2017年12月24日日曜日

ブロット・コントレ(Belote contrée)

シャッフル禁止のトリックテイキングゲーム

「ブロット・コントレ」は、フランスでよく遊ばれている「ブロット」の一種です。
4人のペア戦になります。
通常のトランプよりジョーカー、各スートの2~6を除きます。
使うカードは全部で32枚です。
このゲームは時計回りに進行します。
予めプレイするディール数(ゲーム数)を決めておきます。
ゲームを始める前に心残りがないよう、よくシャッフルしておくことをお勧めします。


カードの強さと点数

以下の表の通りになります。


ブロット

手札に切り札のKとQがあれば、それを宣言することで20点獲得します


ディール

カードをドローして、最も低いカードを引いたプレイヤーが最初のディーラーになります。
以降ディラーは時計回りに持ち回りで交代します。
ドローの時のランクの強さはA>K>Q>J>10>9>8>7になります。
もし同じ強さのカードを引いたプレイヤーが複数いる場合は、ディーラーが決まるまでカードを引き直します。
以降カードは一切シャッフルしません。
ディーラーは、カードを集め右隣にカットしてもらった後、左隣のプレイヤーから時計回りにカードを配ります。
まず各プレイヤーに3枚ずつ配り、その次に2枚ずつ、最後に3枚配ります。
各プレイヤーの手札は8枚になります。
切り札以外のカードの点数で、手札のカードの点数の合計が10点以下の時は、配り直しを請求することができます。このときディーラーは交代しません。

ビッド

ディラーの左隣のプレイヤーから時計回りにビッドを行います。
ビッドは取れると思う点数を10点単位に宣言し、さらに切り札も宣言します。
最低のビッドは80です。切り札による優劣はありません。
※ルール上明記されていませんが、1つのスートを宣言する記載から、ノートランプにすることはできないようです。
例えば「80♠」、「100」というふうにビッドをします。
また最も強いビッドは「カポ」になります。
「カポ」は、ペアで全トリックを取るという宣言になります。
「カポ」の宣言の時も切り札を宣言します。
ビッドしたくない場合はパスをします。一度パスをしても再び自分のビッドをする番になった時に、ビッドをすることができます。
直前のプレイヤーがビッドした場合は、それよりも高い数値のビッドを宣言するか、またはパスをします。
相手チームのプレイヤーのビッドの後、自分のビッドの番になった時に「コントレ」の宣言をすることができます。
この宣言は点数を2倍にするという宣言になります。
相手チームプレイヤーの「コントレ」宣言の後、自分の番の時に、得点を4倍にする「シュールコントレ」の宣言をすることができます。
「コントレ」、または「シュールコントレ」の後に通常のビッドがあった場合は、それまでの「コントレ」、または「シュールコントレ」は無効になります。
その場合は再度通常のビッドの後に「コントレ」の宣言ができます。
3人続けてパスをするとビッドは終了します。
もし誰もビッドすることなく、全員パスした場合は配り直しになります。
このときもシャッフルすることはできません。

プレイ

ディラーの左隣のプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーは手札から任意の1枚をプレイします。
フォローの規則は以下の通りになります。
➢切り札がリードされた時
  1. 今までに場に出た切り札より強い切り札を持っている場合は、必ず出さなければなりません。強い切り札が複数ある場合、どれを出してもかまいません。
  2. 弱い切り札しかない場合、弱い切り札のうちいずれか1枚を出します。
  3. 切り札が1枚もない場合は、何を出してもかまいません。
➢切り札以外がリードされた時
  1. リードされたスートを持っている場合、リードされたスートを出さなければなりません。ただし強いカードを出す必要はありません。
  2. リードされたスートがない場合、パートナーが切り札以外で既に強いカードを出している時は、何をだしてもかまいません。
  3. リードされたスートがない場合、パートナーが切り札を出していて、切り札を出すときは、それより強い切り札があるときは、より強い切り札のうちいずれか1枚を出します。パートナーが出した切り札より弱い切り札しかない場合は、弱い切り札うちいずれか1枚を出します。切り札を出さない場合は、切り札以外なら何を出してもかまいません。
  4. リードされたスートがない場合、パートナーが弱いカードを出している場合、今出ている切り札より強い切り札があれば、より強い切り札のうちいずれか1枚を出します。弱い切り札しかない場合は、弱い切り札うちいずれか1枚を出します。切り札がなければ何を出してもかまいません。
切り札が出ている場合は、切り札のうち一番強いカードを出したプレイヤーがトリックを取ります。切り札が1枚も出ていなければ、リードで出されたスートの内、一番強いカードを出したプレイヤーがトリックを取ります。
トリックを取ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
最後のトリックに勝ったチームは、10点獲得します。
ブロットの宣言
手札に切り札のKとQを持っているプレイヤーは、プレイするときに以下の方法で「ブロット」の宣言することができます。
  1. 自分のプレイ時に、切り札のKまたはQのいずれか1枚を最初にプレイする際に「ブロット」と宣言する。出すときのルールは上記のフォローのルールを守らなくてはなりません。
  2. 自分のプレイ時に、残りの切り札のKまたはQの1枚をプレイする際に「ルブロット」と宣言する。出すときのルールは上記のフォローのルールを守らなくてはなりません。

得点

得点は以下の得点を合計します。
  • トリックで取ったカードの合計点(最高152点)
  • 最後のトリックを取った得点(10点)
  • ブロット(20点)
上記の合計点がビッドした点数以上であれば成功、そうでない場合は失敗です。
「ガボ」を宣言した場合は、全トリック取らなかったら失敗です。

