2021年4月28日水曜日

Gridcannon

Gridcannonは、Tom Francis氏が創作した1人用のトランプゲームです。

人数:1人
使用するトランプ:ジョカーを含めたトランプ1組。ジョカーは2枚使います。
3枚以上ジョーカーがある場合はそのうち1枚を取り除いてください。
目的:全ての絵札(K,Q,J)を「相殺」すること
カードの大きさ:10>9>8>7>6>5>4>3>2
A,K,Q,J,ジョーカーについては後述します。



準備

1.ジョーカーを含めトランプを裏向きにして全てシャッフルします。シャッフルしたカードは裏向きのまま山札にします。
2.横3列、縦3列、計9枚になるよう、山札の一番上から1枚ずつ引いて表向きにして並べます。この並べた9枚を「グリッド」と呼びます。グリッドの中に、A,ジョーカー,絵札(K,Q,J)がある場合は、そのカードを脇によけます。グリッドにカードを補充します。
グリッドに2~10のカードが置かれるまで補充を繰り返します。
3.脇によけた絵札(K,Q,J)は、「絵札の配置」のa)~d)に従って外周に置きます。
💭絵札の配置
  • a)同じスートの最も大きいランクのカードの外周のいずれか1カ所。既に絵札が置かれていて、置く場所がない場合は、同じスートで次に大きいランクのカードの外周のいずれか1カ所
  • b)同じスートがない場合は、同じ色のスートで最も大きいランクのカードの外周のいずれか1カ所。既に絵札が置かれていて、置く場所がない場合は、同じスートで次に大きいランクのカードの外周のいずれか1カ所
  • c)同じ色のスートがない場合、最も大きいランクのカードの外周のいずれか1カ所
  • d)最も大きいランクのカードが複数ある場合、または上記a)~c)のカードがグリッドの隅にある場合、好きなカードの外周のいずれか1カ所
4.Aとジョーカーは自分の脇に置いておきます。
5.グリッドが完成したら、そのうち1枚を交換することができます。交換したいカードを山札の一番下にいれ、山札の一番上のカードを1枚補充します。

カードの値

カードの値は次の通りです。
  • 2~10:数字通り
  • J:11
  • Q:12
  • K:13
Aとジョーカーには値がありません。


プレイ

山札の一番上のカードを1枚引きます。
👉引いたカードが絵札だった場合:「絵札の配置」に従って外周に置きます。
👉引いたカードが2~10だった場合:グリッドのどこか1カ所に置きます。置ける場所は引いたカードと同じランクかそれより小さい値のカードです。
引いたカードがAかジョーカーだった場合、自分の脇に置きます。
絵札の相殺
グリッドに置いた後、次の条件に該当する場合、絵札の相殺が発生します。
  • 置いたカードの直線上の外周(上下左右)の絵札が対象です。
  • J:置いたカードとJに挟まれた2枚のカードの値の合計が、Jの値以上(11以上)
  • Q:置いたカードとQに挟まれた2枚のカードの値の合計が、Qの値以上(12以上)、かつ挟まれた2枚とも同じ色のスート
  • K:置いたカードとKに挟まれた2枚のカードの値の合計が、Kの値以上(13以上)、かつ挟まれた2枚とも同じスート
相殺された絵札は裏向きにします。裏向きに置いた場所に引いた絵札を置くことはできません。
引いた絵札は空いている外周のいずれか1カ所に置きます。

策略カード

Aとジョーカーは策略カードになります。
Aとジョーカーはいつでも使うことができます。使った後は裏向きにします。
裏向きにしたAとジョーカーは二度と使うことはできません。
Aとジョーカーは絵札に使うことはできません。
  • A:グリッドに配置した1カ所のカード全てを山札の一番下に戻します。何枚かを残すことはできません。
  • ジョーカー:グリッドに配置した一番上のカードを別のグリッド内の他の1カ所に移動できます。移動先が同じランクかそれより小さい値のカードであれば、その上に置けます。どこにも移動できない場合は、ジョーカーを使うことはできません。
  • Aを使った後にジョーカーを使い、Aによって取り除かれた場所に移動することはできます。

