グリーク(Gleek)
グリークは、David Parlett氏が文献から再構築した、3人用のトリックテイキングゲームです。16世紀から18世紀にかけてイギリスで盛んに遊ばれたそうですが、現在では遊ばれていないそうです。
トリックテイキングゲームというより、ギャンブルゲームに近いです。
通常のトランプより各スートの2と3を除きます。
全部で44枚になります。
カードの強さ:A>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4
このゲームは時計回りに進行します。
このゲームではチップが必要になります。予めご用意ください。
ゲームを開始する前に各プレイヤーの所持チップ数を決めておきます。
またゲーム終了条件は特に決まっていません。
予めプレイするディール数か、誰かチップをなくなったらゲーム終了にします。
このゲームは次の4つのステージからなります。
- ドロー(Bidding for the stock)
- バイ(Vying the ruff)
- グリークとムーニバル(Gleeks and mournivals)
- トリックプレイ(Trick-play)
ディール
じゃんけんなど適当な方法で最初のディーラーを決めます。以降は時計回りで持ち回りで交代します。
ディーラーはシャッフルした後、裏向きのまま4枚ずつ、3回配ります。
各プレイヤーの手札は12枚になります。
残りったカードのうち1枚を表向きにします。このカードのスートが切り札になります。
このカードを「切り札表示カード」と呼びます。
切り札表示カードのランクが「4」だった場合、ディーラーは各プレイヤーから4チップずつもらいます。
残りの7枚は山札として裏向きのまま重ねて置きます。
各プレイヤーの手札は12枚になります。
残りったカードのうち1枚を表向きにします。このカードのスートが切り札になります。
このカードを「切り札表示カード」と呼びます。
切り札表示カードのランクが「4」だった場合、ディーラーは各プレイヤーから4チップずつもらいます。
残りの7枚は山札として裏向きのまま重ねて置きます。
ドロー
手札が配られた後、山札と手札を交換する権利を得るためのビッドを行います。
ビッドは支払うチップ数になります。
ディーラーの左隣のプレイヤーは、強制的に12をビッドします。
その後時計回りにビッドをするか、パスをします。
ビッドする場合は、直前のビッドより高い数のビッドを宣言します。
一度パスをした場合は、以降ビッドをすることはできません。
3人のうち2人がパスをするまでビッドを続けます。
残った1人が他の2人にビッド出宣言した数を2等分して、2人にチップを払います。
例えば18とビッドした場合は、2人に9チップずつ支払います。
もし奇数のビッドだった場合は、直前にパスしたプレイヤーが端数をもらいます。
チップを支払ったプレイヤーは、手札から7枚裏向きに捨てた後、山札7枚全てを手札に加えます。
切り札表示カードは、手札に加えることは出来ません。
ビッドは支払うチップ数になります。
ディーラーの左隣のプレイヤーは、強制的に12をビッドします。
その後時計回りにビッドをするか、パスをします。
ビッドする場合は、直前のビッドより高い数のビッドを宣言します。
一度パスをした場合は、以降ビッドをすることはできません。
3人のうち2人がパスをするまでビッドを続けます。
残った1人が他の2人にビッド出宣言した数を2等分して、2人にチップを払います。
例えば18とビッドした場合は、2人に9チップずつ支払います。
もし奇数のビッドだった場合は、直前にパスしたプレイヤーが端数をもらいます。
チップを支払ったプレイヤーは、手札から7枚裏向きに捨てた後、山札7枚全てを手札に加えます。
切り札表示カードは、手札に加えることは出来ません。
バイ
次にポーカーに似たゲームを行います。
各プレイヤーは、各スートごとにカードの点数を集計します。
カードの点数は次の通りです。
ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りに「バイ」を宣言するか、パスをします。
最初に「バイ」をビッドした場合、2チップを賭けることになります。
もし誰も「バイ」を宣言せず、全員パスをした場合は、次のディールでは4チップになります。
その次のディールで誰も「バイ」を宣言せず、全員パスした場合、次のディールでは6チップになります。
いずれか1人が「バイ」を宣言した場合、次のプレイヤーから次のうちいずれか1つを行います。
宣言したチップは宣言だけで、ポーカーのように自分の前で置く必要はありません。
「バイ」または「リバイ」宣言後、残りの2人が「シー」を宣言するか、または1人がシーを宣言し、もう1人が勝負を降りるパスをした場合、 降りていないプレイヤーは自分の最も点数の高いスートのカードをすべて公開します。