ビッドが成功した場合
ビッドしたチームは取った得点の合計点+ビッドの点数
を獲得します。
例えばビッドで100を宣言し、実際の合計点が120点の場合は、100+120=220点になります。
相手チームも取った得点分だけ得点を獲得します。
「ガボ」を宣言して成功した場合は、500点獲得します。

➢ビッドが失敗した場合:
ビッドしたチームは得点を獲得できません。
相手チームは:
160+ビッドチームの宣言した点+ブロットの得点(20点)
を獲得します。
ブロットはビッドチーム、相手チームがしたかにもかかわらず、相手チームが得点できます。
ブロットがなかった場合は得点を獲得できません。
「ガボ」宣言を失敗した場合は、相手チームが410点獲得します。
ブロットの宣言があった場合は、それに加え20点獲得します。

コンベンション

パートナーのビッドの後で、最初のビッドをするときに、次のようなビッドをすることでパートナーに情報を伝えることができます。
このコンベンションを使うかどうかは、ゲーム前に確認してください。
ゲームに慣れていないうちは使わないことをお勧めします。
  1. 「80のビッド」:切り札のJか9のいずれか1枚を持っていて、他に切り札を1枚以上持っていることを示します。パートナーは切り札のJか9のいずれか1枚を持っているよきだけ90にビッドを上げることができます。もし切り札のJか9のいずれか1枚を持っていて、かつ切り札を1枚以上持っている場合は、それ以上ビッドで上げることができます。
  2. 「90のビッド」:切り札のJと9の両方を持っていて、他に切り札を1枚以上持っていることを示します。パートナーは点数のカードがあればその分上げることができます。
  3. 「100のビッド」:切り札のJと9の両方を持っていて、かつ切り札2枚とA1枚を持っていることを示します。または切り札のJと9の両方を持っていて、かつ切り札1枚とA2枚でもかまいません。パートナーは点数のカードがあればその分上げることができます。
  4. 「110」のビッド:切り札のJと9の両方を持っていて、かつ切り札2枚と他のスートのA2枚を持っていることを示します。パートナーは点数のカードがあればその分上げることができます。
  5. 「120のビッド」:手札に2つのスートしかなく、かつビッドした切り札のJと9の両方があることを示します。パートナーはビッドしたスート以外にAが3枚持っているときだけ10上げることができます。
  6. 130以上のビッド:「ガボ」ができるかもしれないが、確実ではないことを示します。

ゲームの終了

予め決めたディー数をプレイしたらゲームの終了です。
得点が高いチームの勝利です。
または予め点数を決めておいてもいいでしょう。通常は3000点以上ですが、好みで決めても良いです。


シャッフルしないことがこんなに違和感を生むのかと、感じるゲームでした。
シャッフルしないと手札が偏るのではないかと思ったのですが、実際に遊んでみるとそんなことはありませんでした。
ゲーム自体は面白いので、機会があればまた遊んでみたいと思います。
でもシャッフルできないので、フラストレーションがたまりそうです(笑)。

参考サイト

ウィキペディア(フランス語)
Belote contrée en ligne
Différence entre belote coinchée et belote contrée

2017年12月23日土曜日

トレス(TRÈS)

トレスは2人用のトリックテイキングゲームです。
通常のトランプよりジョーカー及び5を除きます。
使うカードは全部で51枚になります。
ゲームの終了は特に決められていません。ゲームを始める前にゲーム数など決めておくことをお勧めします。
カードの強さは:
A>K>>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
です。
このゲームではが常に切り札になります。
またこのゲームでは、交互にリードプレイヤーを交代します。
じゃんけんなど適当な方法で最初のディーラーを決めます。
以降は1ゲームごとに交代します。
このゲームでは、最初のディーラーにならなかったプレイヤーを「ファーストプレイヤー」、最初のディラーを「セカンドプレイヤー」と呼びます。
ディラーはファーストプレイヤーに26枚セカンドプレイヤーに25枚配ります。

プレイ

ファーストプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
切り札はです。
リードプレイヤーは手札から任意の1枚をプレイします。
セカンドプレイヤーは、ファーストプレイヤーが出したスートがあれば、必ずそのスートを出さなければなりません。
出されたスートが1枚もない場合に限り、切り札を含め何を出してもかまいません。
セカンドプレイヤーがプレイした後、ファーストプレイヤーはさらに手札から1枚プレイします。
この時出せるカードは、セカンドプレイヤーが出した状態でどちらが勝っているかで決まります。
セカンドプレイヤーが勝ってる場合
ファーストプレイヤーはセカンドプレイヤーが出したスートをフォローしなければなりません。ない場合は、切り札を含め何を出してもかまいません。
ファーストプレイヤーが勝ってる場合
ファーストプレイヤーはどのスートを出してもかまいません。場に出されているスートをフォローする必要はありません。
切り札をプレイしても問題ありません。

得点

得点は以下の通りです。
  • 1トリックにつき1点
  • トリックで取ったカードに2,3,4のいずれか1枚:2点
  • トリックで取ったカードに2,3,4のいずれか2枚:4点
  • トリックで取ったカードに2,3,4のいずれか3枚:8点
  • トリックで取ったカードに同じスートの2,3,4がある:16点
  • トリックで取ったカードに2,3,4の3枚があり、かつ3枚とも異なるスート:16点
上記の得点の複数該当する場合は、最も得点が高い点数のみを採用します。
例えばトリックで取ったカードに:
2、♣2、2があれば16点
2、3、4があれば16点
2、3、4の場合は8点
になります。

