2017年9月26日火曜日

シーバラムシュ(SCHIEBERAMSCH)


 シーバラムシュはスカートの非公式なバリエーションだそうです。このゲームは3人用のトランプを使ったトリックテイキングゲームです。
予めプレイするディール数を決めておくことをお勧めします。
ゲームの目的:できるだけ得点を取らないこと
基本的にこのゲームでは取った得点に応じて失点になります。
このゲームではマイナス点が大きい方がよりよい点数になります。
使うトランプは、通常のトランプよりジョーカー、及び各スートの2~6を抜いた32枚です。
このゲームではJは常に切り札スート扱いになります。
Jは別のスート(第5のスート)として扱います。
切り札の強さは♣J>♠J>J>J
です。
それ以外のカードの強さは:A>10>K>Q>9>8>7
になります。
カードの得点は下記表の通りです。
カードの得点は合計で120点です。
このゲームは時計回りに進行します。


ディール

最初のディーラーをジャンケンなどの適当な方法で決めます。
以降「グランドハンド」宣言がなかった場合は、時計回りに持ち回りで交代します。
各プレイヤーに3枚ずつ裏向きのまま配った後、2枚場の中央に置きます。
この中央の2枚を「スカート」と呼びます。
その後4枚ずつ、最後に3枚ずつ配ります。
各プレイヤーの手札は10枚になります。

グランドハンド宣言とスカート

「グランドハンド」は1対2で戦うゲームモードになります。
詳細については後述します。
ディラーの左隣のプレイヤーから時計回りに、「グランドハンド」宣言を行うか、パスをします。
いずれか1人が「グランドハンド」宣言をしたら、宣言終了となります。
そして「グランドハンド」ゲームを行います。
「グランドハンド」宣言がされた場合、「スカート」との交換は行えません。
また「グランドハンド」宣言がされた場合、ディラーの交代は行いません。
スカート

全員パスした場合は、「シーバラムシュ」ゲームを行います。
「シーバラムシュ」ゲームになった場合、ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りに、「スカート」との交換を行います。
交換を行うか、交換を行わず今の手札のままとするかは自由です。
「スカート」の2枚を手札に加えた後、手札から2枚場に裏向きに置きます。
これが新たな「スカート」になります。
以降プレイヤーが交換をする場合は、新たな「スカート」との交換になります。
交換するかしないかは自由です。
スカートとの交換が行われなかった場合、交換しなかった人数に応じて点数に倍数を掛けます。
  • 1人だけ交換しなかった場合:2倍
  • 2人交換しなかった場合:4倍
  • 全員交換しなかった場合:8倍

プレイ

ディーラーの左隣のプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
ゲームはマストフォローのトリックテイキングゲームになります。
リードプレイヤーは手札から任意の1枚表向きに場に出します。
以降時計回りに1枚ずつプレイします。
リードで出されたスートがある場合は、必ずそのスートを出します。
Jは別スート扱いになります。
例えばリードで♠が出され、手札に♠10、♠Jがある場合、♠10を出すしかありません。
ない場合に限り、何を出してもかまいません。
リードでJが出された場合は、Jがある場合は、必ずJをだします。Jの中で一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
Jがでなかった場合、リードで出されたスートのうち、一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
以降同様にプレイを行います。
全員の手札がなくなったら1ディール終了です。
スカートは最後のトリックを取ったプレイヤーのものになります。

