2017年12月17日日曜日

ボーナケン(Boonaken)

オランダでは世界選手権も開かれているトリックテイキングゲームです。
ヤスの一種です。
このゲームは3~5人まで遊べます。5人がベストのゲームです。
このゲームは時計回りに進行します。

カードの強さと点数

以下の表の通りになります。








カードの合計点は141点です。

ディール

最初のディーラーはじゃんけんなど適当な方法で決めます。
以降は時計回りに持ち回りで交代します。
ディラーはシャッフルした後、時計回りに配ります。
配り方はプレイ人数によって異なります。
  • 5人:各プレイヤーに3枚ずつ裏向きのまま配った後、テーブル中央に2枚表向きにして配ります。その後各プレイヤーに3枚ずつ裏向きのまま配ります。
  • 2~4人:各プレイヤーに3枚ずつ裏向きのまま配った後、テーブル中央に2枚裏向きのまま配ります。その後各プレイヤーに3枚ずつ裏向きのまま配り、テーブルの中央に2枚表向きにして配ります。残ったカードはゲーム中使いません。裏向きのままテーブルの脇に置きます。

ロエム

手札に以下の組み合わせがあると得点になることがあります。
このゲームでは手役のことを「ロエム」といいます。
シークエンスは同じスートの3枚以上の連続したカードのことです。
例えば♠Q、♠J、♠10の3枚があれば「シークエンス」になります。
シークエンス同士の強さはA>K>Q>J>10>9>8>7の順になります。
同じカードを使ってシークエンスと4枚、または切り札KとQに使うことはできます。
例えば♠Q、♠J、♠10のシークエンス、♠Q、♣Q、Q、Qの4枚と♠Qを2回使うことはできます。
または切り札が♠であれば、♠Q、♠J、♠10のシークエンスと♠Kと♠Qも可能です。
勿論♠Q、♣Q、Q、Qと♠Kと♠Qも可能です。
ただし同じカードを使って2つ以上のシークエンスに組み合わせることはできません。
例えば♠Q、♠J、♠10のシークエンスと♠10、♠9、♠8のシークエンスというように
♠10を2回使って別々のシークエンスにすることはできません。

ビッド

ディラーの坂口左隣のプレイヤーから時計回りにビッドをします。
ビッドは「数字ビッド」、「ミゼール」、「ズワベル」、「ボーナーク」のいずれか1つを宣言するか、パスをします。
一度パスをすると再びビッドに参加することはできません。
1人除いて全員パスをしたら、残ったプレイヤーが「デクレアラー」になります。
「ミゼール」だけは例外的に複数プレイヤーが「デクレアラー」になることがあります。
1人もビッドせずに全員パスをしたら、カードを配り直します。
ビッドの詳細は以下の通りになります。
数字ビット
トリックで取ったカードの点数の合計と「ロエム」の点数を合計した点数以上を取るという宣言になります。
ビッドは5の倍数でビッドします。
ビッドの宣言に成功すると切り札を決めることができます。
ただしノートランプにすることはできません。
数字が大きいほど強いビッドになります。
ミゼール
1トリックも取らない宣言になります。切り札はありません。
ビッドの強さは数字に換算して、70と75の間になります。
すでに誰かがミゼールをビッドして、ミゼールより強いビッドがない場合は、「ミゼール」を宣言することができます。
2人以上「ミゼール」を宣言した場合は、以降「ミゼール」以外のビッドをすることはできなくなります。
「ミゼール」を宣言した全員がデクレアラーになります。
ズワベル
全トリックを取る宣言になります。
切り札はありません。
ビッドの強さは数字に換算して、100と105の間になります。
ボーナーク
全トリックを取る宣言になります。
ビッドの宣言に成功すると切り札を決めることができます。
ただしノートランプにすることはできません。
上記のビッド宣言の中で最も強い宣言になります。
ロエム付きのボーナークの宣言をするときは、「ボーナーク50」というように宣言します。
さらにボーナークのロエムの点数をつける宣言をすると、さらに強い宣言になります。
ロエムの点数をつけたボーナーク宣言同士では、ロエムの点数が高いボーナークの宣言が強くなります。

カードの交換

ビッドが終わった後、デクレアラーはテーブルの中央にある2枚(または4枚)のカードを手札に加えて、手札が6枚になるように、テーブルの中央にカードを裏向きにして捨てます。
捨てるカードは、テーブルの中央にあったカードを含め、どれを捨ててもかまいません。
捨てたカードはデクレアラーが取ったカードとはみなしません。
複数ミゼール宣言があった場合は、宣言をした順番にカードの交換を行います。

プレイ

デクレアラーが最初のリードプレイヤーになります。
切り札があるビッドの宣言をした場合は、デクレアラーが切り札を宣言をします。
デクレアラーが切り札を宣言せずに、最初のカードをプレイした場合は、そのカードのスートが切り札になります。
ロエムを宣言する場合は、デクレアラーが最初のプレイをする時に行います。
ロエムの宣言は手札にあるロエムの合計点のみを宣言します。
実際の合計点より高く宣言することはできません。
実際の合計点より低く宣言してしまった場合は、宣言した点数しか獲得できません。
デクレアラーがプレイした後は、以降時計回りに1枚ずつプレイします。

切り札がある宣言ではフォーローは以下の通りになります。
リードで出されたスートが切り札の時
  • 手札に切り札があれば、切り札を出します。複数ある場合は切り札のうちどれを出してもかまいません。
  • 手札に切り府がない場合は、どのカードを出してもかまいません。
  • 手札に切り札がJの1枚だけの場合は、切り札Jを出しても出さなくてもかまいません。
リードで出されたスートが切り札以外の時
  • リードされたスートを持っている場合は、そのスートを出すかまたは切り札を出します。
  • リードされたスートがない場合は、どれを出してもかまいません。
切り札がない宣言ではフォーローは以下の通りになります。
  • リードされたスートを持っている場合は、必ずそのスートを出します。
  • リードされたスートがない場合は、どれを出してもかまいません。
切り札が出された場合は、切り札の中で一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
切り札がでなかった場合、リードで出されたスートのうち、一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
トリックを取ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。

宣言の成功または失敗

数字ビッドの場合は、取ったカードの得点の合計点とロエムの点数を足した点数が、宣言した数字以上ならば成功です。宣言より低い点数の場合は失敗になります。
ミゼールの場合は、1トリックも取らなければ成功、1トリックでも取ると失敗です。
ズワペル、ボーナークは、全トリック取れば成功、そうでない場合は失敗です。
ロエム付きボーナークの場合は、全トリック取った上に宣言したロエムの点数以上手役がないと失敗になります。
デクレアラーが成功した場合は、スコアシートのデクレアラーの欄に「+」(プラス)を記入します。
逆にデクレアラーが失敗した場合は、「ー」(マイナズ)を記入します。

ゲームの終了

プラスが2つになったプレイヤーがいた時点でプレイ終了になります。
本来はそのプレイヤーが勝ち抜け、敗者が確定するまでゲームを続けます。
だれかが勝ち抜けた時点で、そのプレイヤーの勝利でゲームの終了としてもよいと思います。
もしプラスが2つにならないうちに、マイナスが2つになったプレイヤーがいた場合は、そこでプレイ終了になります。
そのプレイヤーの敗北になります。勝者はいません。

ビッドを表にまとめました

オランダでは世界選手権が開催されているようです。
面白そうなゲームですので、機会があれば遊んでみようと思います。

参考サイト



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