ゲームの終了

ゲームの終了については、特に決められていません。
ゲームを始める前にゲーム数など決めておくことをお勧めします。

初期で配られる手札運以外はほとんど運の要素はありません。
自分が持っていないカードは、相手が持っていることになります。
お互いの手札はほとんど公開情報になります。
手札がかなり多いため、どれを出すか迷いそうですが、出し方を間違えると一方的な展開になりそうです。
手札の多さと運の要素が低いゲームですので、初めてトリックテイキングゲームを遊ぶ方向けとは言えません。
ある程度トリックテイキングゲームになれた中級者以上向けのゲームだと思います。

参考サイト



2017年12月22日金曜日

ブロット(Belote)

メグレ警視はブロットがお好き

ブロットは1914年とトランプゲームにしては、比較的最近にフランスに普及された、トリックテイキングゲームです。
このゲームは4人ペア戦が基本ですが、2人または3人でも遊べるゲームです。
通常のトランプよりジョーカー、各スートの2~6を除いた32枚を使います。
このゲームは時計回りに進行します。
ゲームの目的:1000点以上先取


カード強さと得点

下記の表の通りです。








最後のトリックを取ると10点獲得します。

手役

配られた手札の中に次のような組み合わせがあれば、得点を獲得できます。
カレ
同じランクでかつ9以上のカード4枚(フォーカード)。
例えばAが4枚あれば「カレ」になります。
  • Jの4枚:200点
  • 9の4枚:150点
  • Aの4枚:100点
  • 10の4枚:100点
  • Kの4枚:100点
  • Qの4枚:100点
7の4枚、または8の4枚は「カレ」になりません。
シークエンス
同じスートの3枚以上の連続したカード。
例えば♠Q、♠J、♠10の3枚があれば「シークエンス」になります。
カードのランクの強さはA>K>Q>J>10>9>8>7になります。
6枚以上のシークエンスは、5枚扱いになります。
シークエンスの点数は以下の通りになります。
  • 3枚のシークエンス:20点
  • 4枚のシークエンス:50点
  • 5枚のシークエンス:100点
ブロット
手札に切り札のKとQがあれば20点獲得します。

手役の強さの判定

ブロット以外の手役は、最も強い手役を持っているチームしか得点を獲得できません。
手役の強さは以下の通りです。
  1. 「カレ」の方が「シークエンス」より強い
  2. 同じ「カレ」では点数の高い「カレ」が強い
  3. 同じ点数の「カレ」ではランクの高い方が強い。ランクの高さはA>K>Q>J>10>9>8>7
  4. 同じシークエンスでは枚数が多い方が強い。ただし6枚以上あっても5枚とみなします。
  5. 同じ枚数のシークエンスでは、お互いのシークエンスで最も高いランクを比較し、よりランクの高い方が強い。ランクの高さはA>K>Q>J>10>9>8>7
  6. 同じ枚数、同じランクの強さのシークエンスでは切り札の方が強い
  7. 同じ枚数、同じランクの強さのシークエンスで、切り札以外の時は、ディーラーの左隣から時計回りでより早い順で決める
上記の手役の強さで判定後、強い手役を持っているチームは他に手役を持っていれば、その手役も点数を獲得できます。
ブロットの点数は宣言すれば必ずもらえます。

ディール

トランプを1枚引いて。最も低いランクのカードを引いたプレイヤーが、最初のディーラーになります。
このときのランクの強さはA>K>Q>J>10>9>8>7になります。
最も高いランクを引いたプレイヤーは、座る位置を決めます。
ディラーは最も高いランクを引いたプレイヤーの右隣に座ります。
以降ディラーは時計回りに持ち回りで交代します。
ディラーはシャッフルした後、時計回りに各プレイヤーに3枚ずつ配り、次に2枚ずつ配ります。
その後、まだ配っていないカードのうち1枚を表向きにして場の中央に置きます。
このカードのスートが切り札後方になります。

ビッド

ディラーの左隣から時計回りにビッドを行います。
ビッドは切り札候補カードを切り札スートとして受け入れるか、またはパスをします。
誰かが切り札スートとして受け入れた瞬間に、ビッドは終了します。
最初の1巡で全員パスした場合は、もう1巡ビッドをします。
2週目のビッドでは、切り札候補のスート以外を切り札スートとして宣言するか、「またはパスをします。
2週目も全員パスした場合は、ディラーを交代しカードを配り直します。

残りのカードのディール

ビッド終了後ディラーは配り残しのカードを配ります。
配る枚数は、切り札を決めたプレイヤーには2枚、それ以外のプレイヤーには3枚配ります。
その後切り札を決めたプレイヤーは、場の中央に置かれた切り札候補のカードを手札に加えます。