得点

取った得点は失点になります。最終的な得点は下記の通りになります。

  • 3人とも1トリック以上取った場合:最も得点の高いプレイヤーのみが失点になります。取った得点そのままがプラスの点数になります。
  • 3人中2人が1トリック以上取った場合:その2人のうち得点の高いプレイヤーのみが失点になります。取った得点の2倍がプラスの点数になります。
  • 1人が全トリックを取った場合:そのプレイヤーのみが-120点になります。
このゲームではマイナス点が良い点数になります。
もし2人とも同点だった場合、2人とも上記に沿った失点になります。
ルール上明記されておりませんが、3人とも同点だった場合は得失点は発生しないものと考えられます。
スカートでパスがあった場合、パスした人数の倍数も点数に掛けます。
その倍数を掛けた後10で割った数が最終的な点数になります。小数点以下は切り捨てます。
例1)スカートで2人がパスをしました。Aが0点、Bが7点、Cが113点でした。
Cが最高得点のため、Cのみが得点になります。
Cの得点は113X2X4=904点です。これを10で割り最終的な点数は90点になります。
例2)スカートで2人がパスをしました。Aが全トリックを取りました。
Aの得点は-120X4=-480点です。これを10で割り最終的な点数は-48点になります。
得点のリファレンス


グランド・ハンド

「グランド・ハンド」宣言された場合、「グランド・ハンド」宣言を行わなかった2人はチームを組みます。一方宣言をしたプレイヤーは単独で戦います。
「グランドハンド」宣言がされた場合、「スカート」との交換は行えません。
「グランド・ハンド」宣言したプレイヤーを、「ソロイスト」と呼びます。
「ソロイスト」は61点以上取ることが目的になります。
一方それ以外の2人は協力してそれを阻止することが目的になります。
プレイは「シーバラムシュ」ゲームと同様に行います。
最初のトリック開始前に、「グランド・ハンド」宣言を行わなかったプレイヤーは、「コントラ」宣言をすることができます。
「コントラ」宣言は点数を倍にする宣言になります。
「コントラ」宣言された後、「ソロイスト」は「リコントラ」宣言し点数を4倍にすることもできます。
スカートは常に「グランド・ハンド」宣言したプレイヤーのものになります。
「グランド・ハンド」宣言したプレイヤーは61点以上で成功です。
60点以下は失敗になります。

得点

「ソロイスト」の成功・失敗にかかわらず、得点計算をします。
まず基本点24点がつきます。
その基本点に対し、下記の該当項目の数の合計で掛けます。
  • マタドール1つにたいして:1(ウイズまたはアゲインスト)
  • ゲーム:2(必ずつきます)
  • シュナイダー:1(90点以上)
  • シュワルツ:1(全トリック取った場合)
マタドール
マタドールはスカートと手札を含めて判定します。
♣Jを起点にして、切り札スートが連続して何枚あるか、もしくは何枚連続で欠けているかを数えます。
♣Jがある場合は「ウイズ」、♣Jがない場合は「アゲインスト」で判定します。
途中で連続が切れた場合は、切れる直前の数になります。それ以降連続していたとしても数えません。
ウイズ、アゲインストの連続した数がマタドールの値になります。








(例)
♣Jのみ:ウイズ1
♠Jのみ:アゲインスト1
Jのみ:アゲインスト2(♣J,♠Jと2枚連続で欠けている)
♣J,♠Jの2枚:ウイズ2
♣J,♠J,Jの3枚:ウイズ2(Jがないため、ウイズ2になる)
♠J,J,Jの3枚:アゲインスト1(♣Jがないため、アゲインスト1になる)
例えばJのみであれば、マタドールは2になります。

最終的な点数は1~3の順で計算します。小数点以下は切り捨てます。

  1. 24 X(マタドールの値+ゲーム(2点)+シュナイダー+シュワルツ)
  2. 1の合計にコントラがあった場合は2倍、リコントラがあった場合は4倍
  3. 2の結果を10で割る
「ソロイスト」が成功すれば最終的な点数がマイナズ点になります(良い点数です)。
逆に失敗すればプラスの点数になります。



ゲーム終了とバリエーション

ゲーム終了については明記されておりません。
プレイ開始前に予めディール数を決めておくことをお勧めします。
バリエーションとして、「シーバラムシュ」でコントラ、リコントラ宣言ができるルールもあるようです。

失点制のゲームで、好き嫌いは分かれるかもしれません。
若干複雑なところもありますので、トリックテイキングゲームに慣れた人向けのゲームに思えます。
とはいえ結構面白そうなゲームですので、一度試してみたいです。
PAGAT.COM

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