲームポイントを決めておきます。
規定のゲームポイント以上を先取したチームの勝利です。
ゲームを始める前に適当にディール数を決めてもよいと思います。
最初に4人用のルールから説明します。
6人プレイの時も4人時と同じルールです。

ディール

ジャンケンなどで仮のディーラーを決めます。
仮のディーラーはカードをシャッフルし、表向きに1枚ずつ配ります。
最初にAが配られたプレイヤーが最初のディーラーになります。
以降ディラーは反時計回りに持ち回りで交代します。
ディラーはシャッフルした後、ディーラーの右隣のプレイヤーから反時計回りに、最初に3枚ずつ、そのあと2枚ずつ、各プレイヤーに裏向きのまま配ります。
各プレイヤーの手札は5枚になります。
余ったカードは裏向きのまま山札として、場の中央に置きます。
ディーラーは山札の一番上のカード1枚だけ表向きにします。
このカードのスートが切り札になります
切り札はスートがわかるよう、山札の下に90度回転させて表向きに置きます(写真参照)。

カードの得点

各カードの得点は下記表の通りです。
各カード2枚ずつ入っていますので合計240点になります。
後述しますが、手札に同じスートのKとQがあれば、その2枚を公開して得点を獲得することができます。
切り札以外のKとQであれば20点、切り札のKとQであれば40点になります。
ただしすでにプレイしたカードを使ってこの得点を得ることはできません。
またこの得点を得るためには、自分またはパートナーが1トリック以上取っていることが前提になります。

プレイ

ディーラーの右隣のプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
最初のトリックのみ特殊なルールでプレイします。
最初のトリックの時だけ、手札が切り札しかない場合を除き、切り札をプレイすることは出来ません。
リードプレイヤーは以下の3つのうちいずれか1つの方法でプレイします。
  1. 切り札以外のA・1枚を表向きにプレイする:他のプレイヤーは反時計回りに1枚ずつ表向きにプレイします。出すカードはリードプレイヤーが出したスートに関係なく、切り札以外であれば、好きなカードを出すことができます。他のプレイヤーがどのカードを出しても、必ずリードプレイヤーが勝ちます。
  2. 「ハイアーカード」と宣言し、A以外のカードを1枚裏向きにプレイする:他のプレイヤーは裏向きに1枚ずつプレイします。出すカードはリードプレイヤーが出したスートに関係なく、切り札以外であれば、好きなカードを出すことができます。リードプレイヤーが出したスートの中で一番強いカードを出したプレイヤーが勝ちます。同じ強さのカードが2枚出ている場合は、先出し勝ちになります。
  3. 「セカンドエース」と宣言し、切り札以外のA・1枚を裏向きにプレイする:他のプレイヤーは裏向きに1枚ずつプレイします。出すカードはリードプレイヤーが出したスートに関係なく、切り札以外であれば、好きなカードを出すことができます。リードプレイヤーと同じAを出したプレイヤーが勝ちます。
最初のトリックでは、手札が切り札しかない場合以外は切り札を出すことはできません
手札が切り札のみのときに限り、手札を公開したうえで、切り札をプレイします。ただし、リードプレイヤーが切り札をプレイしたとき以外は必ず負けます。
リードプレイヤーが手札に切り札しかない場合も、手札を公開したうえで、切り札を表向きにプレイします。他のプレイヤーは手札が全て切り札の時のみ、切り札をプレイします。手札に切り札以外のカードがあれば、切り札以外のカードをプレイします。
その場合、出された切り札のうち一番強いカードを出したプレイヤーが勝ちます。同じ強さのカードが2枚出ている場合は、先出し勝ちになります。
勝ったプレイヤーは出されたカードを裏向きにして、自分の脇に重ねて置きます。
勝ったプレイヤーがリードプレイヤーになります。
1トリック目終了後、リードプレイヤーから反時計回りに、手札が5枚になるよう山札から1枚ずつ補充します。