手役の宣言

各プレイヤーは最初のプレイの時に、プレイ前に「ブロット」以外の手役があれば宣言できます。
宣言はシークエンスの時は、「シークエンス4枚」というように枚数を言って宣言します。
ディラーの左隣のプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
カレの時は、「Jのカレ」というように、ランクを言って宣言します。
すでに自分より強い手役の宣言があった場合や、手役を宣言したくない場合は、何も言わなくてもかまいません
同じ枚数のシークエンスが先に宣言されており、自分も同じ枚数のシークエンスで宣言する場合は、ひとまず枚数だけを宣言します。
最初のプレイ終了後、時計回りに同じ枚数のシークエンスを宣言したプレイヤーは、自分が持っているシークエンスの中で一番強いランクを宣言できます。
宣言するかしないかは、この場合も自由です。
同じ強さのランクだった場合は、どちらかが切り札スートかを確認します。
どちらも切り札スートでない場合は、席順で優劣を決めます。
最も強い手役の宣言をしたプレイヤーと、そのパートナーは、手札に手役があれば全て宣言することができます。
ただし手役は全て公開しなくてはなりません。見せた後は手札に戻します。
最初のプレーで出したカードを手役として使う場合は、手札に戻さずに場に出したままにします。
ブロットの宣言
ブロットの宣言は少し特殊です。
切り札のK,Qを手札に持っており、プレイ時に切り札のKまたは切り札Qを出すときに「ブロット」と宣言します。
さらに残りの切り札のQまたは切り札Kを出すときに「ルブロット」と宣言しなければなりません。
この宣言のどちらかを忘れると得点は獲得できません。

プレイ

フォローのルールは以下に従います。
➢切り札がリードされた時
  1. 今までに場に出た切り札より強い切り札を持っている場合は、必ず出さなければなりません。強い切り札が複数ある場合、どれを出してもかまいません。
  2. 弱い切り札しかない場合、弱い切り札のうちいずれか1枚を出します。
  3. 切り札が1枚もない場合は、何を出してもかまいません。
➢切り札以外がリードされた時
  1. リードされたスートを持っている場合、リードされたスートを出さなければなりません。ただし強いカードを出す必要はありません。
  2. リードされたスートがない場合、パートナーが切り札以外で既に強いカードを出している時は、何をだしてもかまいません。
  3. リードされたスートがない場合、パートナーが切り札を出していて、切り札を出すときは、それより強い切り札があるときは、より強い切り札のうちいずれか1枚を出します。パートナーが出した切り札より弱い切り札しかない場合は、弱い切り札うちいずれか1枚を出します。切り札を出さない場合は、切り札以外なら何を出してもかまいません。
  4. リードされたスートがない場合、パートナーが弱いカードを出している場合、今出ている切り札より強い切り札があれば、より強い切り札のうちいずれか1枚を出します。弱い切り札しかない場合は、弱い切り札うちいずれか1枚を出します。切り札がなければ何を出してもかまいません。
切り札が出ている場合は、切り札のうち一番強いカードを出したプレイヤーがトリックを取ります。切り札が1枚も出ていなければ、リードで出されたスートの内、一番強いカードを出したプレイヤーがトリックを取ります。
トリックを取ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
最後のトリックを取ったプレイヤーのチームに10点が付きます。


得点

各チームは以下の得点を集計します。
  • トリックで取ったカードの合計点
  • 最後のトリックの点数(10点)
  • 宣言した手役の点数(カレまたはシークエンス、ブロット)
チームの合計点を出した後、切り札を決めたチームの合計点ともう一方のチームの合計点を比較します。
もしどちらかのチームが全トリックを取った場合は、自チームの合計点に252点を加算します。

ゲームの終了

どちらかのチームが1000点以上になったら、ゲーム終了です。
得点が高いチームの勝利です。

2人プレイ、3人プレイのバリエーション

1度目のディールは4人プレイと同様に5枚ずつ配ります。
2度目のディール(切り札が決まった後のディール)は、切り札を決めたプレイヤーを含めて、3枚ずつ配ります。
残ったカードは切り札候補のカードの脇に、裏向きのまま置いておきます。
切り札候補のカード、残ったカードはゲーム中使うことはありません。
3人プレイでは、切り札を決めたプレイヤーは最も高い得点を取る必要があります。
それ以外は4人プレイと同じです。

作家ジョルジュ・シムノンが書いた推理小説「メグレ警視」シリーズに、よく「ブロット」で遊ぶという、描写がよく見られます。
「メグレと宝石泥棒」、「メグレ氏ニュ-ヨークへ行く」、「メグレの途中下車」など。
作品によっては、メグレ警視自身がブロットを遊んでいることもあります。
作者もブロットが好きだったのではないでしょうか。


参考サイト
ゲームファーム
ウィキペディア
知っているようで知らないフランスのテーブルゲーム
雑記帳
PAGAT.COM
Britannica.com

2017年12月17日日曜日

ボーナケン(Boonaken)

オランダでは世界選手権も開かれているトリックテイキングゲームです。
ヤスの一種です。
このゲームは3~5人まで遊べます。5人がベストのゲームです。
このゲームは時計回りに進行します。

カードの強さと点数

以下の表の通りになります。








カードの合計点は141点です。

ディール

最初のディーラーはじゃんけんなど適当な方法で決めます。
以降は時計回りに持ち回りで交代します。
ディラーはシャッフルした後、時計回りに配ります。
配り方はプレイ人数によって異なります。
  • 5人:各プレイヤーに3枚ずつ裏向きのまま配った後、テーブル中央に2枚表向きにして配ります。その後各プレイヤーに3枚ずつ裏向きのまま配ります。
  • 2~4人:各プレイヤーに3枚ずつ裏向きのまま配った後、テーブル中央に2枚裏向きのまま配ります。その後各プレイヤーに3枚ずつ裏向きのまま配り、テーブルの中央に2枚表向きにして配ります。残ったカードはゲーム中使いません。裏向きのままテーブルの脇に置きます。