 

引いたカードがどこにも置けない場合

引いたカードがどこにも置けない場合、次のいずれかに該当する絵札に置きます。
  • 引いたカードと同じスートで、一番値の小さい絵札*
  • 引いたカードと同じスートの絵札が1枚もない場合、同じ色の一番値の小さい絵札*。複数ある場合は、好きな方に置きます。
  • *既に引いたカードが置いてある場合は、その値を加算した上で置く場所を決めると思われます
置いたカードはその絵札のアーマーになります。
置いたカードの値と絵札の値を合算します。その値以上でなければ、その絵札を相殺することはできなくなります。




勝敗

外周の絵札12枚全てを裏向きにすれば勝利になります。
勝った場合、残った策略カードの枚数がそのまま得点になります。
山札がなくなり、表向きになった絵札が1枚以上残っている場合、策略カード(Aまたはジョーカー)が残っていれば、できる限り使います。策略カードが1枚もない、または使うことができない場合は、敗北になります。

参考サイト


2021年4月25日日曜日

Ribs

 Ribsは非常に珍しいトランプゲームです。
トリックテイキングゲームとして紹介されたそうですが、ゲーム内容からするとトリックテイキングの要素がほとんどありません。
どちらかというとギャンブルゲームに近いです。
ゲーム開始前にプレイするゲーム数を事前に決めておきます。

人数:4人~10人
  • 4人の場合は、トランプ1デッキを使用し、各スートのA, K, Q, J, 10, 9, 8, 7を使用します。全部32枚になります。
  • 5人の場合は、もう1デッキ用意し、A, K, Q, J, 10, 9, 8, 7を1組追加します。追加するスートはどのスートでもかまいません。全部で40枚になります。
  • 6人の場合は、もう1デッキ用意し、A, K, Q, J, 10, 9, 8, 7を2組追加します。追加するスートはどのスートでもかまいません。全部で48枚になります。
  • 7人の場合は、もう1デッキ用意し、A, K, Q, J, 10, 9, 8, 7を3組追加します。追加するスートはどのスートでもかまいません。全部で56枚になります。
  • 8人の場合は、トランプ2デッキを使用し、各スートのA, K, Q, J, 10, 9, 8, 7を使用します。全部で64枚になります。
  • 9人の場合は、3デッキ目を用意し、A, K, Q, J, 10, 9, 8, 7を1組追加します。追加するスートはどのスートでもかまいません。全部で72枚になります。
  • 10人の場合は、3デッキ目を用意し、A, K, Q, J, 10, 9, 8, 7を2組追加します。追加するスートはどのスートでもかまいません。全部で64枚になります。
カードの強さ:A>K>Q>J>10>9>8>7
このゲームはランクだけで勝敗を決めます。スートは無視します。



カードの得点

各カードの得点は次の通りです。
  • A:0点
  • K,Q,J:各2点
  • 10,9,8,7:各1点

ディール

最初のディーラーをじゃんけんなど適当な方法で決めます。
以降は時計回りに持ち回りに交代します。
ディーラーはシャッフルした後、各プレイヤーに裏向きのまま1枚ずつ配ります。
各プレイヤーの手札は8枚になります。
配り残りはありません。



ビッド

ビッドは各トリック開始前に行います。ビッドは時計回りに行います。
最初のトリック開始前では、ディーラー左隣のプレイヤーからビッドを行います。
2トリック開始前、3トリック開始前、4トリック開始前は、直前のビッドで最も高いビッドを宣言したプレイヤーからビッドを行います。
つまり1ディールで4回ビッドを行います。
最初のトリック開始前、ディーラー左隣のプレイヤーは必ずビッドし、2を宣言します
以降時計回りにパスをするか直前のビッドより1大きいビッドをします。
ビッドを上げる場合は、直前のビッドより1つだけ上げます。直前のビッドより2以上上げることはできません。
一度パスしたプレイヤーは、ビッドすることはできません。
パスをしたプレイヤーでも次の回のビッドでは、ビッドを宣言することができます。
ビッドは1人除いた全員がパスをするまで続けます。