2トリック目以降は以下の通りプレイします。
リードプレイヤーは手札から表向きに1枚プレイします。出すカードは何を出してもかまいません。
以降反時計回りに各プレイヤーは手札から表向きに1枚プレイします。出すカードは何を出してもかまいません。
リードプレイヤーと同じスートを出してもかまいませんし、リードプレイヤーと違うスートを出してもかまいません。勿論切り札を出してもかまいません。
切り札が出ていない場合は、リードプレイヤーが出したスートの中で一番強いカードを出したプレイヤーが勝ちます。同じ強さのカードが2枚出ている場合は、先出し勝ちになります。
切り札が出ている場合は、切り札の中で一番強いカードを出したプレイヤーが勝ちます。同じ強さのカードが2枚出ている場合は、先出し勝ちになります。
勝ったプレイヤーは出されたカードを裏向きにして、自分の脇に重ねて置きます。
勝ったプレイヤーがリードプレイヤーになります。
トリック終了後、リードプレイヤーから反時計回りに、手札が5枚になるよう山札から1枚ずつ補充します。
KQ宣言
KQ宣言は自分またはパートナーが1トリック以上取っていないと宣言できません。
手札に同じスートのKとQがあれば手札から公開し、得点を獲得できます。
切り札以外のKとQであれば20点、切り札のKとQであれば40点になります。
宣言後は手札に戻します。トリックで使った後宣言したことがわかるように、使ったカードのうち1枚を表向きにして脇に置きます。
すでにプレイしたカードを使ってこの得点を得ることはできません。
また一度宣言に使ったカードを再び使い回すことは出来ません。
宣言に使わなかったカードであれば、既に宣言したスートと同じでも得点を獲得することができます。
原文では宣言のタイミングは明記されていませんが、手札の補充後が良いかと思います。
切り札の「7」
手札に切り札の「7」があるプレイヤーは、切り札表示のカードと交換することができます。
交換に使った切り札表示の「7」は、新たな切り札表示として、山札の一番下にスートがわかるよう置きます。
2枚目の切り札の「7」が手札にあった場合、切り札表示の「7」を表向きのまま脇に置きます。そのトリック終了した後、山札から引く代わりに脇に置いた切り札の「7」を手札に加えます。
手札の補充など同じタイミングで、切り札の「7」を引いた2人が同じペアだった場合、どちらが切り札表示のカードを取るか相談して決めます。
このとき手札の内容を言うことはできません。
もしお互いに違うチームだった場合、引いた順番が優先されます。
先に引いたプレイヤーが切り札表示のカードと交換をし、その後次に引いたプレイヤーが切り札表示の「7」を自分の脇に置きます。

切り札表示を含め山札が残り4枚(ない場合は山札だけで4枚)になった時、切り札表示がある場合は、その直前のトリックで勝ったプレイヤーが切り札表示のカードを取ります。
山札がなくなった直後より以下の通りプレイします。
  1. リードプレイヤーが出したスートがあれば、必ずそのスートを出します。複数ある場合はそのうちから任意の1枚を出します。
  2. リードプレイヤーが出したスートがない場合、切り札があれば必ず切り札を出します。複数切り札がある場合は、そのうちから任意の1枚を出します。
  3. リードプレイヤーが出したスートも、切り札もない場合は何を出してもかまいません。
切り札が出ていない場合は、リードプレイヤーが出したスートの中で一番強いカードを出したプレイヤーが勝ちます。同じ強さのカードが2枚出ている場合は、先出し勝ちになります。
切り札が出ている場合は、切り札の中で一番強いカードを出したプレイヤーが勝ちます。同じ強さのカードが2枚出ている場合は、先出し勝ちになります。
勝ったプレイヤーは出されたカードを裏向きにして、自分の脇に重ねて置きます。
勝ったプレイヤーがリードプレイヤーになります。
トリック終了後、リードプレイヤーから反時計回りに、手札が5枚になるよう山札から1枚ずつ補充します。
全員の手札がなくなったら1ディール終了です。

ゲーム終了

トリック終了後、今まで取ったカードの得点とKQの宣言の得点を合計し、101点以上獲得していると確信した場合、「アウト」と宣言します。
宣言通り101点以上獲得し、相手チームが1トリック以上取っている場合は1ゲームポイントを獲得します。
もし相手チームが1トリックも取っていない場合は、2ゲームポイントを獲得します。
宣言し101点未満だった場合は、相手チームが2ゲームポイントを獲得します。
プレイ前に決めておいたゲームポイント以上を先に獲得したペアの勝利となります。

シグナル

このゲームでは以下のシグナルが許されています。
それ以外の会話は基本的に禁止されています。
  • 舌で頬の内側を押す:手札にが1枚以上ある
  • 肩をかく:手札に♣が1枚以上ある
  • 心臓に手を当てる:手札にが1枚以上ある
  • 唇から舌を出す:手札に♠が1枚以上ある
  • まばたきをする:手札に切り札Aが1枚以上ある

バリエーションゲーム

ゲーム終了
5ゲームポイント以上を先に獲得したペアの勝利になります。
「7」5枚
最初に配られた手札に「7」が5枚あれば。それを公開します。
即座にプレイ終了し、そのペアが1ゲームポイントを獲得します。
「7」・4枚
最初に配られた手札に「7」が4枚あれば。それを公開します。
手札に5枚目の7がきた時点でプレイ終了となり、そのペアの勝利になります。
即座にそのペアが1ゲームポイントを獲得します。
5枚目の7が来るまではそのプレイヤーは「7」以外をプレイします。
プレイしたカードが切り札であれば必ず負けます。
同じスート5枚
最初に配られた手札または、手札補充後、5枚の手札が全て同じスートの場合、手札を公開します。
即座にプレイ終了し、そのペアが1ゲームポイントを獲得します。

なかなか博打要素があるトリックテイキングゲームです。
個人的にはまったりディール数を決めて、得点が高い方が勝ちの方が良いような気がします。
ドイツではビール片手につまみのナッツをチップの代用にして、遊んでいるのかもしれません。
機会が遊んでみようと思います。

参考サイト
PAGAT.COM
WHITE NUCKLE PLAYING CARDS
Read Tiger

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