ロエム

手札に以下の組み合わせがあると得点になることがあります。
このゲームでは手役のことを「ロエム」といいます。
シークエンスは同じスートの3枚以上の連続したカードのことです。
例えば♠Q、♠J、♠10の3枚があれば「シークエンス」になります。
シークエンス同士の強さはA>K>Q>J>10>9>8>7の順になります。
同じカードを使ってシークエンスと4枚、または切り札KとQに使うことはできます。
例えば♠Q、♠J、♠10のシークエンス、♠Q、♣Q、Q、Qの4枚と♠Qを2回使うことはできます。
または切り札が♠であれば、♠Q、♠J、♠10のシークエンスと♠Kと♠Qも可能です。
勿論♠Q、♣Q、Q、Qと♠Kと♠Qも可能です。
ただし同じカードを使って2つ以上のシークエンスに組み合わせることはできません。
例えば♠Q、♠J、♠10のシークエンスと♠10、♠9、♠8のシークエンスというように
♠10を2回使って別々のシークエンスにすることはできません。

ビッド

ディラーの坂口左隣のプレイヤーから時計回りにビッドをします。
ビッドは「数字ビッド」、「ミゼール」、「ズワベル」、「ボーナーク」のいずれか1つを宣言するか、パスをします。
一度パスをすると再びビッドに参加することはできません。
1人除いて全員パスをしたら、残ったプレイヤーが「デクレアラー」になります。
「ミゼール」だけは例外的に複数プレイヤーが「デクレアラー」になることがあります。
1人もビッドせずに全員パスをしたら、カードを配り直します。
ビッドの詳細は以下の通りになります。
数字ビット
トリックで取ったカードの点数の合計と「ロエム」の点数を合計した点数以上を取るという宣言になります。
ビッドは5の倍数でビッドします。
ビッドの宣言に成功すると切り札を決めることができます。
ただしノートランプにすることはできません。
数字が大きいほど強いビッドになります。
ミゼール
1トリックも取らない宣言になります。切り札はありません。
ビッドの強さは数字に換算して、70と75の間になります。
すでに誰かがミゼールをビッドして、ミゼールより強いビッドがない場合は、「ミゼール」を宣言することができます。
2人以上「ミゼール」を宣言した場合は、以降「ミゼール」以外のビッドをすることはできなくなります。
「ミゼール」を宣言した全員がデクレアラーになります。
ズワベル
全トリックを取る宣言になります。
切り札はありません。
ビッドの強さは数字に換算して、100と105の間になります。
ボーナーク
全トリックを取る宣言になります。
ビッドの宣言に成功すると切り札を決めることができます。
ただしノートランプにすることはできません。
上記のビッド宣言の中で最も強い宣言になります。
ロエム付きのボーナークの宣言をするときは、「ボーナーク50」というように宣言します。
さらにボーナークのロエムの点数をつける宣言をすると、さらに強い宣言になります。
ロエムの点数をつけたボーナーク宣言同士では、ロエムの点数が高いボーナークの宣言が強くなります。

カードの交換

ビッドが終わった後、デクレアラーはテーブルの中央にある2枚(または4枚)のカードを手札に加えて、手札が6枚になるように、テーブルの中央にカードを裏向きにして捨てます。
捨てるカードは、テーブルの中央にあったカードを含め、どれを捨ててもかまいません。
捨てたカードはデクレアラーが取ったカードとはみなしません。
複数ミゼール宣言があった場合は、宣言をした順番にカードの交換を行います。

プレイ

デクレアラーが最初のリードプレイヤーになります。
切り札があるビッドの宣言をした場合は、デクレアラーが切り札を宣言をします。
デクレアラーが切り札を宣言せずに、最初のカードをプレイした場合は、そのカードのスートが切り札になります。
ロエムを宣言する場合は、デクレアラーが最初のプレイをする時に行います。
ロエムの宣言は手札にあるロエムの合計点のみを宣言します。
実際の合計点より高く宣言することはできません。
実際の合計点より低く宣言してしまった場合は、宣言した点数しか獲得できません。
デクレアラーがプレイした後は、以降時計回りに1枚ずつプレイします。

切り札がある宣言ではフォーローは以下の通りになります。
リードで出されたスートが切り札の時
  • 手札に切り札があれば、切り札を出します。複数ある場合は切り札のうちどれを出してもかまいません。
  • 手札に切り府がない場合は、どのカードを出してもかまいません。
  • 手札に切り札がJの1枚だけの場合は、切り札Jを出しても出さなくてもかまいません。
リードで出されたスートが切り札以外の時
  • リードされたスートを持っている場合は、そのスートを出すかまたは切り札を出します。
  • リードされたスートがない場合は、どれを出してもかまいません。
切り札がない宣言ではフォーローは以下の通りになります。
  • リードされたスートを持っている場合は、必ずそのスートを出します。
  • リードされたスートがない場合は、どれを出してもかまいません。
切り札が出された場合は、切り札の中で一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
切り札がでなかった場合、リードで出されたスートのうち、一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
トリックを取ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。

宣言の成功または失敗

数字ビッドの場合は、取ったカードの得点の合計点とロエムの点数を足した点数が、宣言した数字以上ならば成功です。宣言より低い点数の場合は失敗になります。
ミゼールの場合は、1トリックも取らなければ成功、1トリックでも取ると失敗です。
ズワペル、ボーナークは、全トリック取れば成功、そうでない場合は失敗です。
ロエム付きボーナークの場合は、全トリック取った上に宣言したロエムの点数以上手役がないと失敗になります。
デクレアラーが成功した場合は、スコアシートのデクレアラーの欄に「+」(プラス)を記入します。
逆にデクレアラーが失敗した場合は、「ー」(マイナズ)を記入します。