最も点数の高いプレイヤーが賭けたチップを他のそれぞれのプレイヤーからもらいます。 最高点が同点のときは、残りのプレイヤーの賭けたチップを分け合います。
もし2人ともパスをした場合は、公開をすることなく賭けたチップをもらいます。
各プレイヤーは、各スートごとにカードの点数を集計します。
カードの点数は次の通りです。
- A:11点
- K,Q,J:各10点
- 2~10:数字そのまま
ディーラーの左隣のプレイヤーから時計回りに「バイ」を宣言するか、パスをします。
最初に「バイ」をビッドした場合、2チップを賭けることになります。
もし誰も「バイ」を宣言せず、全員パスをした場合は、次のディールでは4チップになります。
その次のディールで誰も「バイ」を宣言せず、全員パスした場合、次のディールでは6チップになります。
いずれか1人が「バイ」を宣言した場合、次のプレイヤーから次のうちいずれか1つを行います。
- 「リバイ」を宣言する:賭けるチップを2倍にします。
- 「シー」を宣言する:現在賭けているチップで勝負をします。リバイがあった場合は、2倍のチップを払うことになります。
- 「パス」をする:「バイ」または「リバイ」を宣言した後パスをした場合、その分チップを支払います。その場合は、自分の前にチップを置くと良いでしょう。
宣言したチップは宣言だけで、ポーカーのように自分の前で置く必要はありません。
「バイ」または「リバイ」宣言後、残りの2人が「シー」を宣言するか、または1人がシーを宣言し、もう1人が勝負を降りるパスをした場合、 降りていないプレイヤーは自分の最も点数の高いスートのカードをすべて公開します。
最も点数の高いプレイヤーが賭けたチップを他のそれぞれのプレイヤーからもらいます。 最高点が同点のときは、残りのプレイヤーの賭けたチップを分け合います。
もし2人ともパスをした場合は、公開をすることなく賭けたチップをもらいます。
グリークとムーニンバル
次に各プレイヤーは自分の手札の中で次の組合せがあれば、各プレイヤーからチップをもらうことが出来ます。
複数組合せがあれば、その分宣言してもかまいません。
同じ組合せの宣言を全員がした場合は、相殺した方が良いと思われます。
トリックプレイ
最後にトリックテイキングゲームを行います。
ディーラーの左隣のプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーは手札から任意の1枚を表向きに出します。
切り札のA,K,Q,Jをプレイしたときは、そのことを宣言します。
以降時計回りに以下の通りプレイします。
勝ったプレイヤーは取ったトリック数がわかるように、1カ所に裏向きにして重ねて置きます。
勝ったプレイヤーがリードプレーヤーになります。
切り札のA,K,Q,Jをプレイしたときは、そのことを宣言します。
以降時計回りに以下の通りプレイします。
- リードプレイヤーが出したスートがあれば、必ずそのスートを出します。複数ある場合はそのうちから任意の1枚を出します。
- リードプレイヤーが出したスートがない場合、何を出してもかまいません。
勝ったプレイヤーは取ったトリック数がわかるように、1カ所に裏向きにして重ねて置きます。
勝ったプレイヤーがリードプレーヤーになります。
全員の手札がなくなったらプレイ終了になります。
得点
プレイ終了後、各プレイヤーは1トリックにつき3点獲得します。
さらに手札にあったA,K,Q,Jについて、次の得点を獲得します。
もし切り札表示カードがA,K,Q,Jのいずれかだった場合、ディーラーがその得点を獲得します。
合計66点になります。
チップのやりとりは、得点の平均点22点とその差額1点につき1チップで精算します。
もし切り札のA,k,Q,Jが捨て札にされた時は、その分平均点を下げてから精算します。
ゲーム終了
事前に決めたディール数が終了するか、またはいずれか1人のチップがなくなったらゲーム終了となります。
一番チップの多いプレイヤーの勝利になります。
16世紀のゲームとしては、かなり欲張りなゲームです。
もしかしたらポッヘンに影響を受けたゲームなのかもしれません。
ポーカーとの直接の関係はわかりませんが、「リバイ」や「シー」はポーカーに受け継がれたのかもしれません。
どこかで機会があれば遊んでみたいと思います。
皆様良いお年をお過ごしください。
参考サイト
ゲームファームHistoric Card Games
Wikipedia
Generic Waks Family Home Page
いまさら翼といわれても (角川文庫)米澤 穂信
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