プレイ

直前のビッドで最も高いビッドを宣言したプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーは、手札から2枚裏向きに場に出します。
リードプレイヤーが出した2枚のカードを「リブス」と呼びます。
以降時計回りに手札から2枚場に出します。出す2枚は何を出してもかまいません。
場に出すときは2枚とも表向き、または2枚とも裏向きに出します。
リードプレイヤー以外が裏向きで出した場合は、そのトリックの勝負から降りたことになり捨て札になります。
全員がカードを出したら、リブス(リードプレイヤーが出したカード)2枚を表向きにします。

カード取得の決定

出したカードを誰が取るかは次のように決めます。
👉1.リードプレイヤー以外で裏向きになっているカードがあれば、裏向きのまま捨て札にします。 
👉2.2枚のリブスと出したカード2枚ともが同じランクであれば、そのプレイヤーが場に出たカードを全て取ります。もし複数のプレイヤーがいる場合は、先に出したプレイヤーが場に出たカードを全て取ります。取ったカードは裏向きにして自分の脇に置きます。
例えばリブスがK-8の場合、K-8を出したプレイヤーが場に出たカードを全て取ります。
👉3.上記2に該当するプレイヤーがいない場合、2枚のリブスとも全く異なるランクで、少なくとも1枚がリブスより強いカードであれば、自分が出した2枚だけを取ります。取ったカードは裏向きにして自分の脇に置きます。
それ以外のカードはリードプレイヤーが全て取ります。取ったカードは裏向きにして自分の脇に置きます。 このとき自分が出したカードは別の場所に置きます。
例えばリブスがK-8の場合、Q-9、A-7、A-9を出せば、出したカードを取ります。 
👉4.上記2及び3いずれにも該当するプレイヤーがいない場合、リードプレイヤーが場に出たカードを全て取ります。取ったカードは裏向きにして自分の脇に置きます。このとき自分が出したカードは別の場所に置きます。

その後リードプレイヤーは 自分が出したカードの得点と、取ったカードの得点を集計します。
その合計点がビッド以上だった場合は、自分が出したカードと取ったカードを全て取れます。裏向きにして自分の脇に置きます。
その合計点がビッドより少ない場合、自分が出したカードは捨て札になります。それ以外は裏向きにして自分の脇に置きます。
次のトリックをプレイする前にビッドをすることを忘れないでください。
全員の手札がなくなったら1ディール終了です。



得点集計

1ディール終了後、各プレイヤーは自分の脇に置いたカードの得点を集計します。
1ゲームの場合は、その合計点が一番多いプレイヤーの勝利になります。
2ゲーム以上の場合は、合計点を全て合算します。その得点が一番多いプレイヤーの勝利になります。

ベッディング

 James Stevenson氏によって考案されたそうです。
賭けてプレイする場合、大きいポットと小さいポットの2つを用意します。
大きいポットの額と小さいポットの額は予め決めておきます。
ビッドの時ビッドを1上げるたびに、小さいビッドに既定の額を支払います。
各トリック終了後、ビッドが成功した場合、ビッドに成功したプレイヤーは小さいポッドから自分がビッドした数と同じ額を取ります。ビッドが失敗した場合、小さいポットの額全てを大きなポットに移します。
1ディー終了後、最も合計点が高いプレイヤー、2番目に高いプレイヤー、3番目に高いプレイヤーに配分します。この配分についてもプレイ前に予め決めておきます。




バリエーション

4トリック目は、全員表向きにプレイします。リブスも表向きに出します。
レモン
 James Stevenson氏が考案したバリエーションになります。
カードの強さが次のように変わります。
カードの強さ:7>A>K>Q>J>10>9>8
「7」はレモンと呼ばれます。
トリック終了後の得点集計時は7は各1点になりますが、1ディール後の得点では次のようになります。
  • 「7」を過半数取っていた場合:10点
  • 取った「7」が過半数に満たない場合:1枚につき-3点

参考サイト