ゲームの終了

プラスが2つになったプレイヤーがいた時点でプレイ終了になります。
本来はそのプレイヤーが勝ち抜け、敗者が確定するまでゲームを続けます。
だれかが勝ち抜けた時点で、そのプレイヤーの勝利でゲームの終了としてもよいと思います。
もしプラスが2つにならないうちに、マイナスが2つになったプレイヤーがいた場合は、そこでプレイ終了になります。
そのプレイヤーの敗北になります。勝者はいません。

ビッドを表にまとめました

オランダでは世界選手権が開催されているようです。
面白そうなゲームですので、機会があれば遊んでみようと思います。

参考サイト



2017年12月10日日曜日

サニー(Thunee)

ガンジーが愛した!?トリックテイキングゲーム

サニーは、南アフリカ共和国でインド系の人々がプレイされているトリックテイキングゲームです。
サニー専用のサイトもあるほど人気のあるゲームのようです。
4人用でペア戦が一般的なようですが、3対3の6人、2人でもできるようです。
2人プレイのサニーのルールは、改めて紹介したいと思います。
通常のトランプより、ジョーカー及び各スートの2~8を除いた24枚を使います。
このゲームは反時計回りに進行します。
ゲームの目的:12ポイント先取

カードの強さと得点

カードの強さと得点は下記表の通りになります。
一番左が強く、右に行くにつれ弱くなります。
カードの点数の合計は、304点になります。







最後のトリックに勝ったチームには10点が与えられます。


ディール

カードをシャッフルし、各プレイヤーに表向きに1枚ずつ配ります。
最初に黒いJ(♠Jまたは♣J)が配られたプレイヤーが最初のディラーになります。
ディラーはシャッフルした後、左隣のプレイヤーにカットしてもらいます。
その後、各プレイヤーに反時計回りに1枚ずつ、計4枚配ります。
各プレイヤーは、自分の手札の点数の合計が10点以下だった場合は、配り直しを要求することができます。
配り直しが発生した場合もディラーは変わりません。

切り札決め

ディラーの右隣のプレイヤーが切り札を決める権利を持っています。
これに対して、相手のチームのプレイヤーに対して、「10」と宣言して切り札を決める権利を奪うことができます。
この宣言をするかは自由です
さらに、相手チームのプレイヤーは「20」と宣言し、切り札を決める権利を奪い返すことができます。
以降各チームのプレイヤーは「10」ずつ上げて宣言することができます。
上げる数は「10」のみで、それ以外の数字で上げることはできません。
例外として「100」に対しての宣言は「104」になります。
「104」の宣言がされた場合、そこで宣言は終了となります。その場合、「104」の宣言した方のプレイヤーが切り札を決める権利を得ます。
通常、切り札を決める権利を得たチームは、相手チームの得点の合計が104点以下なら成功になります。
もし上記の宣言をした場合は、その宣言した分だけ相手チームの得点に加算します。
例えば、「40」と宣言した場合は、相手チームの得点に40点を加えます。
切り札を決めたプレイヤーは、手札から切り札のカードのうち、いずれか1枚を裏向きに場に出します。
切り札を決めたチーム以外を「計算チーム」と呼びます。

追加ディール

切り札決めが終わった後、ディラーは各プレイヤーに1枚ずつ計2枚のカードを配ります。
最終的に各プレイヤーの手札6枚になります。

プレイ

切り札を決めた右隣のプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
最初のプレイヤーがカードを出した直後に、切り札を決めたプレイヤーは場に出したカードを表向きにして全員に公開します。
公開した後、切り札を決めたプレイヤーは手札に戻します。
ゲームはマストフォローのトリックテイキングゲームになります。
リードプレイヤーは手札から任意の1枚表向きに場に出します。
以降時計回りに1枚ずつプレイします。
リードで出されたスートがある場合は、必ずそのスートを出します。
ない場合に限り、何を出してもかまいません。
切り札が出された場合は、切り札の中で一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
切り札がでなかった場合、リードで出されたスートのうち、一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
トリックを取ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。

ジョディ
最初のトリックまたは、第3トリックで自分のチームが勝った時のみ宣言できます
宣言はそのトリックの直後に行います。
勝ったプレイヤー以外にパートナーが宣言してもかまいません。
手札に以下の表のカードがあった時、得点を獲得できます。
宣言は以下の表のうちいくつ宣言しても問題ありません。
ただし1度宣言に使ったカードを再び使うことはできまん。
例えば切り札スートがとして、K,Q,J,♣K,♣Qと持っていた場合は、
50+20=70点になります。
この宣言の点数は相手チームの得点も減らします。
例えばA,CチームとB,Dチームがプレイし、最初のトリックでAが勝ち、Cが切り札のK,Q,Jを宣言したとします。
その場合、A,Cチームが50点獲得し、B,Dチームが-50点になります。
サニー
どのプレイヤーも最初のプレイをする前に、1人で全トリック取るという宣言をすることができます。
この宣言をしたプレイヤーは、切り札を決めることができます
またサニーを宣言したプレイヤーが最初のリードを行います。
サニーの宣言がされると、ジュディ、後述するダブル、カナックの宣言はできなくなります。
サニーを宣言したプレイヤー以外が1トリックでも取った時点で失敗になり、プレイを終了します。
ダブル
最初の5トリックに勝ったチームは、最後のトリックをリードする前に、ダブルを宣言できます。
ダブルを宣言できるのはリードプレイヤーのみです。
最後のトリックを取れば、追加点を獲得できますが、失敗すると相手チームに追加点がつきます。
カナック
カナックは最後のトリックで自分のプレイを行う直前に宣言しなければなりません。
相手チームの得点が0点未満になるという宣言です。
相手チームの得点からまずジュディ、最後のトリックの得点(10点)を差し引きます。
その後、切り札決めで宣言した点数を補正します。
計算チーム加点、切り札を決めたチームは減点します。
上記に加え、以下の条件が成立して成功になります。
  • カナックを宣言したプレイヤーが最後のトリックをとること
  • 相手チームが1トリック以上取っていること
上記のいずれかが成立していなければ、失敗になります。

無効プレイ
プレイ中またはプレイ後に計算チームが切り札を1枚も持っていなければ、無効プレイとなり、得点は発生しません。
再度プレイをやり直します。

得点

宣言の成否により下記表のポイントが付きます。


次回のディラー

ディラーのチーム合計ポイントが相手チーム以上の時は、ディラーの右隣のプレイヤーに交代します。
それ以外はディラーの交代はしません。

ゲームの終了

いずれかのチームの合計点が12ポイント以上に達していれば、ゲーム終了です。
ポイントの合計点が多いチームの勝利となります。

6人プレー

6人で遊ぶ場合は、3人1組に分かれてプレーします。
6人プレーでは最初のディールで3枚ずつ配ります。
その後4人プレイヤー時と同様に切り札決め、それを奪う権利の宣言をします。
その後、1枚ずつ配ります。各プレイヤーの手札は4枚です。
6人プレーでは以下の2つの特別な宣言があります。
トリップ(Trip)
最初ゲームで3枚ずつ配り手札を見た後に、ディラーは「トリップ」を宣言することができます。
この宣言を行うと、切り札はなしでプレーします。
「トリップ」を宣言したプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
また最初の3トリックは各スートの強さの順が変わります。
Jより9,A,10が強くなり、9,A,10は同じ強さになります。
最後のトリックだけ通常の強さに戻ります。
最後のトリックを「トリップ」宣言したプレイヤーが勝てば成功、負ければ失敗になります。
成功すると3ポイント獲得します。
失敗すると相手チームに6ポイント入ります。
モーニー(Trip)
4枚目のカードが配られたあと、4枚とも同じスートでかつJが1枚ある場合、「モーニー」を宣言することができます。
この宣言をすると最初のリードプレイヤーになります。
ただし全トリック勝たなくてはなりません。
それ以外のプレイヤーが1トリックでも取ったら失敗になります。その時点でプレーを終了します。
成功すると4ポイント獲得します。
もし宣言したパートナーが勝った場合は、相手のチームが4ポイント獲得します。
相手チームが勝った場合は、相手のチームが8ポイント獲得します。
切り札については、言及されておりませんが、おそらく「モーニー」を宣言したプレイヤーが決めて良いと思います。


4人で遊びましたが、非常に面白かったです。
ずっとディーラーをし続けることになることもあります。
カード運もありますが、かなり考えさせるところもあります。
サニーには上記以外にもバリアントがあるようです。
またAndoroidでゲームがあるようです。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.nnr.thunee

Thunee Leagueによると、ガンジーがインドへサニーを布教したのではないか、と書かれています。
本当かはわかりませんが。

参考サイト


2017年12月6日水曜日

ボティファーラ(Botifarra)

ボティファーラは、スペインの北部カタルーニャで遊ばれているトリックテイキングゲームです。
4人のペア戦になります。
通常のトランプよりジョーカー、各スートの10を除いた48枚を使います。
このゲームは反時計回りに進行します。
ゲームの目的:101点先取
カードの強さ:9>A>K>Q>J>8>7>6>5>4>3>2

カードの得点

カードの得点は下記表の通りです。











また1トリックにつき1点つきます。
全部の点数は72点になります。

ディール

じゃんけんなど適当な方法で最初のディラーを決めます。
ディラーはシャッフルした後、各プレイヤーに4枚ずつ配ります。
各プレイヤーの手札は12枚になります。
以降ディラーは反時計回りに持ち回りで交代します。

切り札決め

自分の手札を見た後、ディラーは切り札を決めることができます。ノートランプ(切り札なし)にしすることもできます。
または切り札を決めずにパスをすることができます。
ディラーがパスをした場合は、ディラーのパートナーが必ず切り札を決めます。

コントラール、レコントラール、サント・ヴィセンス

切り札が決まった後、以下の手順で得点を倍以上にすることができます。
2倍にする宣言「コントラール」の後、「レコントラール」、さらにその後「サント・ヴィセンス」の宣言をすることができます。
得点を8倍より大きくすることはできません。
  1. 切り札が決まった後、切り札の右隣のプレイヤーは、得点を2倍にする「コントラール」宣言するか、またはパスをします。パスした場合はパートナーがこの宣言をするかどうかを決めます。
  2. コントラールの宣言があった後、コントラールの宣言をした右隣のプレイヤーが、得点を4倍にする「レコントラール」宣言するか、またはパスをします。パスした場合はパートナーがこの宣言をするかどうかを決めます。
  3. レコントラールの宣言があった後、レコントラールの宣言をした右隣のプレイヤーが、得点を8倍にする「サント・ヴィセンス」宣言するか、またはパスをします。パスした場合はパートナーがこの宣言をするかどうかを決めます。

プレイ

ディラーの右隣のプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
ゲームはマストフォローのトリックテイキングゲームになります。
リードプレイヤーは手札から任意の1枚表向きに場に出します。
以降時計回りに1枚ずつプレイします。
プレイのルールは以下の通りになります。
1.リードで出されたスートがある場合は、必ずそのスートを出します。
2.自分のパートナーがまだプレイしていない場合、またはパートナーが勝てるカードを
出していない場合、1のルールを守ったうえで、下記のいずれかのルールに従います。
  • 可能ならばトリックに勝つようなカードを出さなければなりません。つまりフォローできない場合は。切り札をプレイします。
  • 自分の手札にトリックに勝てるカードがない場合、プレイするスートの中で最も弱いカードを出さなくてはなりません。
  • ただし自分のプレイする順番が2番目の場合は、パートナーが勝つことを期待して点数のあるカードをプレイしてもかまいません
3.自分のパートナーがすでに勝てるカードをプレイしている場合は、
次のいずれかを選択します。
  • パートナーより強いカードをプレイする。
  • プレイするスートの中で最も弱いカードをプレイする。
  • 点数のあるカードをプレイする。
トリックを取ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
トリックで取ったカードは、裏向きにして自分の脇に置きます。
直前でプレイしたカード以外は、取ったカードを見ることはできません。

得点

全得点の半分の36点以上を取ったチームは、取った得点から36点を引いた点数が得点になります。
例えば50点取った場合は、50-36=14点になります。
切り札なしの場合は、取った得点が2倍になります
コントラール、レコントラール、サント・ヴィセンスがあった場合は、その分だけ倍にします。
36点以下のチームには得点はありません。

ゲームの終了

ディールが終わって合計点が101点以上になったチームがいた場合、ゲーム終了となります。
得点の多いチームの勝利となります。
パートナーを代えて3ゲーム行うこともあるそうです。

フォローのルールが少し複雑ですが、ルール自体はシンプルで面白そうです。
スペインでは選手権もあるようです。

参考サイト

ゲームファーム
CIS Ángel Olaran - ONGD per Wukro, Etiòpia - isolidaries.org

2017年12月3日日曜日

ジャーマンホイスト(German Whist)

ジャーマンホイストは2人用のトリックテイキングゲームです。
ルールに関しては、「練馬おやこボードゲームの会」で丁寧に説明されていますので、私のブログはさっくり説明するとともに、戦略などにも触れてみたいと思います。

ルール

このゲームは前半戦と後半戦に分かれます。
山札があるうちは前半戦で、後半戦に向けて手札を整えていきます。
このゲームの目的は、後半戦に相手より多くトリック数を取ることが目的のゲームです。
このゲームでは通常のトランプよりジョーカーを除いた52枚を使います。
じゃんけんなど適当な方法で最初のディラーを決めます。
以降はディラーを代わり番こに行います。
ディラーは互いの手札が13枚になるよう配った後、残ったカードは山札として、裏向きのままテーブルの中央におきます。
その後ディラーは山札の一番上のカードだけ表向きにします。
表向きになったカードのスートが切り札になります。
切り札は1ディール(ゲーム)終わるまで変わることはありません。
カードを配らなかったプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
ゲームはマストフォローのトリックテイキングゲームになります。
リードプレイヤーは手札から任意の1枚表向きに場に出します。
もう一方のプレイヤーは、リードで出されたスートがある場合は、必ずそのスートを出します。
ない場合に限り、何を出してもかまいません。
切り札が出された場合は、切り札の中で一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
山札があるうちは得点がつきません。取ったカードは裏向きにして脇に置きます。
切り札がでなかった場合、リードで出されたスートのうち、一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
トリックを取ったプレイヤーは、山札から表向きになったカードを取り手札に加えます。
その後負けたプレイヤーは、山札の一番上のカードを裏向きのまま取り、手札に加えます。
お互い山札から1枚ずつ取った後に、山札の一番上のカードを表向きにします。
トリックを取ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
山札がなくなるまで手札の補充を行います。
直前にトリックを取ったプレイヤーがリードプレイヤーになります。
同じようにトリックテイキングを行いますが、取ったトリック数がわかるように取ったカードを裏向きに置いていきます。
1トリック取るごとに1点得点がつきます。
お互いの手札がなくなったら、1ゲーム終了です。
1ゲーム終了後、より多く得点を取ったプレイヤーの勝ちになります。


ジャーマンホイストの戦略

このゲームでは山札があるうちは、後半に勝てるようできだけ手札を整えていくのがポイントです。
要らないカードが表向きになっているときは、わざと負けることも必要になります。
また相手が表向きのカードを手札に入れた時は、できるだけ覚えておくと良いでしょう。
前半戦で切り札が使われたときはカウンティングすると、より勝利につながるかもしれません。


ジャーマンホイストのバリエーションゲーム

得点のバリエーション
前半も得点になります。つまり前半、後半含めて1トリック1点になります。
またMeggieSoft Gamesのジャーマンホイストでは50点先取で勝利となっています。
実際に得点制でプレイする際は、30点ぐらいが良いと思います。

初期手札のバリエーション
最初に手札に配る枚数を11枚にします。その後裏向きのまま4枚ずつくばります。
この4枚はトリックに勝たないかぎり見ることはできません。
またフォローできないとき、裏向きの4枚から出すこともできます(勿論手札からプレイしてもかまいません)


ジャーマンホイストは、2人用のトリックテイキングで、シンプルなゲームですが、
後半に勝つためには作戦も必要になります。
合間でも気軽に楽しめるゲームです。
是非ゲーム会で2人で浮いていたら遊んでみてください。

参考サイト・参考文献

Gambiter
・「The Everything Card Games Book: A complete guide to over 50 games to please any crowd」Nikki Katz